首都直下地震や南海トラフ地震が起きる可能性が高くなっていると言われている中で、すぐにでもしておきたいのが、防災グッズの準備です。地震以外にも最近は、色々な所で豪雨や土砂災害が起こっており、子供を持つ親は「いざという時、どうしよう...」と思います。特に小さい子供がいる家庭では、子供用の避難グッズ等も必要となってきます。
防災グッズを準備する際のポイント
防災グッズは一度準備すれば、一生大丈夫なわけではありません。防災グッズは沢山の種類があり、家庭・状況にあった防災グッズが必要です。防災グッズを準備する際はポイントに気をつけましょう。
防災グッズはリュックに入れる
防災グッズを準備しているだけでは、いざという時に持ち出しができません。せっかく準備していたのに、準備をした防災グッズを持ち出せなければ意味がありません。そうならないためにも防災グッズは予めリュックにいれておきましょう。
ナップザックのような防災袋もありますが、子供の防災グッズも入れると結構な重量になります。登山用等の肩ひもにクッションがあり、しっかりとした大きめのリュックがいいです。
ただし、緊急時にパパが不在で、ママだけが子供と避難する事が考えられます。リュックを選ぶ際はママが背負ってみて、無理がないかどうか確認する事をおすすめします。
防災グッズは密封パックで保護
災害は色々な事が想定されます。地震以外にも豪雨や洪水で避難する事だって考えられます。せっかく用意した防災グッズが濡れてしまっては台無しです。濡れないように、ジップロック等の密封パックに入れてから、リュックに入れるようにしましょう。
ジップロック等の密封パックを使い防災グッズを細かく小分けにする事で、何が入っているか確認しやすくなるという利点もあります。
半年に1回は防災グッズの中身を確認する
大人と違い、乳幼児期は食べられるものや衣服のサイズ等が目まぐるしく変わります。防災リュックの中身は1年に1回、できれば半年に1回は更新しましょう。衣替えのついでにやってしまうのもいいかもしれません。
オムツのサイズ、服のサイズ、子供用非常食の消費期限、アレルギーの場合対応食であるかどうか等を確認します。
オムツのサイズと年齢・体重の目安
参考年齢 | 体重 | サイズ |
生後1ヶ月 | 1.8~ 3kg | 新生児用小さめ |
生後1ヶ月 | ~ 5kg | 新生児用 |
生後1~3ヶ月 | 4~ 9kg | Sサイズ |
生後3~15ヶ月 | 6~12kg | Mサイズ |
生後12~36ヶ月 | 9~14kg | Lサイズ |
生後24~36ヶ月 | 12~20kg | ビッグ(LLサイズ) |
生後3~4歳前後 | 15~30kg | スーパービッグ |
オムツが外れるためのトイレトレーニングは2歳~3歳までに完了する事が多いです。
子供の服のサイズの目安
参考年齢 | 体重 | 身長 | サイズ |
生後0~1ヶ月 | 3kg | 50cm | 50 |
生後0~3ヶ月 | 6kg | 60cm | 60 |
生後3~6ヶ月 | 9kg | 70cm | 70 |
生後6~12ヶ月 | 11kg | 80cm | 80 |
生後12~24ヶ月 | 13kg | 90cm | 90 |
生後24~36ヶ月 | 14kg | 95cm | 95 |
生後3~4歳前後 | 16kg | 100cm | 100 |
子供と非難するための防災グッズ
大人だけで避難するよりも、子供と一緒に避難をする時の方が大変です。子供は不安でいっぱいです。そんな子供の気持ちを少しでも和らげるためにはどうしますか?
