ファイターズスタジアムの観客動員数が減少している!?
8日、両リーグは各球団が一通りホームとビジターの試合を一巡した4日現在の観客動員数を発表した。1試合平均でセが昨年同期比4.1%増の31,840人、パが7.6%増の26,096人と両リーグとも増加だった。今季、両リーグ各1試合を生観戦しただけの敗戦処理。が言うのもナンだが、素晴らしい。
一方、ファイターズスタジアムの入場者数はゴールデンウイーク最終日の5月7日までの16試合で22,242人。1試合平均で1,390人。16試合の内訳は土日祝日が8試合で、それ以外の平日が8試合なのだが、昨年の開幕から土日祝日が8試合、平日8試合時点の観客動員数は22,645人。1試合平均が1,415人。昨年と比べると微減している。
(写真:中田翔が調整出場した4月22日の入場者数を表示するスコアボード。 2017年4月撮影)
◆ セ、パともに観客増=阪神が球団別トップ―プロ野球
記事にもあるが、今季は開幕が昨季より一週間遅い。各球団とのホーム、ビジターでの対戦が一巡する間に今季はゴールデンウイークが含まれている。直ちに喜べるデータでは無いのかもしれない。
ファイターズスタジアムに関しては土日祝日と、平日とでは動員数に差があって当たり前なので、今季のゴールデンウイークまでのファイターズスタジアムでの16試合という試合数で比較するのでなく、今季の16試合の内訳が土日祝日8試合、平日8試合だったので、過去五年間の開幕から土日祝日8試合、平日8試合の入場者数を調べてみた。
土日祝日8試合+平日8試合=合計入場数 (1試合平均) (年間1試合平均)
2017年 16,683+5,559=22,242 (1,390人)
2016年 16,051+6,594=22,645 (1,415人) (1,270人)
2015年 12,672+5,110=17,782 (1,111人) (1,299人)
2014年 13,030+5,768=18,798 (1,175人) (1,316人)
2013年 14,752+8,305=23,057 (1,441人) (1,416人)
この2013年の年間での1試合平均1,416んという数字はファイターズスタジアムにおける最多記録であり、52試合で合計73,625人というのも最多記録である。おそらく本拠地球場での年間入場者数、一試合平均入場者数としてはイースタン・リーグでも最多記録だと思われる。この2013年から試合別の入場者数を記録しているのでこの五年間で比べた。
五年間で3位なのでまずまずの成績と言える。その中でも土日祝日8試合での観客動員数は五年間で最多である。ただ今季の土日祝日8試合ではファイターズスタジアムでの開幕戦に当たる3月20日(春分の日)をファイターズスタジアムの20周年記念試合とし、4,425人の入場者数を数えた。
しかしこの日は鎌ケ谷市民入場無料という無法地帯もとい大盤振る舞いでかなりの無料入場者が含まれていたと思われる。敗戦処理。も生観戦したが、確かに人の多さが半端じゃなかった。
水増しとは言わないが、反則とも思える手法での観客動員ゆえに今季の入場者数はこの人数より割り引かなければなるまい。
この開幕戦には選手によるウエルカムハイタッチが企画されており、これはファンにとっては選手とハイタッチが出来る希有の企画なので集客に繋がる。選手達は最初の10分間くらいしか参加しないらしく、早め早めにとファンが集まるという構図のようだ。そしてもう一つ集客力が高いのが試合後のグラウンドを開放してファンと選手がふれあう“ふれあいイベント”なのだがゴールデンウイークの最終日か年間の最終戦に組まれることが多いが今年は5月7日に組まれたものの2,004人にとどまった。
今季と昨年までの大きな違いは,今季からネット裏が指定席になったことだ。指定席はファイターズスタジアムをこれまで支えてきた年間パスポート所有者でも別途入場券を買わなければならない。当然ながら敗戦処理。のような非・年パス所有者には昨年までと比べ、金額的にも上がっている。
敗戦処理。のように遠方から通う身には指定席の設定はありがたい。入場者数が多くなりそうな試合はネットで予め前売り券で購入すれば、試合開始ギリギリに行ってもネット裏の特等席で観ることが出来る。そういうメリットもある。
冒頭の写真は故障で調整していた中田翔が出場することが事前に報じられていた4月22日の対ベイスターズ戦の八回終了後に発表された入場者数。敗戦処理。は中田目当てで入場者数が殺到することを覚悟し、また、この日に関しては朝早くから並べない可能性があったので二日前の時点で球団公式サイトから前売り券を購入したのだが、何とネット裏の1列目だった<苦笑>。当日の観戦記のエントリーでも言及したが、いつもの時間(西船橋駅からの最初のバス)に着いたところ、入場待ちの列の人数も少なかった。中田翔は人気が無いんじゃ無いかと思ったほどだ<苦笑>。
実際には中田に人気が無いのではなく大谷翔平の人気が異常なのであり、この試合では大谷が歩行も困難で寮の中や室内練習場での調整と報じられていながら、大谷目当てでスタンドには入らず、寮の前に集まるファンが少なくなかった。
敗戦処理。は今季はゴールデンウイーク期間にファイターズスタジアムに行かなかった。開幕戦と中田出場試合の二試合しか行っていないのであまり大きなことは言えないが、昨季まで当たり前のようにネット裏に座っていた常連さん達が、入場列で非・年パス所有者より優先的に入場出来るとは言うものの自分の“指定席”を奪われて球場に足を運ぶ回数が減ったのではないか?いつもネット裏三塁寄りの二列目に陣取っていたあのお方はどうしているのか?
