トランプ氏殺害試みた英国人男性、頭の中で「殺せと言う声が聞こえた」
2017年05月12日 20:21 発信地:ロンドン/英国
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【5月12日 AFP】昨年の米大統領選期間中にドナルド・トランプ(Donald Trump)現大統領の殺害を試みたかどで逮捕され、今月釈放された英国人男性が、事件当時、頭の中で警官の銃を奪うよう自分に命じる叫び声が聞こえたと語った。
精神疾患歴のある英国人のマイケル・サンフォード(Michael Sandford)氏(21)は昨年6月18日、米共和党の候補指名を確実にした直後のトランプ氏がネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)で開いた集会で、同氏を殺害するため警官から銃を奪い取ろうとしたとして逮捕された。
今月2日に釈放され、英ロンドン(London)の南方に位置するドーキング(Dorking)の実家に戻ったサンフォード氏は、9日付の英大衆紙サン(The Sun)に対し、トランプ氏に怒りを感じて行動を起こすことを決意したと語った。またトランプ氏から6メートルほどの距離で警官らに取り押さえられた際には、撃たれて死ぬのではないかと恐怖を感じたと述べた。
さらにサンフォード氏は「僕に向かってドナルド・トランプを殺せと言う声が聞こえた。声はしばらくの間続き、だんだん強く、何度も聞こえるようになった。叫び声になっている時もあった」と述べ「僕の友人たちはずっとトランプを止めなければならないと言っていた。彼は国を破壊するつもりだからと。だけど彼を殺せと僕に言ったのは、僕の頭の中で聞こえた声だった」と語った。
そして「ある日、ラスベガスで(トランプ氏が)演説しているのを見て、車で駆け付けて自分で何かしなければと思った」と述べた。
当時、米国人の友人女性と再会するために米国を訪れ、オーバーステイしていたサンフォード氏は事件の前日、射撃場へ出かけて練習を行っていた。「心の奥底では何か間違っていると分かっていたが、大丈夫だと自分に言い聞かせた」という。
サンフォード氏は刑期短縮を求めた司法取引で不法滞在と火器の所持、公務執行妨害などを認め、昨年12月に収監されたが、未決勾留日数を含めて早期に釈放された。事件を振り返り「自分のしたことに吐き気を覚えている。誰も傷つかなかったことが幸いだ」と述べている。(c)AFP