気になるキーワードを入力してください
トピックスニュース
2017/05/12
大阪府、大阪モノレール延伸 軌道桁・駅舎基本設計2四半期に発注
大阪府は、広域的なネットワークを形成するため、『大阪モノレール』の門真以南延伸を計画し、今年度からPC・鋼軌道桁上下部や駅舎の基本設計に着手するため、第2四半期に3件の構造物基本設計を発注する。そのほか、今年度は測量や環境影響調査検討などに着手し、18年度に都市計画決定及び軌道法の特許を取得、19年度に都市計画事業及び工事施行認可を取得し、用地買収及び工事に着手、29年度の開業を目指している。
大阪モノレール延伸は、計画路線が門真市~鴻池新田~荒本~瓜生堂までの延長9㎞。ルートは大阪中央環状線の未利用地を活用し、国道308号との交差付近は荒本駅側を経由する。駅数は既存鉄道と結節する4駅(仮称門真南駅、鴻池新田駅、荒本駅、瓜生堂駅)を設け、終端の瓜生堂には近鉄奈良線の新駅設置が予定されている。延伸区間の需要は3万7000人/日。事業主体はインフラ部が大阪府、インフラ外部は大阪高速鉄道となる。事業費約1050億円、内訳はインフラ部約740億円(調査費等約22億円、用地費約24億円、工事費約694億円)、インフラ外部約310億円(総係費約12億円、車両費約83億円、工事費約215億円)。
これまで、04年に近畿地方交通審議会答申8号に位置づけられ、12年に延伸の検討を戦略本部会議で確認し、車両や軌道桁等のインフラ外部の採算性の検証、乗り継ぎ施設等の検討を行い、14年に公共交通戦略に位置づけた。沿線市の門真市・大東市・東大阪市・大阪市と応分の負担を求めるための協議や、近畿日本鉄道とモノレールと結節する新駅の設置計画の協議を進めている。また、今年度は第三者の有識者会議において、経済情勢や国の予測値などを踏まえた条件を設定し、需要予測や採算性の検証等を行い、開業後40年以内に累積黒字に転換することから事業採算性が確保できる見通しで、事業化の意思決定を行った。また、16年度の建設事業評価審議会において、▽大阪都心部から放射状に形成された既存鉄道を環状方向に結節することにより、広域的な鉄道ネットワークを形成する▽新たな沿線開発、まちづくりが促進されるなど沿線地域の活性化につながる▽事業採算性が確保できる見通しであることから事業実施は妥当―と判断されている。現在は技術検討や設計基準改訂案の作成、延伸事業の技術的課題に関する合理的な対応方策の意見を求めている大阪モノレール技術審議会の資料作成などの業務をトーニチコンサルタントに委託して作業を進めている。
建産速報では今後の更なる紙面向上のため、皆様からのご意見・ご要望などを募集します。匿名でかまいませんが、業務内容など差し支えのない範囲内でのご記入をお願いします。皆様からのご意見やご要望は、紙面の製作に活かしてまいります。 【ご 意 見 箱】 |