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太陽光パネルを撤去、公道部分復旧 海上の森隣接発電施設

太陽光発電パネルを撤去し復旧された公道部分。フェンスの奥には残ったパネルが並んでいる=瀬戸市海上町で

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 瀬戸市海上(かいしょ)町にある愛・地球博記念公園跡地の海上の森隣接地に、市の中止勧告を無視してフジ建設(名古屋市守山区)が太陽光発電施設を建設した問題で、県と瀬戸市は10日、一部の太陽光パネルの撤去と公道部分の復旧など、是正工事が完了したと発表した。

 フジ建設は二〇一三年、山林など約五ヘクタールに太陽光発電施設を建設する計画を市に提出。市は、環境保全という万博の理念に反するとして中止を勧告したが、二・三五ヘクタールが造成されていたことが一六年二月に発覚した。

 市は太陽光パネルの全面撤去を求めたが、フジ建設は「すでに多額の投資をしており困難」と回答。

 かねて森に入る人が歩いていた未舗装の公道部分のパネルを撤去することなどを盛り込んだ是正計画書を、県と市に提出。昨年十二月に受理され、今年一月中旬に是正工事が始まった。

 工事で、全パネル約四千六百枚の約三割相当を撤去した。公道約二百六十メートルを復旧させ、その両側などに木を植えた。

 伊藤保徳市長は「全面撤去はかなわなかったが、公道部分のパネルを全て撤去し、敷地の約35%が緑化されるなど、自然環境へ一定の配慮があった。今後も厳正に対処し、再発防止に努める」とコメントした。

 フジ建設担当者は「今後は法令順守を徹底し、環境に配慮して取り組んでいく」と話した。

 (堀井聡子)

 

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