更年期に摂取したい大豆イソフラボン
更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/30
更年期障害の予防・対策
ポリフェノールの一種であり、健康や美容面から注目を集める大豆イソフラボン。特に、更年期の不調や月経不順をやわらげる効果が期待できます。更年期に摂取したい大豆イソフラボンについて、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。
この記事の監修ドクター
主に、大豆の胚芽に多く含まれる大豆イソフラボン。どのような働きがあり、更年期に摂取するとなにがよいのか、以下で詳しくみてみましょう。
大豆イソフラボンとは?
大豆イソフラボンは、フラボノイド(ポリフェノール)の一種です。ポリフェノールは強い抗酸化力を持ち、生活習慣病の予防・改善によいといわれています。
さらに、大豆イソフラボンは、化学構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ていることから、エストロゲンと似た働きをすることでも知られています。
エストロゲンの不足を補うだけではなく、エストロゲンが過剰な際には分泌量を抑える抗エストロゲン作用もあり、女性ホルモンのバランスを整えてくれるのです。
更年期障害には大豆イソフラボンが効果的?
更年期を迎えると、卵巣機能が低下して女性ホルモンの分泌量が減り、ホルモンバランスが崩れる影響でさまざまな障害を起こします。
大豆イソフラボンにはこの女性ホルモンのバランスを整える作用があるため、更年期障害で起こりがちなのぼせや発汗、頭痛、肩こり、月経不順、イライラ、不安感などを緩和してくれる効果が期待できます。
実際に、さまざまな研究機関によって以下のような報告がされています。
- 更年期障害の症状がある14人の女性が、イソフラボンアグリコン(※)を1日40mg、3か月間摂取したところ、ほてりや耳鳴り、めまい、肩こりなどの更年期障害の症状が緩和された
- 58名の更年期の女性が、1日40mgの大豆イソフラボンを4週間摂取したところ、ほてりが減少された
※大豆に含まれるイソフラボンは配糖体という形で存在し、これを摂取すると糖が切り離されたアグリコンに変化し、腸管から吸収されます。みそや醤油などの大豆発酵食品やサプリメントには最初からアグリコンの形で存在するため、吸収が早いとされています。
そのほかにも、大豆イソフラボンには以下のような効果が期待できます。
- 大豆イソフラボンには骨の中のカルシウムが溶け出すのを防ぐ作用があり、更年期に起こりやすい骨粗しょう症を予防する
- 女性ホルモンを整えることで、肌のハリを甦らせる効果やシワを改善する美肌効果が期待できる
- 大豆イソフラボンが増加した血中コレステロールを減少させ、生活習慣病や動脈硬化を予防する
大豆イソフラボンを多く含む食品
大豆イソフラボンは1日40~50mgを目安に摂取しましょう。特に多く含まれる食品は、豆乳(コップ1杯200mlにイソフラボン約49.6mg)、納豆(1パック50gに約36.8mg)、大豆の水煮(50gに約36.1mg)、油揚げ(1/2枚75gに約29.4mg)、豆腐(1/2丁110gに約22.3mg)などです。
このように、更年期の不調を改善するのに効果的な大豆イソフラボンですが、摂りすぎは禁物です。食品安全委員会では1日の摂取の上限を70~75mg(サプリメントなど特定保健用食品の場合はアグリコン換算で30mg)としています。
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