100万円を運用するなら、どんな投資が最も安全かつ魅力的なのか気になりませんか?100万円という現実味のある金額だからこそ、運用を検討している人にとっては「安全であること」と「利回りが良いこと」への目線はシビアになると思います。
そこでこの記事では、安全であることを最優先して、その中でも利回りが魅力的な運用方法を『不動産投資の教科書』が厳選、以下の選択肢に絞りました。いわゆる運用利回りの高さから保険も人気を集めていますが、「100万円の運用」という規模となると目的が異なるため、ここではあえて対象外としています。
- 定期預金
- 個人向け国債
- 投資信託
- ETF、REIT
この他に番外編として株式やFXについても触れてみたいと思いますので、100万円の運用方法でお悩みの方はぜひ最後までお読みください。
なお、不動産投資を始めてみたいものの、なかなか次のステップに踏み出せずに悩まれている方も少なくないでしょう。
その方々のために、「不動産投資の教科書」が無料にて個人面談をご対応しております。ご相談したい方は、「不動産投資無料相談フォーム」から申し込んで下さい。
目次
1、100万円で運用できる有望な金融商品
(1)定期預金
100万円の運用方法として安全性を最優先するのであれば、銀行の定期預金が筆頭格です。元本保証なので満期時に100万円を下回ることは一切ありませんが、お世辞にも金利が高いとは言えないのが実情です。
ローリスクローリターン運用の典型的な金融商品なので、何よりも安全性!元本保証でないと安心できない!いう方に適しています。定期預金の詳細については、「2、元本保証で安全にいくなら「定期預金」」で詳しく解説します。
(2)個人向け国債
日本は世界有数の借金大国と言われていますが、その借金は国債という形で調達されています。政府が発行した国債を購入すると金利をつけた状態で戻ってくるので極めて安全性の高い金融商品といえます。
個人向け国債は1万円から自由に購入金額を設定できるので、100万円の運用方法としても適しています。超低金利時代にあって安全な運用方法として人気を集めているので、「3、マイナス金利時代の人気商品「個人向け国債」」で詳しく解説します。
(3)投資信託
ファンドマネージャーに運用を任せて、そこから得られたリターンを分配するのが投資信託です。自分で投資をするとなると運用先を見極めるだけで大変な作業になりますが、あらかじめどの投資先で運用するのかという種類や方針によって商品が細かく分かれているので、その中から好みのものを選ぶだけという手軽さもあって人気の投資商品です。
投資信託については商品の種類がとても多く、商品選びがとても重要になるので、安全性と利回りを両立しやすいものを中心に「4、幅広いラインナップで投資方針を選べる「投資信託」」で解説します。
(4)番外編
定期預金や保険、投資信託など100万円の運用方法として色々なものをご紹介していますが、「投資と言えば〇〇」と言われるほど有名なものがまだ登場していません。それは株やFXなどで、知名度はとても高いですがリスクも高いので、安全性重視という観点で番外編としました。
いずれもハイリスクではありますがハイリターンが期待できる運用方法でもあるので、参考情報として「5、ハイリスクハイリターンの代表格「株」「FX」」で解説します。
2、元本保証で安全にいくなら「定期預金」
(1)100万円の定期預金なら100%元本保証
100万円の運用先として最も安全な定期預金。最も安全という根拠は、元本保証だからです。仮に銀行が倒産するなど支払い不能に陥ったとしても預金保険で1,000万円まで補償される仕組みがあるので、100万円の定期預金なら全額が元本保証となります。
(2)定期預金ならどれだけの金利を期待できるか
ただし、いくら元本保証だと言ってもこの超低金利時代においては定期預金の金利も低水準が続いています。例えば三菱東京UFJ銀行の「スーパー定期」は最も長い10年物であっても年利0.01%です。100万円を運用したとしても年間で得られる利息は100円です。
(3)定期預金金利にも銀行間で差がある
先ほどご紹介した三菱東京UFJ銀行の定期預金金利は0.01%(三菱東京UFJ銀行「円預金金利」)でしたが、大手メガバンクはおおむね横並びです。それに対してネット銀行などベンチャー系の銀行は比較的高い金利設定をしているので、100万円を銀行の定期預金で運用するのであれば、こうした銀行を選ぶのが得策でしょう。
ただし、それでも楽天銀行が0.03%(1年物)、ジャパンネット銀行が0.02%(1年物)なので、100円が200円~300円になる程度なので100万円の運用であれば大きな差はないというのが実際のところです。
(4)定期預金の始め方とおすすめの銀行3選
定期預金を始めるには、銀行に口座を開設してその口座から定期預金への預け入れを行います。口座を持っていない場合は、それぞれの銀行ホームページから口座開設の申し込みも可能です。
『不動産投資の教科書』オススメの3銀行は、以下の通りです。
- じぶん銀行「円定期預金」
- オリックス銀行「eダイレクト預金」
- 新生銀行「パワーフレックス円定期預金」
この他にも東京スター銀行の定期預金が高い金利を提示しているのですが300万円以上からという条件があるため、「100万円の運用」という観点から対象外としました。
3、マイナス金利時代の人気商品「個人向け国債」
(1)個人向け国債とは?
