東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

「ヤマトの仕打ち許せない」 沖縄本土復帰45年

沖縄意見広告運動に東京で携わる山内勝規さん=14日、沖縄県名護市瀬嵩海岸で

写真

 沖縄県は十五日、過重な基地負担への複雑な思いを抱えたまま、本土復帰四十五年を迎えた。「ヤマトの仕打ちは、琉球人として許せないよ」。米軍普天間(ふてんま)飛行場の名護(なご)市辺野古(へのこ)沖への移設に反対する団体「沖縄意見広告運動」に在京委員として携わる読谷(よみたん)村出身の山内勝規さん(66)=東京都三鷹市=は、基地建設現場の対岸で十四日に開かれた集会の後方に立ち、政府への憤りを隠せずにいた。

 集団就職で東京に渡って五十年近く、常に沖縄を思いながら生活し、意見広告運動に二〇一〇年の立ち上げから関わっている。全国紙や在米紙、県内の新聞などに意見広告を掲載し新基地建設反対を訴える。

 意見広告運動の賛同金は個人は一口千円。沖縄出身者の小学生の孫が「オジーの古里がかわいそう。許せない」とお年玉から賛同金を出してくれたこともあった。年金生活者が経済的に厳しい中「三百円でも出したい」と申し出たこともあった。集会の現場で賛同者の気持ちを思い返し、山内さんの目に涙があふれた。

 集会には、めいと義理の姉と参加したが、山内さんにも孫がいる。「薩摩侵攻から続けられてきた沖縄への仕打ちを子どもたちの代に残してはいけない。誇り高く豊かで、自活できる沖縄にしていくためには基地はいらない」と語り、今後も普天間の閉鎖、辺野古新基地建設阻止に向けて活動を続ける構えだ。

 賛同金の応募は、「沖縄意見広告運動」のホームページから。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】

PR情報