【肌ケア連載】専門家に聞く。乾燥肌って何?乾燥の3つの原因をチェックしよう!【第一回】
ヘアメイクアーティストとして素晴らしい経歴をお持ちのHARUさん。 美しさは外からと内からの両方のケアが大切だと気がつき、健康にも目を向けるようになったとのこと。 そんなHARUさんに、肌にまつわる悩みを相談していく連載になります。 第一回の内容は乾燥肌の原因について、です。 ぜひご一読ください!
はじめに
「乾燥」とひとことで言われると、皆さんはなにを思い出しますか?
これから乾燥肌についてお話ししていくのですが、その前に少しお伝えしたいことがあります。私は34年間美容の仕事に携わっているのですが、そのきっかけは小学生の頃からの髪の悩みでした。
髪がパサパサで髪型がうまく決まらない…
結ばずにおろしていると、髪のつやのなさでぼさぼさに見える…
今思えば、全ては乾燥が原因です。
- 「空気が乾燥していますね」
- 「体が乾燥している気がする」
- 「乾燥しているから風邪ひきやすいよね」
- 「髪が乾燥していてパサパサ」

By: denise carbonell
日常会話でもよく聞く「乾燥」は、人の体には大敵なのです!
70~80%が水分でできているという人の体は、水分不足になるといろいろな不調が起こりやすくなります。髪も水分が足りないと毛先が枝毛になったり、つやがなくなりパサつきがめだったりするようになります。
乾燥の影響はもちろん髪以外にも出てきます。
肌がカサつく、粉っぽくなる、化粧ののりが悪くなるなど、心当たりのある方も多いのではないでしょうか?
「乾燥」を正しく理解しよう
では、そもそも乾燥というのはどういう状態なのでしょうか?
肌の構造がどんな状態になっているとき「乾燥している」というのでしょうか?
乾燥というのは、皮脂分泌量(①)の低下、角質細胞間脂質などの減少により角質の水分含有量が低下している状態です。
皮膚の水分は、体の内側または大気中の水分から供給され、発汗や不感蒸泄※で減少していきます。また、皮膚の保湿は、皮脂、天然保湿因子(NMF)(②)、角質細胞間脂質(③)によって保たれています。
これらのバランスが崩れてしまうと乾燥が起こってしまうのです。
※不感蒸泄(ふかんじょうせつ:皮膚または呼気から蒸気として自然に失われる水分)
乾燥肌の原因を理解しよう
では、乾燥の原因をひとつずつ見ていきましょう。
皮脂量の低下
皮脂は皮脂腺から1日に約1~2g分泌されますが、環境や体質に左右されます。
皮脂の分泌を促す男性ホルモンが少ない小児や女性、お年寄りの方は皮脂量は少なめです。
分泌量のピークは男性で30代、女性は20代に迎え、その後は減少していきます。また血行不良などで代謝が低下すると皮脂の分泌量も減少します。また皮脂腺は体の部位により数が違い、目のまわりや口元は少なくなっています。
天然保湿因子(NMF)の低下
角質細胞内に存在するNMFはアミノ酸類、乳酸、尿素、クエン酸塩などからなり、水分を抱え込む性質をもっています。このNMFによって細胞内の水分量は一定に保たれるのです。
NMFは日焼け、加齢、睡眠不足、ストレスなどで低下してしまいます。
角質細胞間脂質の減少
角質細胞をレンガに例えると、レンガとレンガの間を埋めてセメントの役割を担っているのが角質細胞間脂質です。このセメントが足りない状態になると、雨漏りしやすくなるようなものですから、バリア機能が低下するのです。
角質細胞間脂質はセラミドが大部分を占め、他の脂質と一緒に立体構造(ラメラ構造)となり水を挟み込んで保水します。角質細胞間脂質が足りなくなると保水機能も低下します。
おわりに
乾燥という言葉も乾燥しているという実感はわかっていても、乾燥というのは何が足りていないのかということを、きちんと理解している方は案外少ないように思います。
乾燥の原因がつかめたところで「じゃあどうすれば乾燥を防げるの?」と考えますよね。
これからの連載では乾燥への様々な対策をご紹介します。
ぜひこれからも読んでくださいね。
振り返り用チェックリスト -乾燥肌の3つの原因-
- 皮脂量の低下
- 天然保湿因子(NMF)の低下
- 角質細胞間脂質の減少
次回以降は、これらをどのように解決していくかをご説明いただきます!
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