目次
- なぜワニさんは仲間にいれてもらえなかったのか?
- 感情のピクセルの登場動物
- 物語のあらすじ
- ワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由①
- ワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由②
- チーターさんが仲間にならなかった理由
- チーターさんもワニさん同様、仲間になりたかったのは明確
- 感情のピクセルは現代を生きる人々への応援ソング
- まとめ
なぜワニさんは仲間にいれてもらえなかったのか?
岡崎体育といえば、以前YouTubeにアップロードされた”MUSIC VIDEO”という楽曲のMVが話題になった。
売れているバンドやアーティストのMVのあるあるネタを盛り込んだこのMVは話題になり、現在YouTubeで1900万回再生という驚異の再生数を記録している。
そんな岡崎体育が6月にアルバム『XXL』をリリースする。
そして、アルバムに収録される”感情のピクセル”という楽曲のMVがYouTubeにアップロードされた。
今回のMVもONE OK ROCKかと思うようなかっこいいMVと曲に見せかけておいて、サビの歌詞が斜め上の発想だ。
どうぶつさんたちだいしゅうごうだわいわい
おいでよブタさんウサギさんキツネさんにゾウさん
みんなでたのしくうんぱっぱのぶんぶん
おなかぽんぽんぽんのやっほー
MVを観た多くのファンが爆笑しお茶を噴出しているようだ。
そして、最後までMVを観た人は最後までワニさんが仲間に入れてもらえなかったことに切なくなって、涙を流してしまった人も多いのではないだろうか?
しかし、”感情のピクセル”をただの面白い歌として消費してしまうことはもったいない。
この曲には深いメッセージが込められていることを、歌詞を読むと確認できる。
では、ワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由も含めて、岡崎体育が伝えたかった”感情のピクセル”に込められたメッセージと歌詞の意味を紐解いていきたい。
感情のピクセルの登場動物
まずは”感情のピクセル”の歌詞に登場する、登場動物についてまとめていく。
出演動物
ブタさん
ウサギさん
キツネさん
ゾウさん
チーターさん
ワニさん
登場動物は上記6匹である。
ちなみにチーターさんは歌の1番のみ。
ワニさんは歌の2番以降の登場だ。
物語のあらすじ
ぶっちゃけ説明するほどのあらすじはない。
たいして面白い話でもない。
基本的にはブタさん、ウサギさん、キツネさん、ゾウさんの4匹が仲良く楽しそうに「うんぱっぱのぶんぶん」と遊んでいる話だ。
そこにチーターさんが突然出てきて1匹で勝手にかけっこを始めたり、後からきたワニさんが仲間になりたがって見つめるけど、仲間に入れてもらえないというちょっとした物語の味付けは登場はする。
でも、基本的にはブタとウサギとキツネとゾウが「おなかぽんぽんぽんのやっほー」している歌だ。
それでは、実際に”感情のピクセル”のMVも観てもらいたい。
その後、具体的に岡崎体育がどのようなメッセージを歌詞に込めたのかを解読していく。
↓”感情のピクセル”収録のアルバムはこちら
ワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由①
本来なら1番から解読していくべきだが、2番から解読していく方が1番の歌詞の理解度も増すので、2番から解読していく。
まず、2番から登場したワニさんについて。
ワニさんは仲間に入りたがって近づいてきたが、なぜ最後まで仲間に入れてもらえなかったのだろうか?
それも、1回だけでなく何度も近づいて仲間になりたがっていた。
仲間に入れなかった理由は2つあると考えられる。
理由の1つ目は単純だ。
ワニさんが肉食だからだ。
実際に”たのしくうんぱっぱのぶんぶん”していたブタさん、ウサギさん、キツネさん、ゾウさんは草食動物だ(キツネは雑食だったっけ?)
