臼井昭仁
2017年5月12日18時55分
愛知県豊田市の市立小学校で2014年、特別支援学級の女子児童が当時の担任からわいせつ行為を受けた。教諭は過去に別の女子生徒の体を触ったとクレームを受け、トラブルになっていた。「防げた事件だったのではないか」。市の監督責任をただすため女子児童の親は市を提訴した。朝日新聞の取材に児童の父親が応じた。
女子児童の父親で40代会社員は昨年9月、強制わいせつ事件を捜査した豊田署の女性刑事から、デジタルカメラで撮影された2枚の画像を見せられた。
市立小学校の家庭科準備室で娘は、ズボンをくるぶしまで下ろし、下半身が露出した状態で立っていた。もう1枚は、その姿のまま机の上で仰向けに横たわっていた。言葉を失った。「なんで……」。そう言うのが精いっぱいだった。
元教諭は同月、別の女子児童に対する強制わいせつ容疑で逮捕されていた。父親が見た画像は、家宅捜索で県警が押収した、元教諭が使ったデジタルカメラの記録媒体に入っていた。
「仕事熱心で真面目な男」。父親は元教諭にそんな印象を持っていた。学校での娘の様子について連絡帳のノートいっぱいに記してきてくれた。寝坊で遅刻した時は、自宅まで車で迎えにきてくれた。なのに、なぜ。
「被害届を出しましょう」。刑事から促されたが、にわかに信じられず、「3日、猶予をください」と答えた。
撮影された14年10月当時、…
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朝日新聞社会部