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8ビットパソコン名機MZ-80Cが手のひらサイズで復活!「PasocomMini MZ-80C」がハル研から10月中旬に発売

ナイコン族(死語)待ちに待ってた一品が!

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ハル研究所は、往年の8ビットパソコン「MZ-80C」を手のひらサイズで再現した「PasocomMini MZ-80C」を2017年10月中旬に発売することを発表しました。価格は1万9800円(税別)、6月1日より予約受付を開始。販売はレトロPC・ゲーム専門店のBEEP秋葉原(店頭・ECショップ)のみの取り扱いとなります。

MZ-80Cは1979年11月にシャープから発売された、ディスプレイ一体型の8ビットパソコンです。CPUはZ-80K、48KBの"大容量"RAM、10型のグリーンモニター(ブラウン管)とデータ保存および転送用のカセットテープレコーダを搭載したオールインワンタイプで、26万8千円という低価格。

今の感覚だと「どこが低価格?」とピンとこないかもしれませんが、前機種であるMZ-80Kが半完成キット(技術者トレーニング用)でユーザーがはんだ付けする必要があり、RAMも20KBでディスプレイも白黒......ということで、完成品かつ全面的にグレードアップしたMZ-80Cは割安感があったわけです。

最大の特徴は、「クリーンコンピューター」という設計思想でした。これはメモリの大部分をRAMとして、標準添付のBASICのほかマシン語、アセンブラなどをカセットテープから読み込むことで多彩なシステムをとっかえひっかえできる=「クリーン(白紙)コンピュータ」という考え方。そのコンセプトは、シャープテレビ事業部が製造した(MZは電子機器事業部)X1シリーズにも受け継がれました。

PasocomMini MZ-80CはRaspberry Pi A+を搭載し、形状はそのままに約1/4サイズを実現。実機と同じく本体の開け閉めも可能なほか、カセットデッキを開けて付属のミニチュア版カセットテープを入れ替えも可能。付属オプションも凝っていて、コレクター魂が大いにくすぐられます。
MZ-80

HDMI接続によりテレビ出力、microUSB接続でキーボードを繋ぐことができ、約40年前のマイコン少年にとっても目に優しい環境が用意できるしくみ。ソフトはMicoSDで供給でき、カセットテープの読み込み時間に悩まされることもありません。電源はmicroUSB接続のため、モバイルバッテリーでも動作可能です。

さらに最新のBASICであるSmileBASICを搭載し、プログラムを「作る」欲求も満たされます。SmileBASICはスマイルブームがニンテンドーDsiウェアや3DS、Wii U向けに発売した「プチコン」シリーズに連なり、80年代の8ビットパソコン用BASICを再現したもの。80年代にはあり得なかったHDかつフルカラー環境が楽しめます。

MZ-80
エミュレータモードでは、当時のMZー80シリーズ用マシン語プログラムが動かせる上に、Z80-CPUのデバッガ作成APIも搭載。『マイコンBASICマガジン』や『月刊マイコン』、『月刊ASCII』など当時のマイコン雑誌を引っ張り出し、16進数のダンプリストを延々と入力するという、懐かしいとも二度とごめんともいえる体験ごと再現できそうです。
MZ-80

そして当時人気だったゲームソフトも同梱されるとのこと。まだラインナップは明らかにされていませんが、当時のゲームプレイヤーの琴線に触れる顔ぶれを期待したいところ(画面は一例です)。
MZ-80


何よりこの製品がアツいのは、当時MZ-80シリーズ向けにPCG-8000(キャラクター文字を、ドット単位で自作したキャラクターに入れ替えられる拡張ボード)を供給していたハル研自らが出していること。元ハル研の岩田聡・元任天堂社長が愛用していたPET 2001も期待が持てるかもしれません。
MZ-80
PasocomMini MZ-80Cは、5月11日~14日で開催中の第56回静岡ホビーショーにて公開中につき、興味のある方は会場に足を運んではいかがでしょう。

Source: PasocomMini
関連キーワード: personal computing, programming, retro, RetroGaming
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