国債とは国が発行している債券のことで、日本国内で国債と呼ばれているのは日本政府が発行している債券のことを指します。債券=借金なので、債券を購入するということは自動的に国にお金を貸していることになります。国はその借金に対して利息をつけて返済をするので、その利息分が運用益となります。
個人向け国債は1万円から購入可能なので、100万円を購入すれば安全な運用先となります。
(2)個人向け国債の魅力
個人向け国債の魅力を「100万円の運用」でのメリットで考えてみると、以下のようになります。
- 定期預金より高金利(2017年4月現在で0.05%)
- 国が発行、返済をするので事実上元本保証
- 年に2回、利息がもらえる
- 郵便局、銀行など身近なところで購入可能
金利が0.05%ということは、100万円を運用すると1年の利息は500円です。少なく感じるかも知れませんが、銀行の定期預金が高くても0.03%程度で利息が300円であることを考えると、これでも利回りが高いことがお分かりいただけると思います。
(3)100万円を個人向け国債で運用する場合の注意点
とても安全性が高く、もちろんこれまで債務不履行(デフォルト)もなくほとんどリスクを考えずに運用できる個人向け国債ですが、注意点もあります。主な注意点は、以下の通りです。
- 発行のタイミングは年に4回、それ以外の時期は購入できない
- 購入後1年間は途中解約不可
- 最も短いものでも満期は5年
注意点の中で最も注意したいのは、2番目の途中解約です。購入後1年間はお金が必要になったらいつでも解約すれば良いというわけにいかないので、少なくとも1年間は必要性のない余剰資金で運用するようにしましょう。
(4)個人向け国債の買い方とおすすめ証券会社
個人向け国債は、証券会社で購入可能です。証券会社に投資用の口座を開設し、その口座から購入手続きをすればOKです。
購入するものは同じなのでどの証券会社でも同じですが、証券会社独自のキャンペーンなどでちょっとトクすることもできるので、『不動産投資の教科書』はこちらの証券会社をオススメします。
①SBI証券
個人向け国債の購入額に応じてキャッシュバックがあります。
(出典:SBI証券「個人向け国債キャンペーン」)
②みずほ証券
100万円の購入で最大2,000円がもらえます。
(出典:みずほ証券「個人向け国債キャンペーン」)
これらのキャンペーンは「2017年春の国債」を対象としたキャンペーンですが、それぞれの発売時期に同様のキャンペーンを行っています。
なお、個人向け国債について詳しくは「個人向け国債とは?初心者が知っておくべき5つのこと」を参考にしてみて下さい。
4、幅広いラインナップで投資方針を選べる「投資信託」
(1)投資信託とは?
投資信託は略して投信とも呼ばれ、文字通り投資のプロであるファンドマネージャーに任せる(=託する)ことで、そこから得られた運用益を投資金額分だけ分配する金融商品のことです。
自分で銘柄を選んで株式投資をするとなると株の知識が必要になりますが、「株に投資をしたいがよく分からない」という人であっても株を投資対象としている投資信託であれば実質的な株式投資ができることになります。
投資信託の種類はとても多く、株式以外にも外国債券や不動産に投資するもの、さらに細分化されて先進国だけでなく新興国への投資をメインにしているものなど、投資方針を選ぶだけで本格的な投資ができるのは魅力的です。
(2)100万円の運用に適している投資信託
この記事のテーマである「100万円の運用」を考えた時、投資信託はとても有望です。なぜなら、自分で買い付ける場合は何億円もするような投資対象であっても投資信託なら100万円分だけを購入することができ、投資規模によって運用先が限られるという制約がないからです。
(3)値上がり益か、配当か
投資信託で100万円を運用する際、その投資信託自体の値上がりを期待するか、毎月支払われる配当を期待するかによって選び方が分かれます。
日本人投資家は毎月配当が分配されるタイプの投資信託を好む傾向があり、かつては「グローバル・ソブリン・オープン」という分配型の投資信託がとても人気を集めたことがありましたが、現在では分配金が少なくなったことから当時のような人気は見られなくなりました。
現在では「ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」という分配型の投資信託が人気を集めています。この投資信託は配当の高い株式に投資をするタイプで、2017年4月現在の基準価額が約7,400円で、それに対して毎月200~300円の分配金が出ています。仮に2017年4月24日の基準価額7,411円を100万円分買い付けたとすると、134口購入することができます。これに対して2017年4月の200円配当があったとすると、26,800円もの配当が入る計算になります。100万円を運用して毎月2万円以上の配当があるのですから、投資信託に人気が集まるのも理解できます。
これに対して、投資信託の価格自体の値上がりを期待する運用方法もあります。例えば人気の高い「ひふみプラス」という投資信託は毎月の配当は出ませんが、基準価額が3倍以上に値上がりしており、この「ひふみプラス」が設定された時に購入した人は資産が3倍になっていることになります。
出典:ひふみプラス
100万円を運用して毎月2万6,000円もの配当を受け取るか、もしくは資産を長期的に運用して3倍増させるか、投資信託の面白さはこの点にあります。
