ストレス過多の現代人にとって、たまのマッサージは至福のとき。それが地獄に変わったら……。「痛い、痛い!」。整体院のベッドに横たわっていた女性は、あまりの痛苦に悲鳴を上げた。後に分かることだが、何と腰の骨が折れていた。施術したスタッフはマッサージの知識がなかったことを認め、「雇った経営者が悪い」と開き直ったという。3カ月もの入院生活を送った女性は怒りの提訴に踏み切った。
訴状などによると、女性は平成27年冬、大阪府内の整体院に赴き、30分のマッサージコースを頼んだ。担当したのは「伊藤」(仮名)と名乗る外国籍の男性だった。
女性は施術用ベッドにうつぶせになった。呼吸がしやすいよう顔が当たる部分には穴がうがたれていた。大きく息を吐き出し、全身の力を抜く。伊藤氏はベッドの左側に立ち、マッサージを開始した。
施術から20分ほど経過したころだった。女性が「痛い!」と声を上げた。
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