食べ物で遊んでないよ、これは科学だよ。
食べ物の最新トレンドは「インスタ映え」。写真写りがいいかが重要で、美味しさや食べやすさは二の次なんだとか。ケーキもアイシングが凝っていて、まるで食べ物とは思えない動画や写真が人気ですものね。(関連記事:なぜ人類は食べ物をレインボーにしてしまうのか?)
この波が続けば、そう遠くない未来、もっとさまざまな食材でもっと凝った形のメニューがでてくるかもしれません。だって、3Dプリンターがあるもんね!
温度によって固形状態とクリームのような状態と姿を変えるチーズの性質は、3Dプリントにピッタリ。この実験に取り組んだのは、アイルランドのSchool of Food and Nutritional Sciences at University CollegeのAlan Kelly教授。3Dプリンティングに精通しているだけでなく、20年近く乳製品の研究を続けている、まさにこちらもピッタリな人材。
ピッタリの食材とピッタリの人材で、さて結果は…。
こちらの動画はLive Scienceが制作したもの。
なかなか簡単にはいかないものですね。完成したクマ?のような形のチーズは、かなり不恰好。型入りチーズのような美しさはありません。まだまだ成功といえるまでには、研究を続けるべきところがたくさんあるようです。
ただ、今回の研究で3Dプリントしたチーズは通常のものより柔らかいなどわかったこともあり、食品業界として3Dプリンターがユニークな研究材料であることには違いありません。重要なのは味ですが、今回の実験では試食サンプルが小さすぎてよくわからなかったとのこと。ただ、研究チーム曰く、味は変わらないだろうと。肝心の味にさほど注目していなかったのが、なんとも科学者らしいというかなんというか。
3Dプリントフードのイメージに近いのは、こっちのヴィン・ディーゼルかな。こちらはハム&レーザーカッターだけど。3Dプリントチーズの実験に関する詳しい論文は、Journal of Food Engineeringに掲載されています。
top image: Live Science
source: Live Science, Journal of Food Engineering
(そうこ)