京急、羽田好調で最高益 輸送人員が最多を更新

会見する京浜急行電鉄の廣川雄一郎常務取締役経理部長(右)=東京証券取引所

 京浜急行電鉄(東京都港区)が10日発表した2017年3月期連結決算は、営業利益が前期比2・5倍の377億6100万円、経常利益が3倍の353億9300万円、純利益が225億1400万円(前期は30億1100万円の赤字)だった。輸送人員が過去最多を更新した交通事業がけん引し、いずれも過去最高益を記録した。

  売上高は前期比1・1%減の3098億2900万円。セグメント別では、交通事業が1・5%増の1216億1500万円と伸びた。羽田空港国際線・国内線ターミナル駅の利用客や通勤客増などで、鉄道の輸送人員は過去最高の約4億6784万人。バス事業でも羽田空港アクセス路線の増便などで、利便性が向上し増収へとつながった。

 不動産事業は6・9%増の425億6900万円。港町駅前のマンション販売などが大きく改善した。

 流通事業は、個人消費の低迷で京急百貨店の売上が減少する中、物販はコンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパンと業務提携した京急ステーションコマースが好調で1・5%増の1049億3100万円。

 一方で、レジャー・サービス事業は東京・お台場の大型ホテル「グランパシフィック LE DAIBA」を売却したことが響き、17・6%減の351億2900万円だった。

 18年3月期は、売上高が0・7%増の3120億円、純利益は11・2%減の200億円と予想。輸送人員、運輸収入とも0・5%増を見込む。会見した廣川雄一郎常務取締役経理部長は「京急百貨店の一部売り場の休業や京急ストアの新規店舗開業、不動産、交通事業の増収などで、全体では21億円の増収となる」と述べた。

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR