『メルマガのURLをクリックされても、受注につながらなかったら、意味ないんじゃないの?』

ECを運営されている方なら、当然そう思われるハズです。
ベビー服EC『べびちゅ』でも、受注につながらなければ意味がないと考えています。

それでも、べびちゅではメルマガの評価指標を『クリック率』としています。
その理由は、『メルマガの役割は集客である』と定義しているからです。

この弊社の考えをご理解いただければ、メルマガ施策の成果を『クリック率』で評価する理由もご理解いただけるのではないかと思います。
まずは言葉の定義を整理し、つづけて説明していきたいと思います。

『目的』と『役割』

説明するために、『目的』と『役割』という言葉を使います。

『目的』とは『最終ゴール』です。
メルマガの場合、『最終ゴール』は受注を増やすことになります。

次に『役割』とは『マイルストーン』です。
受注するには、いくつかの『マイルストーン』によって構成されます。
メルマガからの受注を増やすという『目的』を達成するための『マイルストーン』は、次のようになります。

  1. メルマガによる集客
  2. ECサイト流入してもらってから、商品詳細ページまで来てもらう
  3. 商品詳細ページからカートに入れてもらう
  4. カートに入れてから実際の購入してもらう

そして、『メルマガによる集客』がメルマガの『役割』になるわけです。
そして、各『役割』を改善していくことによって、『目的』である受注も向上すると考えています。

そこで沸いてくる疑問が、本記事冒頭の
『メルマガのURLをクリックされても、受注につながらなかったら、意味ないんじゃないの?』
ではないでしょうか?

そこで次に、各『役割』の改善をどのように『目的』につなげるかについて説明したいと思います。

『役割』が『目的』にならないために

『役割』がいつのまにか『目的』になってしまっていることってありませんか?
メルマガの場合、集客することが『目的』つまり『最終ゴール』になっている状態のことです。

この状態だと、『集客はしたけど、受注は全然・・・』といったことが起きやすくなります。

図で書くと次のようになります。

では、『目的』を中心に考えればいいのでしょうか?
つまり、『受注を伸ばすには?』を考えればいいのでしょうか?
しかし、『目的』を中心に考えても、具体的に出てくる施策は『役割』の話ばかりです。

確かに『役割』を『目的』である受注数で評価することはできます。
しかし、評価した結果が改善につながらないんです。あるいはつながりにくいんです。

なんだか堂々巡りですね。一度まとめますね。

  • 『役割』が目的化すると本来の『目的』が達成されにくくなる
  • 『目的』を中心に考えても、具体的な改善活動につながりにくい

いいかえると、

  • 『役割』を追求し過ぎると、『役割』が目的化する
  • 具体的な施策の立案や改善活動を考えるには、『役割』の範囲で考えたほうがよい

これらを踏まえて、『役割』をうまく機能させる方法について、説明したいと思います。

『役割』を最適化する方法

具体的な施策の立案や改善は、『役割』の範囲で考える必要があります。
では、『役割』を中心に考えて間違った方向に進まないようにすれば、どうすればよいのでしょう?

それには、2つのことをチェックするだけで、よいのです。

  • 『役割』が『目的』に沿ったものになっているかをつねにチェックする
  • 『役割』間のつなぎ目を意識する

『役割』が『目的』に沿ったものになっているかをつねにチェックする

『役割』を追求しすぎると、『役割』が目的化するこということが起きます。
メルマガの場合、集客を追求し過ぎて、集客の質が落ちるということが発生します。
具体的には、今回集めたかったターゲットとは関係ない層を集客していまうというようなことです。

『目的』である受注を達成するために必要な集客を行う必要があるということです。
これは、『役割』が『目的』に沿ったものになっているかをつねにチェックすることで防ぐことができます。

『役割』間のつなぎ目を意識する

『目的』へとたどり着けなくする事象は、おもに『役割』と『役割』の間で起きます。
極端な例でいうとメルマガで紹介していた商品とクリックした先のウェブページの内容が違うなどです。

ここまで極端な例はまれですが、『役割』間での意思疎通が出来ていないことによる効果の低下はよく起きます。

べびちゅの例でいうと、集客するメディアによって、ECサイト側の受け皿を変えるようにしています。
これは、メディアの特徴によって、集客できるお客様のタイプも変わってきますので、受け皿を変更するほうが受注率が上がるからです。

このように『役割』間の意思疎通が出来ていれば、『目的』の達成につながります。

メディアごとに受け皿を変える方法については、また別の機会にお話させていただきますね。

弊社がメルマガの評価指標をクリック率にする理由

弊社がメルマガの評価指標をクリック率にする理由は、
『役割』によってしか、改善活動を進めることはできないからです。
そして、各『役割』を『目的』につなげる方法を知っているからです。

まとめ

  • べびちゅでは、メルマガの評価指標を『クリック率』にしています。
  • 理由は、メルマガの『役割』を集客としているからです。
  • 『役割』に評価指標をもたせることにより、具体的な施策や改善策につながります。
  • 『役割』を追及することによって、目的化しがちです。
  • 『役割』をうまく機能させるために、次の2つのことをつねにチェックするようにしています。
    • 『役割』が目的に沿ったものになっているかをつねにチェックする
    • 『役割』間のつなぎ目を意識する