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2017年05月16日

野村克也氏がボヤく、「褒める上司」は信用できない

ID野球で知られ、ヤクルト、阪神、シダックス、楽天の4球団で監督を歴任し、日本一も経験した野球評論家の野村克也氏。プロ野球界についてはもちろん、最近では自身の体験を元にしたリーダーシップ論に言及した『負けを生かす極意』(SBクリエイティブ)、『一流のリーダーになる 野村の言葉』(新星出版社)などの書籍も精力的に執筆している。「私の考えは野球に限らず、さまざまなビジネスシーンでもあてはまることだろうから、ぜひ現場で生かしてしてほしい」と話す野村氏の、人材育成のノウハウを余すことなく聞いた。


リーダーは自分自身を甘やかしてはいけない

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野村 克也
1935年生まれ。1954年にテスト生として南海ホークスに入団。1970年の南海でのプレイングマネージャー就任以降、延べ四球団で監督を歴任。インタビュー等でみせる独特の発言はボヤキ節と呼ばれ、その言葉はノムラ語録として多くの書籍などで野球ファン以外にも広く親しまれている。

 「組織はリーダーの力量以上に伸びない」

 この言葉は組織論の原則であり、野村氏が自らに言い聞かせてきたことである。

 組織を伸ばそうとすれば、リーダー自らが成長していくしかない。感じる力を磨き、それをもとに考え、捕手として培った「観察力」「分析力」「洞察力」の向上に励む。ましてやプロの監督ともなれば、選手以上に厳しく己を律し、どんなときでも進歩しよう、向上しようという姿勢を見せなければならないという。

 そのうえで野村氏は、リーダーがやってはならないことの1つに、「失敗したときに言い訳をしたり、その責任を選手や部下に押しつけてしまうこと」を挙げる。悲しいことに、野村氏は、こうしたリーダーを数多く見てきたそうだ。

 自分自身を甘やかしているリーダーの下では、部下はリーダーと同じ性質の人間になっていくか、「この人についていっても、時間を浪費するだけだ」と諦め、去っていくかのどちらかしかない。

 そこで野村氏は、「監督たるもの、すべてにおいて選手に負けてはいけない」と、一切の満足や妥協を排除し、新しい情報や知識を吸収して、ありとあらゆることのバージョンアップに努めた。

 春季キャンプ中のミーティングでは新たに気づいたこと、考えたこと、学んだことを随所に織り込み、内容をバージョンアップしてきた。そうした姿勢は50代の頃のヤクルト時代、60代のときの阪神時代、70代の楽天時代と変わらず貫かれた。

リーダーは自分自身の失敗を棚に上げてはならない

 だが、こうして自分を厳しく律していても、間違いを犯すことはある。自分が間違えたとき、野村氏は自らの非を皆の前で詫びていたという。

 この点について野村氏は、「コーチや選手たちに対して厳しく接している以上、自分自身の失敗を棚に上げることはあってはならない。失敗を認め、その原因を突き止めて反省し、次につなげることの大切さは、選手も監督も変わりはない。それがリーダーの力量を伸ばし、組織を成長させることにつながる」と語っている。

 野球に限らずどんな仕事においても、人間がやる以上、ミスは必ず起きる。若い人であれ、経験豊富なベテランであれ、組織を束ねるトップでさえ、間違いがあるのは仕方のないことかもしれないが、失敗から学びとって、次にどうつなげていくか。敗者になることを恐れずに、そこから学ぶという姿勢が大切だ。

【次ページ】自信のない上司ほど部下をほめる

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