【シリコンバレー=小川義也】米メディア大手ウォルト・ディズニーが、劇場公開前の新作映画を盗んだと主張するハッカーから「身代金」を要求されていることが15日明らかになった。米メディアが報じた。ディズニーは支払いを拒否し、司法当局の捜査に協力しているという。先週末に発生した大規模サイバー攻撃との関連は明らかになっていない。
米娯楽専門誌ハリウッドリポーターによると、ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)がニューヨーク市内で同日開いた系列テレビ局ABCの社員集会で被害を明らかにした。
盗まれた作品名や仮想通貨「ビットコイン」での支払いを要求している身代金の額などは不明。ディズニーが近く劇場公開する作品には「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「カーズ」の新作が含まれる。
ハッカーは身代金を支払わなければ、作品の最初の5分間をまずネット上で公開し、ディズニーが支払いに応じるまで20分単位で作品を順次公開すると脅しているという。
最近では、米ネットフリックスも6月に配信を始める予定だった人気ドラマの新シリーズがハッカーに盗まれた。ネットフリックスが身代金の支払いを拒否したところ、シリーズのうち10エピソードがネット上に公開される被害を受けた。