「戦い」は、アニメーション作品において最もポピュラーな題材であるが、それについて論じることは難しい。その理由の一つとして、「戦い」は、個人の欲望や共同体の成立根拠、時代の思潮といった様々な要因の混迷の中から発生するものだから、ということがあげられよう。本リストは、その混迷に対し何らかのアプローチとなりうる文献を選んだものである。掲載順は、その文献が題材としている作品の発表年を基準として決定した。
- 大塚英志『アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題』(徳間書店、2003年)
- 津堅信之『アニメ作家としての手塚治虫 その軌跡と本質』(NTT出版、2007年)
- 今柊二『プラモデル進化論 ゼロ戦からPGガンダムまで』(イースト・プレス、2000年)
- ササキバラ・ゴウ『〈美少女〉の現代史 「萌え」とキャラクター』(講談社、2004年)
- 吉本隆明『夏を越した映画』(潮出版、1987年)
- 『OUT』1980年4月号(第4巻4号)、みのり書房
- 斎藤美奈子『紅一点論 ―アニメ・特撮・伝記のヒロイン像―』(ちくま文庫、2001年、初出:ビレッジセンター出版局、1998年)
- 五十嵐太郎編『エヴァンゲリオン快楽原則』(第三書館、1997年)
- 加藤レイズナ他『プリキュア シンドローム!〈プリキュア5〉を生んだ25人』(幻冬舎、2012年)
- 田中桂『オリジナル美少女ゲームのキャラクターが描ける絵師事典』(ソフトバンク クリエイティブ、2011年)