手足が異常に震え、ちょっとした動作も困難になってしまうパーキンソン病。その根本的な治療方法はみつかっていません。日本では10万人あたり100〜150人と言われていて、難病指定がされています。その手の震えを緩和しようとする腕時計型デバイスがマイクロソフトによって開発されています。
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腕時計型デバイスの名前は「Emma」
これがパーキンソン病の症状である手の震えを抑えるデバイス「Emma」です。Miscrosoft Researchが、パーキンソン病患者エマ・ロートンさんの手の震えを解析して開発されていて、プロトタイプが完成しました。
「Emma」を腕に装着し、現在の手の震えをうまく相殺してくれる振動数をタブレットから選択します。すると内蔵されたバイブレーターが手の震えを相殺するように振動し、手の動きが安定するという仕組みになっています。その効果を見ていただきましょう。
その効果は驚くべきもの。パーキンソン病になってから初めて文字が書けた。その出来事にエマ・ロートンさんは涙するほどでした。これまでの苦労がどれほどのものか、私たちにはわからないところではありますが、これは歓迎すべきデバイスでしょう。
実際にどのように作られたのか、そのストーリーが公開されています。もはや一本の映画を観ているかのようなストーリーになっています。
完全ではないが素晴らしいもの
エマさんがテストで書いたようにこれは「完全ではないものの、素晴らしい」デバイスとなっています。エマさん以外に4人のパーキンソン病患者にテストされ、3人に有用な効果がありました。エマさんはこのようなメッセージを残しています。
Empowering…。障害者の困難を解決する、障害者の権利を取り戻す。そんな目的で技術が使われる事例は近年増えています。これこそスマートデバイスだと言っても過言ではないでしょう。
参考URL:Microsoft