私は喫茶店などで、周囲をぼんやり眺めるのが好きです。
季節の移り変わりのゆったりとした景色とは反対に、忙しく動く車や街、人々の活気あふれる様子に元気をもらったりします。
そんな私が、喫茶店で食事をしていた時のこと。
おぉ~!!!なるほど!と思う事がありましたよ。
太陽と月
別に聞き耳を立てているわけではないんですけどね・・・
隣のテーブルの会話が聞こえてしまう事があって、心の中で一緒に会話している時があります。か、かなり怪しいですねっ。涼しい顔して何にも聞こえてないフリしてるのに、心の中では共感したり、意見述べたりしてるんですから。
年配ご夫婦の会話でした。
妻「あなたはいつも、先頭きって明るくまとめてるわよね」
夫「いや、俺自身は実は暗いんだよ」
妻「そうかしら。いつも場を明るくしてるじゃない?」
何かのサークル幹事なのか、先生をしているのか・・・。
ほぅ~明るいご主人なのね、それを奥さんが認めてるという。なかなか良い夫婦じゃないですかぁ!これは見習いたい会話です。
どんな活動してるんだろうと突っ込み入れたい。だけどここで話しかけられるわけもなく。ぐっとフォークを握りしめ、ほんとうはもう一口で食べ終わってしまうホットケーキを、細か~く切りつつ聞いていました。
夫「いやいや、俺はさ、太陽と月でいったら「月」なのよ。」
妻「月は十分明るいじゃない?」
夫「いや。違うね。月は明るくて夜道を照らしたり、みんなからは注目されやすい存在だよな。だけど、実は自分のチカラじゃ輝けない。太陽がいなきゃダメってこと。」
夫「太陽はいつも明るいだろ。でも夜は身を隠す。ずっと出しゃばってるわけじゃない。嫌味が無いんだよな。そういうヤツ俺は尊敬する。俺は太陽のお陰でやってこれてるんだよ。」
妻「○○さんのこと?」
夫「そう。持って生まれた明るさがある。あいつのお陰で俺は頑張れるんだ。」
私は思わずこれは神の声かと思いましたよ。
(宗教は入ってませんよっ)
おぉ~!
太陽と月ね。そうだ。そうですよっ。
人それぞれ「役割」があって、持って生まれた素質ってものがあるのです。
そして、お互いが支え合って認め合っている。
なんて素敵なんでしょう。目先の事ばかりとらわれてすっかり忘れていました。
見えないチカラの声
人は困った時や落ち込んだ時、こうやってさりげなく、他の人の声を通して耳に入れよとする、見えないチカラがあるんと聞いた事があります。
それがご先祖様なのか、神様なのかは分かりません。
だけど後で思うと「あ、あの時のあの言葉」と思うことって、誰にでもあると思うんですよね。見えない何かの助けというか。その言葉で救われること。
まさに今日もそんな感じでした。
単なるご夫婦の太陽と月の会話で、他の方が聞いたら別に気をとめる事でもないと思います。だけど、今の私には「おぉ~!!」と思える内容でした。
可能性に気が付いていないだけかもしれない
私がいつも、穏やかな季節の移り変わりと、忙しい街の動きという反対の姿にほっとするのも、お互いが馴染んでいるからかもしれません。
まるで違うのにどこか馴染む関係。そういうのいいなぁと思いました。
食事が終わり席をたち、チラッとご夫婦を見たら・・・
窓辺側にほおづえして珈琲を飲むご主人が、なんとも穏やかな表情で笑っていました。窓から差し込む柔らかい陽射しに溶け込んでいましたよ。
小春日和の優しい太陽のよう。
なぁ~んだ。ご本人は「月」と思ってるけど「太陽」なんじゃない?と思ったり。人というのは色んな面を持っているから、自分の可能性に気が付いていないだけで「月」も「太陽」も持っている生き物なのかもしれないと思ったり。
素敵なご夫婦ですよね。こんな会話がサラッと出来るなんて。
大人世代のご夫婦の会話というのは本当に良いもので、お二人の年輪というか、色んな事に気づきがありますね。良かった聞けて。
まさかこんな風にブログで紹介れているとは思ってないでしょう。
素敵な会話をありがとうございます。(心の声が届きますように)
▼天文学的に太陽と月の関係をご覧になりたい方はこちらへどうぞ。子供向けの言葉で説明されていて、とっても分かりやすいです。