右派主導の70年の歴史が一段落した日 - 明日から国の生存闘争が始まる!
保守層の成績表が36時間後に出てくる

趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトから、久しぶり、このサイトの代表者の趙甲濟御大のコラムです。この人の話は韓国の内部事情を知らない人には意味不明な部分のある話なのですが、ひとつひとつ解説するのが面倒くさいので、だいたいの雰囲気でお読みくださいね。簡単にいうと、ムンジェインに負けた側からの視点です。

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右派主導の70年の歴史が一段落した日 - 明日から国の生存闘争が始まる!

趙甲濟

今日は、右派が主導してきた約70年の大韓民国の歴史が一段落する日になるだろう。
大韓民国の奇跡の発展は、反共自由民主主義と韓米同盟を二軸としていた。
反共自由民主は国家のアイデンティティの中核で、韓米同盟は自由陣営(海洋文化)と共に行くという国家進路の舵だった。
二軸で作られた空間と時間の中で、韓国人は真実、正義、自由を中心価値として、憲法秩序を築きながら、先進国入りの敷居まできた。
自由民主主義、国民の勤勉性、韓米同盟、優れた指導者たちが成功の要因だった。
そして韓国は封建的な残滓を清算し、朝鮮国以降、民族史から行方不明になっていた尙武精神、海洋精神、起業家精神、自主精神を再び発見した。

明日から大韓民国号を運転していく可能性が高い機長は、こういった大韓民国の成功条件に不満が多くて、現代史の成果を肯定していない人物だ。
大韓民国の正しい歴史観を持っているのではなく、不正な歴史観に近いものを持っている。
韓国現代史の主流勢力を、親日派、親米派、反共主義者などと規定して、この勢力を清算ま​​たは崩壊の対象にしなければならないという考えを持っている集団である。

このような否定的な歴史観が、50歳以下の若年層に植えつけられている。
今回の大統領選挙は、民衆革命的な要素であるとともに、若年層の反乱という意味もある。
かれらは去る30年間、全教組などから大韓民国を批判し、大韓民国を代表する自由民主主義、法治、市場競争を否定する洗脳を、あまりにもたくさん受けてきた。
既成世代は弾劾事態をシステムの危機だとみているが、かれらはこれを清算されるべき権力型腐敗事件だとみなしている。

今回の選挙結果は、光州事態以後に蓄積した37年間の左派偏向教育の決定版である。
そんな中で登場した政権は、左派運動圏の中央司令塔の役割をしてきた人物である。
この政権が中心となり、政府と社会のあちこちに布陣した学生運動細胞とネットワークとの接続で、メディアの自由、私有財産権の自由、選挙の自由まで脅かす可能性があり、最悪の場合は左派組織による独裁にまで行く危険がある。

新しい主導勢力が自分たちの歴史観を政策化すれば、国家のアイデンティティと国家の進路に大きな変化が生じる。
かれらはシステムの本質的な性質を変える危険性もある。
政権交代をシステム交換の手段だと考えるなら、今後韓国で行われる状況を予断するのが難しい。

韓国の体制守護勢力は、弱体化して分裂した。
その証拠が戦略不在の今回の選挙だった。
保守は、反省と再構成のための努力が必要である。
保守、右派という名称から再考しなければならない。
過去指向的で守旧的な名前ではなくて、未来志向的で攻勢的な名称を考えるときである。

私たちは憲法を尊重するので、憲法が命令するところによる自由統一勢力である。つまり統一勢力だ。
対して親北左派は分断固着勢力である。ムンジェイン候補が主張している国連合や低い段階の連邦制は、憲法に違反するというだけでなく、システムの統一ではなくて分断の固着を目指しているものだ。
つまり、保守と左派は、統一勢力と分断固着勢力の対決なのである!

