今回はウイスキー飲みのおっさんの愚痴です。
興味なければスルーして構いません。 
yoichi15ブログの管理画面などで、一日あたりの訪問者をチェックできますが、ここ最近になって減少傾向にあります。

これを以て、日本におけるウイスキーブームが終わり始めている、というのは早計かもしれませんが、 多少なりともその兆候という感じがします。

愛飲家の中には、ホッとしている人も多いかもしれませんが、原酒自体が急回復するわけでもないので、価格がすぐに戻るわけもなく、安堵は出来ないでしょう。むしろ「試練」は数年間続くでしょう。

もう一つ気になるのが、どの記事を読んでいるかというランキングです。
これはトップページなどからでも見られるのでおわかりかと思いますが、常に上位にはジャパニーズウイスキーと1000円程度で買えるウイスキーの記事です。 

ドラマの影響で、日本のウイスキーを再発見することはいいのですが、さらにその見識を広げよう、深めようという方向には行かず、愛国心よろしく日本のものこそ最高、他国のウイスキーなどもってのほか、とジャパニーズに偏っているのではないかと思われます。

私はこの考え方にはNoという意見です。
日本のウイスキーの源流はスコットランドであることは事実であり、製法も竹鶴政孝によってスコットランドからもたらされています。
それであれば、そのジャパニーズを形作ったスコッチウイスキーもどんどん味わって、その系譜を確かめてほしいと思います。

日本人だから日本のものだけを愛す、というのは、むしろ日本文化の歴史を否定するようなものです。
なぜなら、日本の文化は多くの国々の文化、思想を吸収、消化したことによって形成されているからです。
今は中国を批判する人が多くいますが、漢字やそれをベースにしたかな文字、儒教、中国で整理された仏教など、日本人に欠かせないものが多くあり、全否定など出来ないはずです。
国を愛し、日本文化を愛すのであれば、なおさらそのルーツとなった諸外国の文化に一定の敬意を表し、それらから学ぶ、感じることが大事ではないでしょうか。

macallan12もうひとつ、ウイスキーにお金をかけたくない、という考えにも少々納得しません。
1000円前後でコストパフォーマンスに優れたウイスキーはいくつもありますが、だからといって2000円、3000円、それ以上の価格のウイスキーの平均と比べると、見劣りすることは否定できません。

特にシングルモルトになると、地域、蒸溜所、使用する麦芽や樽などによって、香りも味わいも大きく変わり、スタンダードなブレンデッドウイスキーとは違った驚きと感動がやってくると思います。
  • グレンフィディック12年
  • ボウモア12年
  • ザ・マッカラン シェリーオーク12年
この3種類をそれぞれ飲むだけでも、多くの人の持つウイスキーの香りと味わいはこんなものだ、という固定概念を打ち砕いてくれると思います。

幸いにも、この3種類のボトルは350mLのハーフボトルが用意されているので、よりお手頃な値段で試すことが出来ます。

お金がないから安いウイスキーにしなければならない、という人は仕方ないと思います。
が、お金はあるけど将来のことが不安だから使いたくない、という人は、その不安があれば個人年金や生命保険につぎ込めばいいわけで、それで余裕が出来たらもっとお金を使うべきではないでしょうか。
 
資本主義経済においては、お金を使うことによってお金が回り、景気を上げていくというのが基本理念です。
何も使わずに懐にしまったままでは回らず、景気がよくなるわけがありません。

誰かがお金を回してくれる、と思っているのは誰でも同じで、結局誰もやっていないのです。 
自ら進んでお金を使い、 景気をよくしよう、という気持ちが出ることでよくなっていくのです。

個人的にはお金がもったいないよりも、いいものを得られる機会を自ら失う方がもったいないと思います。 

私は年収も200万円台と少なく、結婚するにしても家内も働いてもらわないといい生活が出来ないレベルです。
それでも、新しい感動と経験を求めるために、少々高くても新しい銘柄にチャレンジしています。
あくまでも個人の道楽の延長でこのブログを書いていますが、それでも一定の参考になっているというお褒めの言葉をいただけると感謝の気持ちでいっぱいです。
これがウイスキーの啓蒙書になってくれるのであれば、幸いきわまりないです。