藤原実綱

この項目では、平安時代中期の文人について説明しています。平安時代後期の公卿については「藤原実綱 (公教男)」を、室町時代の公卿については「三条実綱」をご覧ください。

藤原 実綱（ふじわら の さねつな、寛弘9年（1012年） - 永保2年3月23日（1082年4月23日））は平安時代中期から後期にかけての貴族、歌人、漢詩人。従三位・藤原資業の次男。官位は正四位下・式部大輔。別称、日野実綱。正字体：實綱。

経歴[編集]

父と同じく長元元年（1028年）に対策に及第。早くから大学助を務め、長元2年（1029年）に文章得業生となる。この時の官位は正六位上・大学助。長元4年（1031年）蔵人に補される^[1]。左衛門尉、大学頭、文章博士、五位蔵人、右衛門権佐、式部大輔、備中守なども務めた。治暦2年（1067年）には能因を従えて伊予守として現地に赴任した。位階は正四位下。『本朝続文粋』に作品がある。永保2年（1082年）3月23日卒去。享年71。

官歴[編集]

• 長元元年（1028年）10月25日：対策^[2]。
• 長元元年10月以後 - 長元2年正月以前（1028年-1029年）：大学助。
• 長元2年（1029年）正月24日：文章得業生^[3]。当時の位階は正六位上。
• 寛徳2年（1045年）10月6日以前：右衛門権佐。
• 治暦2年（1067年）2月6日：伊予守として赴任。
• 永保2年（1082年）3月23日：卒去。卒時の官位は式部大輔兼文章博士正四位下。

系譜[編集]

• 父：藤原資業
• 母：藤原師長 (備後守)の娘
• 妻：源道成の娘
  • 長男：藤原有綱（?-1082）
  • 次男：藤原有俊（1036^[4]-1102）
  • 三男：藤原有信（1039-1099）
  • 四男：藤原有定（1043-1094）
• 妻：不詳
  • 男子：藤原有長
  • 男子：藤原実国
  • 女子：藤原宗俊室

脚注[編集]

1. ^ 『小右記』長元4年2月17日条
2. ^ 『小右記』長元元年10月25日条
3. ^ 『魚魯愚鈔』長元2年正月24日条
4. ^ または1039年生（『尊卑分脈』）。