草食動物でも大きさが違うだろというツッコミはいらない。
MVでは同じ大きさになっているのだから、そういう世界なのだ。
空気を読んでくれ。
4匹に取ってはワニさんを仲間に入れることで、自分の身に危険が生じてしまうのだ。
もしワニさん強引に仲間になろうとして来ても、4対1だ。
ワニさんが肉食だとしても勝てる自信はあったので強気にでたのかもしれない。
しかし、仲間に入れてしまうと、油断したすきにワニさんに食べられてしまうかもしれない。
ワニさんだけでなく、1番で登場したチーターさんも肉食なので仲間に入れなかったのだろう。(チーターはかけっこしにきただけではあるが)
ワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由②
そして、もう一つワニさんが仲間に入れてもらえなかった理由がある。
それは、ブタさんとウサギさんとキツネさんとゾウさんは、4匹でダブルデートをしていたからだ。
MVで4匹の身なりを見てほしい。
ウサギさんとキツネさんは頭にリボンをつけていることがわかる。
つまり、ウサギさんとキツネさんは女の子だ。
そして、ブタさんとゾウさんは男であることがわかる。
ちなみに、カップルの組み合わせは下記だと思われる。
ブタさん×ウサギさんのカップル。
ゾウさん×キツネさんのカップル。
なぜこの組み合わせなのかはMVを観れば明らかだ。
ブタさんとウサギさんは隣り合って並んでおり、ゾウさんとキツネさんが隣り合って並んでいる。
そして、ブタさんとウサギさんの表情は2匹ともニコニコしている同じ表情。
ゾウさんとキツネさんはつぶらな瞳で同じ表情。
隣り合っている2匹同市がが同じ表情をしている。
カップルや夫婦は顔が似てくると言うから、この組み合わせで間違いないだろう。
そんな仲睦まじくダブルデートをしている4匹を見かけた、空気の読めないワニさんは「俺も仲間に入れてよ♪」というテンションで近づいて来るのだ。
ワニさんはこの上なくウザい存在だろう。
ちょっとは空気読めと他人でも言いたくなるだろう。
こういった、ワニさんの周りを見たることができな性格もあり、普段から嫌われていたのではないだろうか。
チーターさんが仲間にならなかった理由
それでは、今度は1番に登場したチーターさんについてだ。
ここまで読んだ人はなぜチーターさんが仲間にならなかったのかは想像がつくだろう。
それはワニさんと同じ理由だろう。
まずは、チーターさんもワニさんと同じように肉食であったため。
そして、4匹がダブルデートをしていたためだ。
しかし、チーターさんとワニさんでは大きく違う部分がある。
それはチーターさんは仲間になろうとしなかったことだ。
もしかしたら、仲間になって”うんぱっぱのぶんぶん”したかったのかもしれない。
それでもチーターさんは仲間にならなかった。
チーターさんはワニさんと違って空気が読めたのだ。
チーターさん「おっ!お前ら楽しそうじゃん!俺も仲間に・・・・・・いや、やっぱ1匹でかけっこしよーっと♪」
などと言ってその場走って去っていったのではと想像できる。
チーターさんは一瞬で4匹がダブルデートしていることを察したのだ。
本当はチーターさんも仲間になりたかっただろう。
楽しそうだもん。
ちなみに、チータ-は足は早いが、持久力はない。
走っても15秒ほどしかスタミナが持たないのだ。
それなのに、空気を読んで1匹でかけっこしてその場を去るチーターさん。
泣ける。
これらのことから、チーターさんはワニさんと違って普段は慕われているのではないだろうか。
チーターさんもワニさん同様、仲間になりたかったのは明確
ワニさんは仲間になりたがって空気を読まずに粘っていた。
対してチーターさんは全く粘らなかったが、仲間になりたかったのは明確だ。
それは歌詞を読めばわかる。
1番のチーターさん登場以降のサビの歌詞を読んでみよう。
チーターさんはかけっこじゃ負けないぞ
過去を消し去るように疾走れ
”過去を消し去るように疾走れ”というフレーズがある。
これはチーターさんに向けての歌詞ではないかと思う。
チーターさんにどんな過去があったのかは歌詞からはわからないが、仲睦まじい4匹を見て、何か思い出したくない過去を思い出したのだろう。
ダブルデートをしている4匹を見て思い出す過去だ。
おそらく、チーターさんは過去の失恋を思い出し、昔の恋人と仲が良かった頃を思い出して感情を抑えられなくなったのだろう。