ただし、これだけの運用実績を誇る投資信託がある一方で、損失が出ているものもあります。現在好調な投資信託であっても将来もそれと同じである保証はなく、定期預金や国債などと比べるとハイリスクハイリターンであるのは間違いありません。
『不動産投資の教科書』には、投資信託について詳しく解説している「投資信託とは?初心者が失敗しないために事前におさえておきたい6つのこと」の記事もありますので、興味がある方はぜひそちらも併せてお読みください。
(4)ETF、REITで100万円を運用
100万円の運用先として、投資の良いところ取りができる投資信託を『不動産投資の教科書』としてもオススメしたいところですが、その中でも注目したいのがETFとREITです。
それぞれの概要とメリットについて解説しましょう。
①相場全体への投資ができるETF
毎日のように報道される「今日の東京株式市場は…」という経済ニュースを見聞きしていると、日本株全体の騰落を何となく知ることができます。「今日は株が上がっている」「最近株が上がっている」といったように、株式市場全体の大まかな動向であれば誰でも簡単に知ることができます。
しかし、これが個別の銘柄となると専門知識を要するため株に興味があっても投資をするまでには至らないという方は多いのではないでしょうか。そんな方にオススメしたいのが、ETFです。
ETFは上場投資信託のことで、投資信託の中でもインデックスファンドと呼ばれる投資信託そのもので、それが上場、取引されているものを指します。東証株価指数のことをTOPIXと言いますが、このTOPIXと連動する形で「日本株全体の値動き」に対して売買できるETFがあります。
これと同様に海外の株式や債券、資源、商品、不動産の価格と連動しているものなど、種類も豊富です。
こうしたETFのメリットは、特定の銘柄や投資商品だけを対象としていないのでリスク管理ができる一方で市場全体、相場全体の成長をそのまま資産拡大につなげることができる点にあります。
②手ごろな資金で本格的な不動産投資ができるREIT
さまざまなものを投資対象とする投資信託の中で、不動産を投資対象としたものをREITと言います。REITと書いて「リート」と読みますが、日本ではそれに日本を表すJをつけてJ-REITと呼ばれることもあります。
不動産投資というと金額が億単位になることも少なくありませんが、REITだとそれを投資信託として購入できるので100万円の運用先としてとても有望です。現金100万円で不動産投資をするとなると極めて選択肢が限られてしまいますが、REITであれば100万円という金額の制約を受けることなく自由な選択肢で不動産投資が可能になるので、『不動産投資の教科書』としてもオススメをしています。
REITについては「REIT(リート)とは?不動産投資と比較したメリット・デメリットなど始める前に知っておきたい4つのこと」で詳しく解説していますので、ぜひそちらもお読みください。
(5)投資信託の始め方とおすすめの証券会社
ETFやREITも含め、投資信託は証券会社や銀行で購入可能です。先ほどご紹介した人気の投資信託やETF、REITを取り扱っている証券会社の中で、『不動産投資の教科書』は、こちらの3社をオススメします。
5、ハイリスクハイリターン投資の代表格「株」「FX」
(1)100万円の運用先としての「株」「FX」
この記事では100万円の運用先として安全性を優先した選択肢をご紹介していますが、知名度は高いものの安全性という意味では株、FXはともに優先順位は低くなります。どちらも値動きの変動が激しいため短期的な値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うのであれば面白味もあるのですが、中長期的な視野で安全に100万円を運用するとなるとある程度のギャンブル性を覚悟した上での投資となるでしょう。
(2)100万円を増やすことよりも100万円を失わないことを考えよう
100万円を株やFXで運用する場合、最も注意したいのはリスク管理です。短時間で大きな利益を上げることも可能な投資であるがゆえに、短時間で100万円を全て失ってしまうリスクとも表裏一体です。
そこで念頭に置いておきたい鉄則は、以下の通りです。
- 100万円全部を投資してしまわず、投資に回すのは半分以下にする
- 値動きが激しい銘柄(通貨ペア)よりも流動性が高く安定したものに投資
- 信用取引や高レバレッジはできるだけ避ける
- バイナリーオプションなどギャンブル性が高いものは避ける
これらの鉄則に共通しているのは、とにかくギャンブル性を避けて安全な投資に徹底するということです。目的は「100万円を運用」することであり、「100万円でギャンブル」することではないのですから、リターンは低くなってもリスクをいかにうまく避けるかがポイントです。
まとめ
100万円という極めて現実味のある金額を運用するならどれが一番良いかという疑問にお応えするために、さまざまな金融商品をご紹介してきました。すでにお気づきかも知れませんが、リターンが少ない一方で安全性が高い運用先から順に並べて、最後には最もハイリスクハイリターンである株とFXで締めくくりました。
100万円の運用をお考えの方の多くは、いわゆる資産家ではなく100万円と言う虎の子をどうやって安全に運用するかに関心をお持ちだと思いますので、安全性を優先しながらその中でもリターンを期待できるものをご紹介しました。
あくまでも投資は自己判断・自己責任が基本ですが、その判断においてこの記事の情報が参考になれば幸いです。
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