愛国者は、新しい名称、新しい戦略、新しい組織、新しい決意で緊急事態に備えなければならないだろう。
明日から国の生存闘争が始まる。
真実、正義、自由を核心価値にとして、体制とそれを実装する文明、それを実践する教育を守るための闘争である。

保守は、死んだ人と生きている人とこれから生まれる人を繋ぐ存在で、下ら上まで知っている人である。
今回の選挙は大韓民国に対して感謝の気持ちを感じておらず、韓国のことをヘル朝鮮だと呼んでいる若者が起こした一種の世代革命である。
すべての世代は、自分の運命の主権を握っている。
彼らが選んだ政権がかれらを幸せにするようにする責任も、彼らに与えられたものである。
彼らがより長く生きていく国だからだ。

韓半島の対決構図は、外来思想(階級闘争論)で武装した少数の事大主義的な民族反逆集団と、韓民族全体の対決である。
ムンジェイン勢力はどちら側に立つのか。
もし答えをためらうのなら、まず彼らが不幸になるだろう。

趙甲濟


>>保守、右派という名称から再考しなければならない。
過去指向的で守旧的な名前ではなくて、未来志向的で攻勢的な名称を考えるときである。

韓国人は名称へのこだわりが強い。
日王、戦犯旗、東海などの名称へのこだわりすべてに繋がるあの国の思想の根っこをなすものです。


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保守層の成績表が36時間後に出てくる

趙甲濟

今、開票開始まで36時間が残った。
異変がない限り、ムンジェイン共に民主党候補の当選が確実に見える。
彼は今、当選の感想文と就任演説を準備しているところだ。
ホンジュンピョ自由韓国党候補を支持している人々は、世論調査を否定しつつ逆転勝ちを約束しているが、数学を原理とする統計的な予測では、その可能性は非常に低い。
このまま行けば2007年の大統領選挙の結果の逆裁判になりそうだ。
ムンジェイン候補が40%台の得票で当選し、2等はホンジュンピョ候補が25%前後の得票、アンチョルス候補は20%前後、シムサンジョンとユスンミン候補は5〜10%の得票。 
2007年の選挙では、李明博49%、チョンドンヨン26%、李会昌15%だった。

今回の選挙に臨んだ保守層は、それでも最善を尽くしたと自負してもいいだろう。
朴槿恵大統領とセヌリ党が扇動勢力に屈した後、傾いた運動場でも、保守層は太極旗集会を続けながら。救国の橋頭堡(*橋を守るため、その前方に築くとりで。また、川・湖・海などの岸近くで、渡って来た部隊を守り、以後の攻撃の足場とする地点。)を構築しようと努力していた。
朴大統領とセヌリ党が太極旗市民と同じほどの戦いをしていたら、このような形にはならなかっただろう。 
3月10日の大統領罷免決定によって強制された60日の選挙は、保守勢力の戦線の建て直しと反撃の時間を奪った。
そのような点で、憲法裁判所はムンジェイン政権登場の1等功臣であり、大韓民国の法治、民主主義を危機に追いやった責任者として評価されることになるだろう。

保守 - 中道連帯に基づいた反ムンジェイン一本化が行われていたら、見るに値する戦いになっていただろうが、アンチョルス候補がうまくいってたときに、連帯すべき対象のホンジュンピョ候補を敵対勢力だと規定して、チャンスの窓を自ら閉じてしまったのが、今回の選挙の分かれ目だった。
保守陣営のほうも「保守さえ団結すれば勝てる」とし、反ムンジェイン単一化必勝論について、理念の裏切りであるかように批判していた。

保守必勝論と反ムンジェイン単一化は違う目標のものだ。
保守必勝論は保守勢力の力だけで保守大統領を作るという決心だが、選挙の目標をムンジェイン執権阻止ではなくて、保守大統領の当選としたものである。
最悪の世論構造のなか、こういった最善の目標を立てたのは非現実的だった。
弾劾事態を経て、保守性向の人口が35%から25%に減り、いわゆる進歩は30%から35%に増えて、保守は三人の候補に分裂してしまった。

