小池知事 豊洲移転の条件「無害化は尊重すべき」

小池知事 豊洲移転の条件「無害化は尊重すべき」
築地市場の豊洲への移転問題で、東京都の小池知事は石原知事時代に移転の条件として設定された土壌や地下水などの汚染を環境基準以下に抑える「無害化」について、「ゼロリスクはありえないが、尊重すべきだ」と述べ、移転の可否を判断するうえで重要な要素とする考えを示しました。
豊洲への移転をめぐっては、平成22年3月、都議会が、移転を認める条件として土壌汚染の無害化を求める付帯決議を行っていて、東京都はその実現のために860億円をかけて対策工事を行いました。

しかし、工事後のモニタリング調査で地下水から高濃度の有害物質が検出され、「無害化」が達成できていないことが明らかになっています。

これについて小池知事は12日の記者会見で、「都議会の付帯決議に拘束力はないが、市場長は議会に対し、無害化は環境基準以下にすることだと説明している」と述べ、石原知事時代に土壌汚染を無害化することが移転の条件に設定されたとする認識を示しました。

そして、「無害化されていないために、現在、点検している。世の中にゼロリスクはないが、尊重すべきだ」と述べ、移転の可否を判断するうえで土壌汚染が無害化されているかどうかを重要な要素とする考えを示しました。