ペンライトは必需品
夜間の災害や停電時に備えて、懐中電灯は必需品です。子供と手をつないだり、トイレに行かせたりする等、どうしてもパパ・ママの手が塞がってしまう場合があります。そんな時ペンライトは頼りになります。ペンライトならば軽いし、口にくわえられるので両手が塞がっていても手元を照らす事ができます。また、荷物の軽量化にも役立ちます。
このホイップライトは、本体がやわらかなシリコンでできているため万が一落とした時でも衝撃を吸収してくれます。また、本体自体も蓄光素材が使われており、暗闇で光るので暗闇で落とした時にも探しやすいです。
使い捨てスプーン、使い捨て哺乳瓶、紙コップ
水が使えない場合を想定して、コンビニで貰えるようなプラスチックの使い捨てスプーンを用意しておきましょう。小さいサイズだと、小瓶の離乳食を食べさせるのにも使いやすいので便利です。
また、ミルクを飲む赤ちゃんがいる場合は、使い捨てができる哺乳瓶があった方がいいです。哺乳瓶がない時は、紙コップやスプーン等でもミルクを与える事ができます。乳児をたて抱きにして、少しずつゆっくり飲ませましょう。
母乳のママもストレスなどで母乳が出なくなる事があるので、一応ミルクセットも揃えておくと安心します。
レジ袋は万能袋
子供のオムツを交換した後そのままにしておくわけにもいきません。周りの人からの目線が気になりストレスになるかもしれません。
レジ袋は、即席のおむつカバーになります。また、レジ袋はビニール手袋の代わりに使ったりと、何かと便利です。さらに、靴の上からレジ袋をかぶせると、足を温かく保温する事ができます。
おもちゃは子供を安心させる
「おもちゃがいるの?」と思う方もいると思いますが、これが意外と大切です。
小さい子供は、周りの状況をとても敏感に感じ取るので、災害時には不安や緊張で情緒不安定になる事もあります。家とは違った避難所に行けばなおさらです。
そこで、普段使っているおもちゃの中から、1つか2つほど拝借し、防災リュックに入れておきましょう。「普段使っているもの」「気を紛らわせる事ができるもの」を持たせてあげる事で、子供のよりどころを作る事ができます。おもちゃを選ぶときは、「音が鳴らないもの」「かさばらないもの」を選ぶようにすると、大勢が集まる場所でも安心です。
非常食は成分を確認
大人用の非常食以外に、子供の月齢に合わせたベビーフードの備えが必要です。災害はいつ起きるかわかりません。現在食べられるものよりも少し先のものも準備しておくと、より安心です。
そのまま食べられるレトルトタイプが衛生的です。最近では、沢山のベビーフードがお手頃な値段で売られているので、「普段レトルトは使わない」というママも非常用にいくつか備えておきましょう。
また、離乳食を進めていくうちにアレルギーが分かる子供もいると思います。アレルギーが分かった段階で、防災リュックに入れている非常食の成分を確認し、アレルギーの子供が食べる事のできる非常食を用意しておくといいですね。
避難期間が長くなってくると普段の食事が食べたくなります。レトルトではありませんが、長期保存ができます。離乳食を食べなくなった子供は大人と同じものを食べます。災害時に少しでも子供に食べてもらうためには普段の食事が一番ではないでしょうか。
水の量を変えるだけで、ご飯にも雑炊にもなります。
雑炊は小さな子供や高齢者の方まで幅広く食す事が出来ます。お湯をいれて3分間でできるので子供を待たせる事もありません。
使い捨てカイロ
使い捨てカイロは冬場での防寒に役立つだけでなく、水やレトルト食品を温めるのに使う事ができます。
体温を一定に保とうとすると体力を奪われます。体力の消耗を抑えるためにもぜひ、防災リュックに入れておきましょう。
紙オムツは圧縮
紙オムツは災害時だけでなく普段のお出かけや買い物の時にも必需品です。しかし、紙オムツはかさばってしまいます。紙オムツをジップロックのような圧縮袋に入れるとかさが減って、防災リュックに入れやすくなります。Lサイズのテープタイプだと、月齢を問わず使う事ができ、また、給水面積も広いので、おむつ交換をこまめにできない環境にも対応できます。
おしりふき
おしりふきは紙オムツと同様に必需品です。おしりふきは本来のおしりをふく用途以外にも、手拭や体を拭いて清潔にする為にも使う事ができます。
また、歯磨きシートを持っておくと、歯磨きができない避難所生活でも、子どもの虫歯を防ぐ事ができます。
母子健康手帳、健康保険証のコピー、手書きの住所録
子供の大切な情報が載っている母子手帳や健康保険証の写しをとっておくと、いざという時に安心です。携帯電話が使えなくなった時の事を考えて、家族や親戚の連絡先を紙に書いて防災リュックに入れておきましょう。子供が迷子になった時にも役立ちます。
これらの紙媒体は、雨に濡れないようにクリアファイル等に入れて保管しておくと、水で濡れて大切な情報がみえなくなったりしないので、大雨や洪水の時に心強いです。
ホイッスルで自分の居場所をアピール
ホイッスルは閉じ込められてしまった時に、自分の居場所を周りに伝えるときに役立ちます。背負ったままでもホイッスルが吹けるように、防災リュックの肩紐のところに紐で付けておくといいでしょう。
その他
この他にも、
・救急セット
・ツールナイフ
・下着、生理用品
・ブランケット
・ラジオ
・予備の電池
・タオル
・ティッシュペーパー
・貴重品
・軍手
等を用意しておくといいですね。
子供の防災意識を高める
子供と一緒に避難する事は大変です。少しでも子供の防災意識を高めるためにも、自分で荷物を持てる年頃の子供には、その子専用の防災リュックを作ってあげるといいでしょう。その子専用というのがポイントです。
子ども用リュックに入れるものとしては、以下のものをおすすめします。
・子供用の下着、着替え
・パズルや小さい仕掛け絵本等時間をつぶすおもちゃ
・子供用のおやつ、非常食
・子供用の身元確認用メモ
子供用身元確認用メモには、「本人の名前、生年月日、血液型、アレルギー有無、住所、親や親戚の名前と連絡先、通っている幼稚園名」を記入しておくと迷子になり保護された時でも身元がわかります。
災害が発生する確率
今後30年以内にあう自然災害や事故などの発生確率との比較
・台風が通過 100.000%
・交通事故で負傷 24.000%
・交通事故で死亡 0.200%
・航空機事故で死亡 0.002%
・火災で被災 1.900%
・大雨で被災 0.500%
・台風で被災 0.480%引用元:内閣府 防災情報のページ
被災だけで考えると約2.88%になります。確率だけだとわかりにくいので具体例で考えてみましょう。
ジャンボ宝くじの5等(3,000円)が当選する確率は1%です。災害はそれよりも約3倍確率が高い事になります。
今回の自然災害や事故等の確率の中で一番低いのは「航空機事故で死亡の0.002%」です。ほとんどの方が自分の身に起こる事はないと思っていませんか?はたしてそうでしょうか。
この確率はTOTO BIG100が当選する確率と同じくらいと言われています。ちなみにジャンボ宝くじ1等が当選する確率は約1/1000万で、雷に打たれる確率と同じくらいと言われています。
宝くじを購入する時に1等は当選しないと思って購入しますか?ほとんどの人が1等を目指して購入しています。災害が発生する確率はそれよりもはるかに高いです。宝くじ1等は信じて、災害が起こる事は信じれないというのは考えにくいです。
まとめ
防災グッズはあくまでも備えです。災害が起きない事が一番ですが、起きてしまった後に準備不足で後悔をしても遅いです。
自分に万が一の事があった時や、事故がに備えて多くの方が生命保険や自動車保険に加入しています。防災グッズは災害が起きた時のための保険です。
普段お茶等は自動販売機で130円から買う事ができます。そのお茶を200円で買いますか?多分何もなければ買わないでしょう。しかし、ほとんどの方が、レジャー施設等で普段より高い金額でお茶を買った経験があるはずです。それはその時にどうしてもお茶が飲みたかったからではないでしょうか。中には買えずに売り切れの状態になった自販機だってあります。
自分が必要と思った時に揃えようと思ってもなかなか揃える事ができません。子供に必要な紙オムツ等となれば、災害が起きた時にはさらに揃える事が難しくなります。
今災害が起きても大丈夫ですか?大事な家族や子供を守れますか?災害はいつ起こるかわかりません。
「備えあれば憂いなし」
防災グッズは一度準備してしまえば、後は定期的な確認です。何をどう準備すればいいかわからない方は、セットになっている防災グッズを準備して、さらに必要なものをそれに追加しましょう。