昨季までのネット裏のおじさん連中によるヤジに賛否両論なのは聞いている。それで敷居を高くしたのではないか?という推測もあるがどうなのだろうか?正面広場で展開されるサービスが画一的で新鮮味がないという声も聞く。
今季、まだ平日の試合で入場者数が1,000人を超えたことが無い。この五年間で平日の入場者数はワースト2位なのだが、ここから推測するのは平日の午後1時に開始される試合で球場に来てくれるようなファンが減っているということで、熱心な地元のファンにそっぽを向かれているのでないかと心配する。
そもそも何のための球場リニューアルだったのかという疑問もある。まだ先は長いから、これから入場者数を伸ばすことは不可能では無いが、少なくとも招待券、無料入場券の乱発だけはやめてもらいたい。“無料だから来た”という人はまた次に無料で観戦出来るチャンスが来るまで来ないと考えた方が良い。
敗戦処理。自体、なるべくイベントがなく、ゆったり観ることが出来る日を選ぶ傾向がある。個人的には試合を観るのが最大の楽しみだ。自分は少数派でマーケティング的には無視される層かもしれない。でも、もう十年以上、月に一回くらいのペースでは行っている。だがそのペースだから年パスは買わない。球団にとってはありがたくない客かもしれない。だから自分はどうでも良い。ただ、現時点では人数は減っているのである。今季終わってどうなるか?これからどうなるか?
« ファイターズの今年の『レジェンドシリーズ』は東映時代 | トップページ | 元ジャイアンツの二人が連日東京ドームで「ファイターズ最高!」と絶叫 »
コメント
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/602714/65254495
この記事へのトラックバック一覧です: ファイターズスタジアムの観客動員数が減少している!?:
« ファイターズの今年の『レジェンドシリーズ』は東映時代 | トップページ | 元ジャイアンツの二人が連日東京ドームで「ファイターズ最高!」と絶叫 »
人気のバロメーターとして1軍公式戦の観客動員数が語られることはよくありますが、入場料を取っている2軍公式戦もれっきとしたプロ野球であり同様に検証・分析されてしかるべきものと言えますね。
鎌ヶ谷の場合は単なる人気動向というよりもファーム興行のあり方を考えるという点でも無視できないところです。長年に渡り年パスの定期購入者だった僕個人としても言いたいことは多々ありますが、文字通りの個人的な話になりそうなのでまぁ止めておきます。
今回文中では触れられていませんでしたが、2015年からFFTVの配信が始まったことも球団にとって1つの大きな変革として挙げられます。もっともこれに関しては契約者に関する細かなデータが出てない以上、観客動員数への影響は想像でしか語れませんがなんらかの影響を与える1要素ではあるでしょう。
P.S.
先日の長文コメントについても触れないわけにはいかないので返答します。前回僕のコメントが長すぎるとお叱りを受けましたが、あの程度の文章で長文と言われましても、正直自分の感覚ではそのような認識は持てませんでした。むしろそれよりも大谷の故障予測に関して、敗戦処理さんの鼻を折るようなコメントをしたことのほうを問題視されたのではと思った次第です。
ただ僕の長文に対する感覚はそれこそ僕が勝手にそう認識してるだけというのも事実なわけで、今後はコメント欄におけるアンリトンルールを遵守しコメントすることに努めたいと思います。
投稿: サフラン | 2017年5月13日 (土) 21時30分