反ムンジェイン単一化は、大統領選挙の目標を「保守大統領を作ること」から「ムンジェインの当選阻止」へと下方修正したものである。
保守の力だけでは保守大統領を作り出すことができないので、中道と連携し、まずはムンジェイン左派政権の登場を阻止するという次善の策だった。
これは保守の萎縮と分裂という「現実」を認めた戦略だった。
これに対して保守層の一部は、アンチョルスの国民の党はムンジェインの共に民主党と同じ左派だと言って、連携しても裏切られると批判した。
左派運動圏の政党と、湖南ベースの中道的政党の違いを、努めて無視した主張だった。
外国メディアもムンジェインを左派(leftist)、アンチョルスを中道(centrist)と表記している。

保守単一化を叫んだ彼らは、国民の党のアンチョルス候補との一本化を批判しつつ、国民の党と共に朴大統領を弾劾するため力を合わせた正しい政党のユスンミン候補と一本化すべきだと主張する矛盾を見せた。
正しい政党はいいが、国民の党はダメだって?
もちろん勝算があった反ムンジェイン一本化が実現できなかった原因は、アンチョルス候補の傲慢と無能が最大の理由である。

5月9日になると、保守大統領づくりとムンジェイン執権阻止、保守必勝論と反ムンジェイン単一化のどの戦略が現実を正確に反映していたのか分かることになる。
保守必勝論はホンジュンピョ候補の支持率を引き上げることには成功したが、目標とした保守大統領作成だけでなく、ムンジェイン当選阻止にも失敗したという評価を受ける可能性が高い。

保守勢力が実践可能なムンジェイン当選阻止ではなくて、保守大統領づくりにこだわった結果、選挙戦で保守候補の支持者同士で誹謗合戦が加熱してしまった。
一方で、ムンジェインへの批判が不足している。
同志同士で戦うのに忙しくて、敵と戦うための時間がなかったのだ。
朴槿恵大統領の弾劾と拘束の不当性を知らせることにもおろそかだった。
ホンジュンピョ、チョウォンジン、ユスンミン候補支持者同士、特にホンジュンピョ - チョウォンジンの支持者同士による誹謗戦は、左派に対する攻撃よりも深刻だった。

保守は萎縮して分裂したうえ、政治的想像力や戦略的柔軟性を発揮することにも失敗した。 
1997年、金大中候補は最も右側にいた金鍾泌勢力と連帯して政権を握った。
その5年後、盧武鉉候補も右派の鄭夢準候補と単一化を成しとげて大統領となった。
当時の左派陣営は誰も金大中や盧武鉉に対して変節したという批判を加えなかった。
対して李会昌候補は保守必勝論に閉じ込められ、支持層の拡大に失敗した。その時の保守は、今の保守よりもはるかに強力だったというのにだ。

実力以上の目標と戦略を立てたら、いくら戦闘で上手くやっても負ける。
弱者が単独でやるというこだわりは、学問や道徳の世界ではともかく、実力だけが通じる政治と戦争においては自滅の道である。
保守が選んだ大統領が罷免されて拘束されるのを見ても、保守がチャンピオンだと信じているのは、清軍に降伏した後も「私たちが真の中華である」とオナニーしながら自閉症的な行動を見せて、国を亡国へと連れて行った朝鮮時代の両班と似たような名分論でしかない。

実際の戦争でも力が弱い方は「保守必勝論」のような正面突破は避けるのが常識である。
弱い方は正面攻撃の代わり、バイパス戦略を使わなければならない。
保守 - 中道連帯がまさにそのような迂回戦略だった。
中道の力を借りて主敵を打ち負かした後、中道を保守側に吸収するという戦略である。
そのためには、保守に自信と確信が必要だったが、「中道と手を握ると中道に利用される」と考えて、その恐怖のために逃げた。

