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ギャンブル依存症の人のパチンコ店の入場規制・入場制限にツッコミを入れたい

ギャンブル依存症の人のパチンコ店の入場規制・入場制限にツッコミを入れたい

 

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厚生労働省がギャンブル依存症患者のパチンコ店や競馬場への入場規制を検討していると今朝のニュースで見たので紹介したい。

 

入場規制については、依存症を治す意思を持つ本人または家族から事業者側(パチンコ店等)に入場規制の申告をすることを想定しており、

 

事業者は顧客が深刻な依存状態にあると判断すれば、入場禁止を通告するか、場内の巡回などで見つけた場合に退場を求める。

 

軽度な依存状態であれば入場回数を制限することになる。

 

依存症の深刻度は医師の診断書等で見極める案が出ているとのこと。

 

 

パチンコ店の入場規制はうまく行くのか?

 

まず気になるのは「依存症を治す意思を持つ本人または家族」の申告が必要な点。

 

しかもその申告には医師の診断書が必要になる可能性が高い。

 

深刻な依存症になっている人間が自分から診断書をもらいに病院に行くとは到底思えないし、家族が連れて行こうとしても拒否する可能性が極めて高い。

 

「そもそも、申告する人なんているのか」という問題が出てきそうだ。

 

 

ギャンブル依存の人をまともな判断力のある人間だと思ってはいけない。

(炎天下の車の中に幼児をおきざりにするような人もいるのだから。)

 

 

医師の診断書不要で申告するのはかなり危険

 

一番ありそうなパターンとしては、「ギャンブル依存の本人は何とも思っていないが、家族は問題意識を持っていて入場規制をかけたい。」というパターンが想定される。

 

仮に医師の診断書不要だった場合を想定すると、

本人の知らないところで家族が入場規制の申告をし、その申告によって事業者は入場規制をかけることになる。

 

これは本人がパチンコやる気満々でパチンコ店に来た時に、いきなり巡回員に「家族から入場規制の申告があったので退店してください」と言われる格好になる。

 

 

繰り返しになるが、ギャンブル依存の人をまともな判断力のある人間だと思ってはいけない。

(ギャンブルのために消費者金融・キャッシング・サラ金で借金をするような人もいるのだから)

 

 

その場で「そんなもん頼んだ覚えはねえ」と暴れ、別の店に言ってくれるならまだいい。

 

最悪のパターンは家に帰って「何勝手なことしてくれてんだ」と家族をボコボコにするパターンだ。

新聞沙汰になるのが目にみえている。

 

 

入場規制・入場制限は上手くいくのか?

 

個人的には厚生労働省が入場規制自体あまりする気がない気がしている。

 

「入場禁止を通告するか、場内の巡回などで見つけた場合に退場を求める。」とあるが、

 

平たくいうと「入場禁止の手紙送るから来ないでね」「場内見回った時たまたま見つけたら出てってもらうからね」という極めて実行性の低い規制方法なのである。

 

従業員がギャンブル依存症のおっさんの顔を覚えているかどうかに全てがかかっているのだ。

そんなもの実行力があるわけがない。

 

まともに取り組むのであれば、パチンコ店の入り口で入場者全員の免許証やマイナンバーカードを確認し、申告があるかどうかの有無をデータベースと突合させるくらいはやるべきだと思う。

 

ここまでしないということは、厚労省はとりあえずポーズだけとっているだけだと思われても仕方がないよね。

 

そもそも「事業者」と一括りにしているが、パチンコ店だけでもいくつも会社があるが、そのあたりの情報は共有されるのだろうか?

それぞれの会社に申告するとなると大変そうだ。

 

共有されたら共有されたでギャンブル依存症の人のリストが出来上がってしまい、金貸しの悪徳業者の餌食にされそうなところがまた怖い。

 

 

そもそもギャンブル依存症は治るのか?

 

イメージだけで話してしまい申し訳ないが、「ギャンブル依存症は治すのが難しそう」というイメージがある。

 

ギャンブル依存症の人が奇跡的に医療につながったとしても、治療する体制が整っていなければなんともならない。

 

薬を飲んで「ハイ、治りました」なんていう訳にもいかないだ。

 

ギャンブル依存症を専門にしている精神科医の数なんてそうそうおらず、ネットで「◯◯(地名) ギャンブル依存 治療」で検索しても病院の名前は数件しか出てこなかった。ほかにGA(ギャンブラーズ・アノニマス)という自助グループが数件ヒットするのがやっとである。

 

医療機関につながっても、ちゃんと治るのが非常に気がかりだ。

厚生労働省には「医療機関の情報」や「治った人の体験談」等あわせて情報提供して欲しい。

 

ちなみにGA(ギャンブラーズ・アノニマス)とは、依存者が互いの過去の経験や現在の状況を語り合うことで、自分自身を見つめなおし、共に励ましあいながら依存克服を目指しているグループとのこと。

医療機関とは別物ではあるが、地域の医療も持っていると思われるので、病院で門前払いされたらここに相談するのも手かもしれません。

 

 

さいごに

 

はてなブロガーはきっと依存症の話しが好きだ。

 

きっと、コメントで「自分がギャンブル依存でもなく、ギャンブル依存の人が家族にいないのに適当なこと書くな!」とお叱りを受けることだろう。

 

私もギャンブル依存ではないので、実際どのくらいツラいのがわからない。

「スマホ依存や糖質依存で感じるあの飢餓感・焦燥感を濃縮したようなモノ」と考えるほかない。

(ネットの情報で見る限り本人より家族のほうが辛そうだが。)

 

また、グーグルアドセンスの広告でパチンコ店の広告が出て来て、ソコを突っ込んでくれそうだ。

 

でもまあ、はてなブログってそういうところだよね。