米国の住宅関連の投資機会に強気です。

米国の住宅市場はサブプライム・バブルの発生と、そのバブルが弾けたことで引き起こされたリーマン・ショックを経て、長く低迷してきました。

しかし住宅市場はかなり癒えていると思います。

まず中古住宅販売件数です。

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住宅着工件数はサブプライム・バブルの頃の水準まで戻ることは望み薄だけど、長期で見た平均的な水準まで戻ってきました。

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住宅価格は、かなり戻しています。

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1980年~2000年の間に生まれた、いわゆるミレニアル世代は、ちょうどマイホームを購入する時期にリーマン・ショックが重なったので、マイホームの取得が遅れています。それが持ち家比率の低下を招きました。

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連邦準備制度理事会は利上げサイクルに入っていますが、いまなら住宅ローン金利は未だ低いです。

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リーマン・ショック以降、消費者は家計の負債の圧縮に努め、住宅ローンの支払い遅延は減っています。

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いまは失業率も低いですし賃金も上がりはじめているので、ようやく重い腰を上げマイホームの取得へ……という決断をする消費者が増えているわけです。

これまでにいろいろな機会がある度に住宅関連の銘柄を紹介してきました。

アメリカにおける不動産の取引のされ方は、ジロー(Zillow=ティッカーシンボルZ)の登場で劇的に変わりました。

Z

郊外の住宅地をクルマで走っていて、気に入った家を目撃したとき、(この家は、幾らだろう?)と思ったら、スマホで検索すればおよその見積価格(ゼスティメートZestimate)がわかるのです。そのほか、良い学校の校区に属しているか? 安全な土地柄か? など、知りたい情報がたくさん盛り込まれています。

ジローはライバルのトゥルーリア(Trulia)を買収しています。こちらもジローに似たサイトです。


住宅ローン信用保険ではエッセント・グループ(ティッカーシンボル:ESNT)があります。

ESNT

ミレニアル世代が大学を卒業し労働市場にデビューした頃は不況だったのでなかなか職にありつけませんでした。加えてスチューデント・ローンの借金を抱え込んでいる若者も多いです。

だからマイホーム購入の際、標準となっている20%の頭金をキャッシュで用意できない人も多いです。

住宅ローン信用保険は、そのようなマイホーム購入者が無理してマイホームを買うとき、もし失業するなどして収入が減っても住宅ローンの返済が滞らないように、一時的に住宅ローンの月々の支払の一部を肩代わりする保険です。これは借り手ではなく、銀行などの貸し手を守る保険なのですが、その保険金負担はマイホーム購入者の責任となります。

住宅建設では木材関連メーカーのルイジアナ・パシフィック(ティッカーシンボル:LPX)が思い浮かびます。

LPX

また敷き込んだカーペットではモーホーク・インダストリーズ(ティッカーシンボル:MHK)という企業があります。

MHK

キッチン・キャビネットや蛇口などを作っているフォーチュン・ブランズ・ホーム&セキュリティ(ティッカーシンボル:FBHS)という企業もあります。

FBHS

またホーム用品の小売店ではホームデポ(ティッカーシンボル:HD)があります。

HD

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