階伯の荒山罰の戦いは、一見すると悲壮ですばらしい決意だが、全滅に終わった。
階伯が戦いに出る前に家族を殺したのは、勝てる戦いをしようとする姿勢がなかったからだ。(*荒山罰の戦いは、660年の百済軍と新羅軍の戦い。百済の階伯が「唐と新羅の大軍を相手にしなければならないなんて!妻子がつかまって奴隷になるかもしれない。生きて侮辱を受けるより死んだほうがよい」として、自らの家族を殺して戦列を固めた。そうして戦いに向かって結局負けた。)
保守は、中道と手を握れば、ムンジェイン執権を防ぐことができたかもしれないのに、可能性がほとんどない保守必勝論的にこだわり、失敗を予感しながらも壮絶な戦死論へと逃げたのだ。
勝って生きる道があるのに、なぜ壮絶な戦死の道を選ぶのかという疑問を自らに投げてみるべきだった。

今回の大統領選挙において、保守は戦術では成功したが、戦略には失敗したという評価となる可能性が高い。
戦闘には勝っても戦争では負ける場合が多い。
英国は戦闘では負けても戦争は負けない国である。
だから英国はいつも最後の戦いで勝つ国になる。
逆に日本は太平洋戦争時、戦闘では勝っても戦争では負けた。
日本の最大の原因は、同盟外交の失敗だった。
かつての友好国だった英国と米国を敵に回し、ドイツ側に立ったのが、取り返しのつかない戦略的な失敗となったのである。

韓国の保守は今後、自分たちの身の程を知り、実力に合った目標と戦略を立てつつ、自信と主体性は捨てないようにしなければならない。
ムンジェイン政権の暴走を牽制するためには、保守の力だけでは不足なので、中道で手を握らなければならない構造である。
どうせそうするのなら、選挙のときにすべきだった。
これは主に保守政治家と指導層に対する批判である。
重ねて言うが、今回の選挙に臨んだ一般保守層は、それでも最善を尽くしたと自負してもいいだろう。

趙甲濟

引用ソース
https://www.chogabje.com/board/view.asp?c_idx=72559&c_cc=AZ


>>逆に日本は太平洋戦争時、戦闘では勝っても戦争では負けた。
日本の最大の原因は、同盟外交の失敗だった。
かつての友好国だった英国と米国を敵に回し、ドイツ側に立ったのが、取り返しのつかない戦略的な失敗となったのである。

これは私も同じ見解です。


ただ、アンチョルスとホンジュンピョが一本化してたらウンヌンって話はあまりにも非現実的です。
こんな非現実的な話を、韓国保守の支柱ともいうべき論客が語っていることに、韓国保守の分解を感じます。


>>もちろん勝算があった反ムンジェイン一本化が実現できなかった原因は、アンチョルス候補の傲慢と無能が最大の理由である。

こういうの、ホントに韓国人らしい責任転嫁だなと思う。
どろどろに溶解しつつ「お前のせいニダー」みたいな。








韓国人のコメント


オサンソク(ハンドルネーム)
非常に正確な分析だと思います。
保守必勝論の主張者たちは、「まだわからない」「世論調査自体が間違っている。」「5月9日に驚くべきことが起こるだろう。」など主張するが、趙甲済代表様の分析通りになる可能性が高い。
ホン候補はかなりの票を受けるだろうが、当選とは距離が遠い結果が出る可能性が高い…
それでも最善を尽くしているのは事実でしょう。
とにかく次からは、戦闘では負けても戦争で勝つ保守になってほしいと思います。
それから、どうせこうなったのだから、得票をできるだけ多く獲得する必要があるとおもいます。次回のためにも。


