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「イージス・アショア」導入を本格検討

政府が検討する「イージス・アショアのイメージ」

北朝鮮の弾道ミサイル発射受け、BMD体制強化が必要と判断

 稲田朋美防衛相は15日の参院決算委員会で、弾道ミサイル防衛(BMD)に関し、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を陸上に置く新システム「イージス・アショア」の導入を本格検討する考えを示した。稲田氏は「わが国全域を常時防護しうる能力を強化するためにも、将来の弾道ミサイル迎撃態勢の検討を進めていきたい」と語った。北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、BMDの体制強化が必要と判断した。

 自衛隊のBMDは日本に飛来するミサイルに対し、イージス艦搭載のSM3が大気圏外(最高高度500キロ)で迎撃し、撃ち漏らした場合、地上配備のパトリオット(PAC3)が地上付近(高度十数キロ)で撃ち落とす2段構え。イージス・アショアが導入されれば高高度での迎撃態勢が強化される。北朝鮮のミサイル発射の警戒に当たるイージス艦の負担を軽減させることも可能となる。

参院決算委員会で北朝鮮の新型弾道ミサイル発射について答弁する稲田朋美防衛相=国会内で2017年5月15日午後1時6分、川田雅浩撮影

 防衛省はイージス・アショアに日米が共同開発中の改良型SM3の使用を想定。通常より高い高度に打ち上げる「ロフテッド軌道」のミサイル迎撃能力の向上も期待される。稲田氏は「新たな迎撃ミサイルなどの導入で迎撃能力は一層向上する」と強調した。

 イージス・アショアの導入費は1基700億~800億円の見通しで、イージス艦建造費約1700億円よりは低い。防衛省は2019年度からの次期中期防衛力整備計画(中期防)の策定を前倒しし、イージス・アショアの整備を盛り込みたい考え。今夏までに最終判断する。【木下訓明】

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