空気を読んで走り去ったという意味もあるかもしれないが、思い出したくない過去を思い出してしまい、それを忘れるために走ったのかもしれない。
つまり、チーターさんがかけっこをした理由は4匹のためと自分自身のための2つの意味があったのだ。
そしてその次に続く歌詞のフレーズが下記だ。
Don't give a f××k with me
これは英語のスラングで、日本語訳すると「くたばれ」「なめんなよ」「調子に乗るな」などの意味がある。
チーターさんはダブルデートをしている4匹と過去の失恋相手に対して、”Don't give a f××k with me”という感情を持ったのだろう。
しかし、その感情を誰かにぶつけるわけではなく、4匹の幸せを心のどこかで想い、かけっこという行動で自分の感情を抑えようとする。
チーターさんの愛しさと切なさと心強さが1番のサビからは読み取れる。
泣ける。
感情のピクセルは現代を生きる人々への応援ソング
仲間になりたくても空気を読んで仲間にならなかったチーターさん。
仲間になりたくて粘ったが最後まで仲間になれなかったワニさん。
この歌には対照的な2匹が出てくる。
これは人間の世界でも、空気を読んであえて引く人と空気を読めずに自分の欲望をさらけ出す強引な人がいると思う。
それのどちらがいいのかという話ではないが、チーターさん側になってもワニさん側になっても幸せになれないよというメッセージが込められているのではないだろうか。
チーターさんも周りのことを考えているかもしれないが、自分は幸せになれていないし自分は楽しめていない。
ワニさんは強引に楽しい方へ行こうとしているが、仲間外れになってみじめな思いをする。
結局チーターさんもワニさんも幸せになれていないのだ。
では、どうすればチーターさんとワニさんは楽しいことができるのか、幸せになれるのか?
それは、どこか既存の楽しい場所へ行こうとするのではなく、自分から楽しい環境を作るべきではないだろうか。
もしくは、他にも楽しいところはあるから、1つの楽しい場所だけ見ずに、いろいろな楽しい場所や空間を探してみたらいいのではないだろうか。
例えば、チーターさんだったらほかにかけっこが得意な動物と友達になって遊んだり、同じ肉食タイプのライオンさんと仲良くなればいい。
それをきっかけで恋人を作ればいい。
ライオンさんは優しいので、おはようからおやすみまでずっとそばにいてくれるだろう。
ワニさんもダブルデートしているグループに突入する勇気があるなら、1つの楽しそうなグループにこだわらずに、ほかの楽しそうなグループを探して仲間に入れてもらえばいい。
もしくは、持ち前の積極性で新しいグループを作って楽しめばいい。
”感情のピクセル”は岡崎体育からの楽しい場所や自分のための場所はたくさんあるんだから、一つにこだわらなくてもいいんだよというメッセージではないだろうか。
学校での友達グループがつらければ違うグループもあるし、学校以外にも自分の居場所は作れるかもしれないよ。
仕事がつらければ、他の部署へ移動を申請したり、他にもたくさん会社があるから転職して自分の居場所を見つければいいよ。
こういったメッセージが込められた、現代社会に生きる人々への応援ソングだと読み取れる。
まとめ
人間の世界でも”うんぱっぱのぶんぶん”していた4匹側に近い人間と、空気を読みすぎてしまうチーター側の人間、空気を読めないワニさん側の人間といるだろう。
この中で生きづらい生活をしているのはチーターさんやワニさんだろう。
そして、ロックが好きな人、音楽が好きな人、岡崎体育が好きな人は”うんぱっぱのぶんぶん”しない側の人間が多いと思う。
いや、”うんぱっぱのぶんぶん”をしたくてもできない人間が多いだろう。
そんな人たちに向けて、”うんぱっぱのぶんぶん”しなくてもいい人生を探そうよ、”おなかぽんぽんぽんのやっほー”しなくてもいい、君の居場所があるんだよと教えてくれているような気がする。
岡崎体育は今注目されている。
しかし、音楽や歌詞が面白い、ミュージシャンというよりお笑い芸人的な注目をされている部分がある。
でも、それはもったいない。
音楽としても面白いことをやっている。
音楽としてきちんと聴いても楽しめることをやっている。
ぜひ岡崎体育の曲や歌詞を聴きこんでもらいたいなと思う。
今回の歌詞解釈はほぼこじつけだけどね。