イガンソプ(ハンドルネーム)
すべてがムンジェイン当選のために流れているという感じがするほどの選挙です。
アンチョルスが未熟な判断をしたのもそうですし、その情けない本性を国民がTV討論で見てしまって、そこではじめてアンチョルスについて知ったのもそう…
アンチョルスの未熟さは、初めて政治家になったときから明確に見えていたというのに、あれでやっとほとんどの国民が知ったようです。
奇跡的にアンチョルスの支持率がムンジェインと対抗できそうなほど上がった時は、「犬の糞でも薬に使えるものだし、うまくいけばアンチョルスがムンジェインを阻止できるだろう」と思っていたのだけど。(*アンチョルスはテレビ討論でムンジェインに煽られて感情的になってしまい、その姿が全国に放映された結果、そこを分岐点にして上がっていた支持率がガーッと下がったという経緯があるようです。)
とにかくアンチョルスは、大統領になるにはあまりにも情けない人物だというのが明らかになったので、もう二度と大統領に挑戦するチャンスはないと見えます。
潘基文と同じく、そもそも政治をする人物ではないようです。
アンチョルスの支持率が急落した瞬間に、ムンジェイン当選が事実上確定したのです。
チェスンシル事態のような超メガ級の直撃を受けた保守としては、どうせ今回の大統領選挙で勝利する方法はありませんでした。
朴槿恵が完全に(しかも100%朴槿恵一人で)ぶっ壊したんです。
保守の勝利の可能性が全くない状態で、アンチョルスを利用してムンジェインを阻止するという戦略は、明らかに正しかったと思います。
しかしアンチョルスは保守が利用するにしても、足りなくて情けない人物でしたね。
残ったのは敗北が明らかなホンジュンピョの得票を最大限に上げることだけです。
選挙が今回で終わるわけではないから、どんなに結果が明らかだとしても、最後まで最善を尽くしましょう。
来年には地方選挙があるし、3年後には総選挙があります。
左派は、次の選挙でも次の選挙でも、自分たちが勝利すると意気揚揚としているが、10年後はおろか1ヶ月後も予測の難しい大韓民国政界で、そのような妄言がどれだけ笑止千万なのか、語る必要もないことですから。


