岩手 釜石 山火事続く 約400ヘクタール焼く

岩手 釜石 山火事続く 約400ヘクタール焼く
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岩手県釜石市で起きた山火事は、これまでにおよそ400ヘクタールの山林が焼け、発生から3日目となる今も続いています。岩手県によりますと、火の勢いは弱まりつつあるということで、10日朝も自衛隊や県のヘリコプターが消火活動を再開しています。
8日、釜石市平田で起きた山火事は、強風の影響でこれまでにおよそ400ヘクタールの山林が焼け、9日は北側の尾崎白浜地区の集落の手前およそ300メートルまで火が迫りました。けがをした人はなく、発生から3日目となる今も燃え続けていますが、現場では雨が降ったりやんだりしていて、岩手県によりますと9日に比べて煙の量が減り、火の勢いは弱まりつつあるということです。

10日は現場周辺の視界が悪いため上空からの消火活動が遅れていましたが、午前6時以降、自衛隊や岩手県などのヘリコプターが活動を再開し、地元の消防や消防団も215人の態勢で地上から消火にあたっています。現場は、釜石市の中心部から南東に6キロほど離れた半島部に広がる山林で、釜石市は、風向きによっては、さらに燃え広がるおそれもあるとして、尾崎白浜と佐須の2つの地区の136世帯348人に避難指示を出しています。

釜石市が開設した4つの避難所には、10日午前6時の時点で合わせて80人が避難しています。

消防庁が山火事への注意呼びかけ強化へ

各地で山火事が相次いでいることを受けて、総務省消防庁は全国の消防と自治体に対し、10日に通知を出して山火事への注意呼びかけを強化するとともに、ヘリコプターを使った空中消火の手順など火が出た場合の対応を確認するよう求めることにしています。

各地の消防などによりますと、今月に入り、1日には浜松市で山火事が発生したほか、8日は宮城県栗原市と岩手県釜石市でも山火事が発生し、釜石市では今も消火活動が続いています。

このため総務省消防庁は、10日、全国の消防や自治体に通知を出し、山火事への注意呼びかけなど対応を強化するよう求めることを決めました。

たき火や野焼きなど山で火を使う場合は空気の乾燥や風速を考慮して火の始末を徹底するとともに、たばこの投げ捨てをしないなど積極的に注意を呼びかけるよう求めます。

また、山火事ではヘリコプターによる空中からの消火活動が有効なことから、火が出た場合に備えて都道府県や自衛隊にヘリコプターの要請を速やかに行えるよう手順の確認を求めます。

総務省消防庁は「この時期は空気が乾燥し、山火事は多いが、特にことしは大規模な山火事が続発している。改めて対策に万全を期してほしい」としています。