“伝道の波”が神氏族メシヤ時代を切り開く

南東京教区が“自己牧会プログラム”で復興

南東京教区(堀正一教区長)は、天一国時代にふさわしい信仰生活を身につけるための「自己牧会プログラム(ワクワクセミナー)」を青年伝道に導入し、着実な成果を上げています。同プログラムを通じて教会員が復興し、喜んで伝道活動に取り組むメンバーが増えた結果、受講決定数が増加し、昨年は30人の青年メンバーが誕生しました。

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同プログラムは、杉田善忠・孝成家庭教会長が自らの信仰体験に基づき、み旨を歩みながら様々な問題を抱えて苦悩している食口たちのために考案したもの。「こうやって考えればよい」「こういう祈りをすれば心が変わる」といったように簡単に心の転換を行うことができる方法が「ワーク」としてまとめられています。ワークを通して、食口たちが三大祝福の恩恵を実感できるようになるのが最終的なゴールです。

一方、堀教区長は、本部で家庭教育局長をしていた当時から、二世たちの悩みの多くが家庭に起因している現実に直面していました。み旨は多くの犠牲を伴う歩みだったため、長い年月の中で多くの家庭が傷ついてきたのです。

堀教区長は「ワクワクセミナー」を、先ずは一人ひとりの心霊復興と、家族の愛の関係を“再起動”させる「自己牧会プログラム」として、教区次元で推進しようと決意。現在の取り組みが始まりました。

個人と家庭の復興が教会文化の刷新をもたらし、本格的な神氏族メシヤ時代を切り開いていくという、伝道の波が起こり始めています。

孝成、渋谷両家庭教会における新規受講決定数の推移を見ていくと、2015年2月以前は、孝成は月10、渋谷は0でした。同年3月、杉田教会長が孝成家庭教会に赴任。同プログラムを青年伝道に導入し、それまでの伝道方法からの大転換を図った結果、同年3月~9月の孝成家庭教会における受講決定数は、月20に増加しました(渋谷は0)。

当時は、孝成家庭教会のメンバーが渋谷や品川など都心部で街頭伝道を行い、そこで出会ったゲストを30~40分かけて電車などで孝成家庭教会(川崎市)まで連れて行って、受講決定するという状況でした。

15年9月、堀教区長が孝成家庭教会を訪れ、「渋谷には場所があり、孝成には人材がいます。両者がコラボレーションして“Win-Win”の関係を築きましょう」と提案。孝成、渋谷両家庭教会が連携し、青年伝道を進めていくことが決まりました。

15年9月末に孝成・渋谷のコラボがスタート。16年1月には、南東京教区の伝道所として、渋谷の中心街に「渋谷ミッションセンター(SMC)」が開所するなど、伝道推進の環境が整っていきました。

そうした中、受講決定数は孝成30、渋谷10と次第に増え、現在では南東京教区全体で毎月50前後となっています。そのうち年間およそ30人が新しい食口として青年部に加入しており、その動きは2017年に入っても続いています。

こうしたことから、「ワクワクセミナーは青年伝道に有効だ」と誤解される傾向があります。しかし、同プログラムの本質は「天一国主人づくり」であり、「第1伝道」(自己伝道)できるようになることが目標です。書写伝道や祝福伝道などの外部伝道の手段とは異なるのです。

同プログラムは、「良心」との対話が中心に位置づけられていますが、10年以上教会から距離を置いていた祝福二世が、このプログラムを学んでいく中で、実際に良心の声を聞いたことが切っ掛けとなり、大きく転換したケースもあります。祈ると神様から答えが返ってきた経験を通じて、とても嬉しく安らかな気持ちになり、教会に対する疑念が薄れ、祝福に対しても前向きに変わったのです。

同様に南東京教区においては、良心との対話を通して食口全体が復興していく中で、伝道前線に出るメンバーが増え、受講決定数も増えていったというのが実情です。

渋谷家庭教会では、同プログラムと自叙伝書写を融合させた「わくわく書写」をスタートさせ、長年の懸案だった婦人伝道につなげる取り組みも始めています。また二世圏の復興のため、小学生や中高生の教育にもこれを導入し、祝福伝道でも活用しています。

現在、関心を持った人々からの要望を受け、南東京教区から講師が全国に派遣され、各地で同プログラムのセミナーが開催されています。今後、同プログラムを通じて食口たちが復興した“エネルギー”をどういう分野に注いでいくかは、それぞれの教会やリーダー次第です。