ユジュヒョク(ハンドルネーム)
趙甲済先生、いつも先生のサイトを見ているお気に入り愛読者として、今日はぜひ申し上げたいことがあります。
先生はこれまでずっとアンチョルスと右派候補の連携を主張していたし、その連帯が行われなかった点について無限の物足りなさを感じておられるようです。
「アンチョルス - 右派候補間の連携が行われていたら、ムンジェイン当選だけは防ぐことができた」と言いたいのでしょう?
では次に、私が逆に質問を一つします。
客観的に見たとき、アンチョルスと右派候補が連携できた可能性が、実際にわずか1%でもあったと考えますか?
冷静に判断したとき、アンチョルスはシムサンジョンとなら連帯をしていたかもしれないが、右派の血が混じった候補とはそもそも連帯するつもりは全くありませんでした。
単一化のためなら、少なくともパクチウォンとアンチョルス、二人のうち一人は積極的に取り組まなければならないが、彼らの発言をまとめてみると、彼らには一本化する考えなど全くありませんでした。
だからそもそも先生が残念に思っているそのシナリオは、実現の可能性がないシナリオだったという話です。
現実的にアンチョルスと右派候補の単一化を人為的に実現させるためには、ホンジュンピョとユスンミンの両候補が何の条件もなく候補を辞退する必要がありました。
つまり、交渉せず、何の条件もつけず、アンチョルス支持を宣言し、候補を辞退する方法しかありませんでした。
これが実現可能なシナリオだったと考えますか?
そう、客観的に見れば、どうせアンチョルスと右派候補の単一化など、実現の可能性はありませんでした。
もちろん傾いた運動場という不利な状況で、苦肉の策としてそのような代案を提示した点は高く評価したいです。
しかし、時間が経つにつれて、そのようなシナリオは最初から実現不可能だったということが客観的に明らかになっています。
実現不可能な状況を想定しつつ、それが実現しなかった点を繰り返し惜しむことに、一体何の意味がありますか?
ここで趙甲済先生に聞きたいことがあります。
これは必ず考えてみなければならない問題です。
私はむしろ、これにポイントがあると思います。
趙甲済先生はもうムンジェイン政権下で、大韓民国の赤化を防ぐことができないとみているのでしょうか?
少なくともアンチョルス政権下でなら、赤化だけは防ぐことができたはずなのに、ムンジェイン政権下だと赤化を避けることができないので、これこそが保守の失敗だということでは?
私からの質問です。
今の大韓民国の最高権力者は大統領ですか?
次の質問ですが、19代総選挙でセヌリ党が国会の過半数を占めた状況で就任した朴槿恵大統領は、自由民主主義と市場経済の価値を実現する政策を存分に展開できましたか?
右派多数党と右派大統領がいたあの時期を、果たして右派の時代だと見ることができるのか?という話です。
それは違う話なのですか?
趙甲済先生様も、もう視点を少し変える必要があります。
今の大韓民国の最高権力者は、大統領ではなくて国会です。
すでに大韓民国は、実質的に300人集団指導体制の時代に入りました。
もちろん私はこのようなシステムに反対しています。
違憲的でもあり、効率が極めて落ちるからです。
しかし今は国会は、自由韓国党と正しい政党の300人集団指導体制の下で、自分たちの役割を十分に果たすことができます。
なぜそうなのか?
まさに国会先進化法のおかげです。
自由韓国党と正しい政党の議席数を合わせれば、国会先進化法により、理論上ほぼすべてのムンジェイン側の立法を阻止することができるのです。
かつて民主党が行ったのと同じように、少なくとも立法については阻止することができます。
もう自由韓国党の議員たちも、命をかけて議事妨害をする動物的な野性を育てなければなりません。
以前とは違って、今の大韓民国は、国会で立法できない場合は、行政府の首長の大統領が政策を勝手にできないシステムになっています。
だから過去4年間、朴槿恵大統領は、何ひとつ政策を勝手に行えなかったんです。
逆に言えば、左派政府が実際に入れば、一定部分社会が左傾化するのは防ぐことができないけど、大統領選挙での敗北がすべてを失うことは意味しません。
もちろん長期的に国会先進化法は廃棄されるべきだし、違憲的なので、300人集団指導体制は排撃する必要があります。
しかし今は逆に、このシステムを右派勢力が利用するべきときです。
自由韓国党と正しい政党が中心になり、赤化立法を防ぐために全力を注ぐべきです。
自由民主主義と市場経済に逆行する立法をしようとするのをどうにかして防いたり、少なくとも他の立法を提出して取引を行う必要があります。
これが現実的です。
そのためには右派も名分が必要です。
結局は、国会も国民世論の顔色を見ないわけにはいかないからです。
左派政府の一方的な赤化立法を防ぐためには、自由民主主義と市場経済の価値を論理的に説ける人物がたくさん必要です。
与党を効果的に扱える交渉力も育てなければなりません。
それでこそ国民世論がついてきます。
ホンジュンピョ候補レベルの論理力と説得力を備えて、右派の求心点の役割を果たせる人物が必要です。
したがって、今はとにかく実現の可能性があまりなかったシナリオを惜しむのではなく、右派の立場から自虐的な記事を書くのでもなく、今はどのようにすれば赤化立法を防ぐことができるかを悩むときです。
自由韓国党と正しい政党の議席があれば、十分それが可能だということがポイントです。
もちろんムンジェイン政権側が主要なポストを掌握し、目に見えない多くの利権を取りまとめる可能性はありますが、それでも国体を変えることなどできません。
趙甲済先生は誰よりも現実的で、理性を優先する冷徹なジャーナリストとして定評があります。
私も、今までそうだったように、これからも継続して、趙甲済先生の冷徹な分析を期待しています。
そのような点において、趙甲済先生は今は「実現不可能な」シナリオが実現しなかったことを残念がっている場合ではなくて、これから右派がどのようにすべきかについて、「実現可能な」アジェンダを提示すべきです。
趙甲済先生の良いアイデアを期待します。


