logmi・ログミー

世界をログするメディア

「意識高い系」にあるのは人間関係への焦り 専門家らが肥大化する承認欲求の背景を指摘

「意識高い系」にあるのは人間関係への焦り 専門家らが肥大化する承認欲求の背景を指摘

「意識高い系」とは、いったい何者なのか。なぜ彼らは「いいね」を集めたがるのか。若手評論家の古谷経衡氏とソーシャルアクティビストの勝部元気氏によるトークイベント「古谷経衛×勝部元気『意識高い系』の研究〜彼らはなぜ『面倒くさい』のか?」では、両者による「意識高い系」の特徴について語られました。本パートでは、彼らの青春時代や土地との関係性を指摘。リア充とは似て非なる「意識高い系」たちの背景に迫りました。

  • トピックス一覧
  •  
  • スピーカー等詳細
シリーズ
古谷経衛×勝部元気「意識高い系」の研究〜彼らはなぜ「面倒くさい」のか?〜出版記念イベント〜
2017年3月26日のログ
スピーカー
文筆家 古谷経衛 氏
ソーシャルアクティビスト 勝部元気 氏

プロセスばかり報告したがる人は心がゆがんでいる?

古谷経衛(以下、古谷) 今年2月に文藝春秋社で『「意識高い系」の研究』という本を出させていただきまして。発売から1か月半弱ぐらいですけど、お陰様で大変好評いただいておりまして。それでこちらのイベントスペースのほうから、「このテーマなら勝部先生がいいんじゃないか」「ぜひセッティングさせてくれないか」とお声をいただきまして。私は断る理由が当然なかったので、やっていただきたい、と。

勝部元気(以下、勝部) そうだったんですね。おめでとうございます(笑)。 古谷 ありがとうございます。僕から見た勝部さんの印象は、朝日新聞のWEBRONZA。それから、男性であるけれどもフェミニスト。こういう姿勢を堅持してらっしゃる。 これはなかなか、日本の論壇とか言論人とか知識人の中にはあまりいないですよね? 勝部 はい。 古谷 逆はありますよね。女性の言論人では山のようにいますけど。男性だと普通は「女は黙っとれ」みたいな人しかいないわけだから、難しいなぁと思って。非常に注目をしておりまして。当方も勝部さんの『恋愛氷河期』を読ませていただいて、僕の『意識高い系』の本論と非常に被るところもあり、部分的に共感するところもあると思うんですが。 その各論に入っていく前に、小生の『「意識高い系」の研究』の感想を聞きたいのですが。 勝部 私が一番印象に残っているのは夏期講習の話ですね! 古谷 夏期講習? 勝部 意識高い系の人たちは、セミナーに出席したことさらSNSにアップしているけれども。夏期講習に出席したことをアップしているようなもので、結果が伴っていないところが非常に痛快でしたね……。 古谷 夏期講習に行った結果、例えば「東大に受かりました」。それで記念撮影をするのはまあ、当然というかわかる。ところが「私、東大目指してがんばってるんです!」っていう講習中の姿、プロセスを写す人って、なんか心がゆがんでいる気がしますよね。 勝部 ははは(笑)。ゆがんじゃってる(笑)。そうですねぇ。

意識高い系は、承認欲求がいいように肥大化している

古谷 僕がこの本章の中で定義した意識高い系って、読んでくれた方はわかると思うんですけれども、一言で言うと「承認欲求の怪物」である。承認欲求のモンスターである。 IMG_2907 (1) 承認欲求っていうのはみんな持ってるわけですよね? 人からよく言われたい。人に称賛されたい。それは誰でも持っていると思うんですよ。どんな人でも。ところがそれが、ものすごくいいように肥大した存在。それがある種の意識高い系と呼ばれる人たちです。 そういう人ってたぶん昔からいたんですよ。例えば江戸時代の大富豪とか豪商だってね、見せびらかしたいがために、どこかを貸し切ってやる。 大阪の豪商・淀屋辰五郎が、当時はまだ高価だった金魚をわざわざガラス張りの天井で飼って来客に自慢したりですね、そういうのが江戸時代版意識高い系なのかなと思うんですけど。 ただ今はSNSという、気軽に意識高いことの承認を求められるツールのおかげで敷居がものすごく低くなりました。戦前とかもっと前の時代の人たちがとった方法はともかくとして、大富豪だったことは事実なわけで、やっぱりそこに至るまでの努力が必要だったんですよね。 ところが今や、あんまり努力しなくても、「こういうホテルのバイキングに来ました」「私、こういう社長を知ってるんですよ」「こういうパーティーに来ました」とか。 別に普通の所得の人でも行けるわけですよね? それを自分と一緒に写真を撮ってアップロードすることが、ものの1分や2分もしないでできてしまう。そういう中で、「私を見て」「私をもっと承認してほしい」という、いわゆるFacebookでいうところの「いいね!」を求める人たち。Instagramだとなんて言うのかわかりませんけれども。 意識高い系に非常に多い特徴で、Twitterはまずやらないんですね。Twitterは揚げ足取り、冷笑の文化ですから。 (会場笑) 古谷 最近の時事に絡めると、安倍昭恵さん。これは非常に「遅れてきた意識高い系」だと思うんですね。 勝部 うーん。 古谷 彼女はFacebookとInstagramはやるんです。ところがTwitterはやらない。それはなぜか。批判に耐えられないから。 勝部 あはは(笑)。 古谷 自我が壊れちゃう。Facebookだと批判の声はあるんですけれども、やっぱり「昭恵さんすごーい!」で、いいねが2,000、3,000とつくわけです。これで承認されちゃうんです。 Instagramも友達ですから、「昭恵さんすごーい!」「アッキー頑張ってる!」「アッキーの無農薬なら私も食べたいです!」って言われたら、「やった!」と思うわけですね。 勝部 (笑)。 古谷 だから、安倍昭恵がなぜTwitterをやらないのかというのも、これも承認欲求の1つの現代的な形だなと思ってまして。 とにかく人間っていうのは、承認されたい。そんなふつふつとした欲求は誰しもがあるんだけれども、それがゆがんだ形でSNSの中に出てきた。それがここ5、6年とか7、8年ぐらいだと思うんですけれども。

×
×
×
この話をシェアしよう!
シェア ツイート はてブ ラインで送る
「意識高い系」にあるのは人間関係への焦り 専門家らが肥大化する承認欲求の背景を指摘
twitterで購読

編集部のオススメ

無料で求人掲載できる!エン・ジャパンの採用支援ツール、engage(エンゲージ) PR

おすすめログ

人気ログランキング

TOPへ戻る