ホテルがモンスタークレーマーに神対応をとったと自画自賛するもただのブラック労働
腹BLACK 2017年5月9日
|
歌舞伎町のホテル支配人を務めていた女性がモンスタークレーマーにうまく対処した神対応の事例を紹介してくれた。しかし、やり方が微妙すぎると不評だ。
問題を解決した自称神対応はこれだ!
(1)ある日、エレベーター近くの部屋に泊まっていた男性が「客の声がうるさくて寝られない」とクレームを入れてきた。部屋を変えようにもその日は満室。
(2)そこで支配がとった対応はなんと一日中、エレベーターの前で注意を呼びかけるというもの。不眠不休で対処にあたった。夜の街、歌舞伎町は深夜こそ人の出入りが多いのだ。
(3)クレームを入れた男性はその様子をドア越しに覗いていたらしい。帰る際には支配人に感謝の言葉を伝え、また泊まりにくると言葉をかけてくれた。
いかにも感動的なエピソードだが、視聴者からの評判は著しく悪い。そもそもツッコミどころが多すぎるというのだ。
・男性はわがままを言うぐらいならもっとお金を出してもっといいホテルに泊まるべき
・支配人はクレーマーに丁寧に対処しすぎ。労働環境がブラックになる
・ずっと見ていたということは結局寝ていないということ
・このような前例をつくってしまうと他の従業員も不眠不休で仕事しないといけなくなる
・張り紙か立て看板を出すだけで十分だった
・支配人は本当に客のことを考えるなら別のホテルを勧めるべきだった
ただでさえ過剰サービスで労働者が割を食う環境になっている日本でこのエピソードはいただけない。
今は日本でも、経営者は従業員を守るため、モンスタークレーマーには毅然とした態度で接するべきだという考えが一般的になりつつある。
ホテルの支配人が語った美談は微妙という意味で微談。モンスタークレーマーをつけあがらせてはいけない。
あわせて読みたい→クレーマーの「お客様は神様だろ?」に有吉が反論して支持率100%
▼この記事が面白かったらいいね!
▼この記事をシェアする
|
|
▼netgeekをフォローして最新情報を受け取る
▼netgeekカテゴリー別facebookページ
Comments (1)
現役ホテルマンです。
一応、高級とされる外資系ホテルのマネージャーです。この程度のクレームなんて、安かろうが高かろうが、発生します。確かに、モンスターだと思います。
ただ、ホテルとして宿泊客に担保すべき静寂というものは、保証されないといけないと思います。安いホテルだからといって、うるさくてもよい、ということにはならないと思いますし、皆さんも納得されないのでは?
なので、この支配人がとった対応は、その対応の仕方のひとつとして、評価されるべきです。ただ、それが明らかに他の宿泊客に対するサービスの提供のレベルと、著しく異なるのであれば、我々は宿泊約款というルールを持ち出して、その宿泊客の排除に動きますが、静かに寝たいというレベルであれば、ホテルとして対応をせざるを得ないレベルです。
今回の対応がベストかどうかは、その宿泊客にもよるので何とも言えませんが、静かに寝たいというホテルとして保証すべき事象については、何らかのアクションをせざるを得ません。ホテルとして基本的な事柄ですから。
これって、ブラックなんですかね?ホテルとしては普通の出来事なような。張り紙程度で収まるのかも分かりませんし、そもそも、そんな恥ずかしい張り紙を出来るか否かという問題もあります。
ぜひ、ご意見を伺いたいです。