キムグンヨン(ハンドルネーム)
現状についての判断の論理が欠けている信仰や信頼は、知恵ではなくて迷信に過ぎない。
ムンジェイン大統領になると、アンチョルスが大統領になったときよりも、大韓民国の自由民主主義と市場経済が急速に縮むとみる趙甲済ドットコムの現状判断の論理はあまりにも抽象的で主観的である。
見方によっては、ムンジェインよりアンチョルスのほうがより危険な左派人物に見えるからである。
大韓民国の発達動力は、財閥大企業の組織の効率にあり、その中心にサムスン財閥企業が位置している。
経済の視点でアプローチすえば、これはあまりにも自明のことである。
サムスン企業の分割は、大韓民国の経済的な潜在的な成長率を下げることを意味しており、このような危険に誘惑されているのは、おそらくムンジェインよりもアンチョルスである。
政治理念はムンジェインのほうがアンチョルスよりもはるかに左だが、ムンジェインは盧武鉉と共に国政を握ったことがあるので、無謀に財閥企業に直接ナイフをつきつけたりすることはないし、市場経済の国政も取り扱ったことがある。
一方でアンチョルスは、市場経済を通じた国の開発の原理を自分の主観通りに理解しているせいで、非常に危険になる人物だ。
一例として、国民年金の株式保有を利用して、サムスンをはじめとする財閥企業の分割を強制し、全羅道出身の専門経営者体制にする可能性は、ムンジェインよりむしろアンチョルスのほうが高く見える。
なぜなら財閥企業分割を強制する公約の最も先頭に立っている主張者がアンチョルスだからだ。
このような考え方がどれだけ大韓民国を急速に分解しているのか、それさえ理解できない無防備な人物がアンチョルスだ。
アン・チョルスは医学やコンピュータのセキュリティプログラムの専門知識に精通しているのかもしれないが、国政は大学生レベルの理想主義者に過ぎない。
韓国の財閥企業の組織効率が何を意味していて、現在の私たちの経済の成長潜在力がより落ちないようにするためには、財閥企業の企業組織の効率性を損なう真似をしてはならない。
しかしそのような理由を認識しないで無知な国政をする可能性は、ムンジェインよりもむしろアンチョルスのほうより高いかもしれない。
一体ムンジェインよりアンチョルスのほうがマシだと主張して保守を分裂させる利点は何なのか?
その根拠は、ただアンチョルスが江南左派だという現状認識の論理が欠けた迷信に過ぎないと思う。
保守党が統合する前に、アンチョルスとホンジュンピョを単一化させようとして保守を分裂させる発言をすることそのものが、現実を口実にした非現実論ではないか?


イミンボク(ハンドルネーム)
尊敬する趙甲済記者様!
反省する保守ではなく、反発する保守になっている今、どうすれば保守を好きになれますか。
弾劾も間違ってたし、証拠も事実ではないし、憲法裁判所も正しくなくて、メディアも悪くて、保守言論も悲惨で、こういったものを信じている国民も間違っていて、どうすればいいのか。
最も惜しいのは、このような現象の先頭に趙甲済記者様がいたということです。
「保守論客といえば趙甲済」なのに、それと逆の話をしていたら、かなり多くの人たちが揺れずにホンジュンピョとユスンミン連合に集まっていたのにと思いました。


チョバク(ハンドルネーム)
ユジュヒョク様の文をよく読みました。
同感です。


死卽生(ハンドルネーム)
得たものを失うのは簡単だが、失ったものを再び取り戻すのは容易ではない。
保守右翼が再び立つためには、血の涙以上のものが要求される。
若い世代に教えることができず、お金の味に酔っていた既成世代の間違いが現実となった。
今後ひどい試練に見舞われることを覚悟しなければならない。


地平線(ハンドルネーム)
国民を裏切って、歴史的の道理に逆らった結果は…以下省略…