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【大相撲】

稀勢の里、2枚の優勝額を前に思い新た 夏場所きょう初日

2017年5月14日 紙面から

優勝額の前に立つ稀勢の里=両国国技館で(岸本隆撮影)

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 夏場所初日を翌日に控えた13日、双葉山以来80年ぶりとなる初優勝からの3連覇を目指す横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=は、東京・両国国技館で開かれた土俵祭りの後に恒例の優勝額贈呈式に参加。2枚の優勝額を前に「またいただけるように、しっかりやっていきたいとあらためて思った」と話した。

 稀勢の里の相撲に対する姿勢が、2枚の優勝額に表現されていた。下半身は半身に構えながらも上半身だけはグッと正面を向いている。他の力士とは明らかに違う。

 「なるべく正面を向きたいと思った」。前だけを見て歩み続ける、稀勢の里らしいこだわりのポーズだった。

 日本出身力士が優勝額を2枚同時に贈呈されるのは、1996年秋場所前の貴乃花以来、20年8カ月ぶり。日本出身横綱の優勝額が復活するのも2007年初場所前に外された貴乃花以来となった。

 大関、横綱で優勝額を贈呈されるのは1961年秋場所を大関で、九州場所を新横綱で優勝を決めた大鵬以来、56年ぶり。大鵬は翌62年初場所も優勝。新横綱場所から連覇を飾っている。

 八角理事長(元横綱北勝海)も、「横綱というのはけがを理由にできない」と出場するからには横綱の責任を果たすようにと期待を込める。

 贈呈式の会場となった正面エントランス前はファンでごった返し、「キセ様〜」というかけ声まで飛ぶ衰え知らずの稀勢の里フィーバー。本人はといえば、「今硬くなっても熱くなっても意味がない。変わらず。力んでも仕方がない。自分は自分でやるだけです」。静かにその時を待つ。 (岸本隆)

 

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