レッドブルで翼を授かる・・・?
ある日のこと。
ふぁ~。なんだか眠いなあ。昨日はちょっと夜更かしちゃったからなあー
でも借りてきた本これから読まないとだし……。そうだ! レッドブルでも飲んで翼でも授かりましょう
はい情弱ー!! レッドブル飲んでも翼なんか生えませーんwwwwというかお前頭に羽生えてんじゃんwwww要らないじゃん翼wwww
はあ、くっそうぜー
ん? なんか言った?
なんでもないよ
レッドブルといえば、コンビニならどこでも見かける炭酸飲料水だ。
エナジードリンクブームの火付け役であり、この商品発売以降、様々なエナジードリンクが発売された事は記憶に新しい。
元は海外の飲料メーカーで、イベントや各種スポーツのスポンサーとして膨大な広告費をかけている事でも有名だが、なんといっても「翼を授ける」というキャッチフレーズにインパクトがある。
エナジードリンクはなんのために飲むもの?
誰でも一度はなんとなくという理由で飲んだ人も多いと思う。
なんとなく眠気覚ましに。なんとなく気力や活力がほしい、などなど。
価格は他の炭酸飲料水に比べて量は少ないし、値段もちょっと高め。
喉が渇いたから飲むジュースというよりは、薬感覚で服用しているという人もいるのではないだろうか。
そのためのエナジードリンクじゃない。味も人工的でなんかすごい成分入ってそう
だが、ちょっと待ってほしい。
例えば、レッドブルの場合はその具体的な効能よりも「翼を授ける」というキャッチフレーズを皆思い浮べるはずだ。
「飲めば元気が出る」とか「眠気が吹っ飛ぶ」と勝手に思い込んではいないだろうか。
しかし、実際にはそんな説明は一切していない。
商品にそんな謳い文句は載せていないし、広告にも書いていない。
「キャッチコピー」がいかに広告にとって重要なものなのかよくわかるな
売り手は具体的な効能を説明せずとも、こうしたキャッチコピーで消費者が勝手に解釈をしてくれれば、実際の効能よりも高く見せられることができるわけだ。
そして消費者が「そんな効果ないじゃないか」と文句を言ったところで、「そんな説明は一言も言ってませんよ?」と言い逃れが出来る。
うーん、実によくできてる。
えー。でも眠気に効くカフェインとか、アルギニン?とかいうのも入ってるし。実際に飲んだら眠くならなくなるけどなあ
で、カフェインやアルギニンが具体的にどう効果があるのかお前は説明出来るのか?
うーん、わかんない。でもカフェインは眠気覚ましに効果あるっていうし、アルギニンもよく知らないけどなんかすごい栄養素なんだよきっと。なんか効いた気がするもん
効いた気がするっていうのも、そもそも本当にこいつを飲んだからなのか?
でも、プラボッシー効果? っていうのもあるし、思い込みでもそれで効いたつもりになれるんならそれでいいじゃない
プラシーボ効果な。思い込みで効いたつもりになるならビタミン剤を「最高にハイになれるお薬」って思い込めば良くね?
てめえが飲んでろ
結局のところ、レッドブルに効果はあるの?
成分を見てみよう
・アルギニン
・ビタミンB群
・砂糖類
・アルプスの水
これじゃあ効果があるのかわからないわ
一応、これが公式の成分表だからな。まあ、「翼を授ける」的な効果がありそうなのは「カフェイン」と「アルギニン」だけみたいだ
では、まずカフェインの含有量を他の飲物と比較してみよう。
※カフェインの効果の詳細はこちらからどうぞ。
コーヒー1杯(200ml) ・・・・・・40~180mg
お茶1杯 (200ml)・・・・・・・・50~80mg
コーラ系(350ml)・・・・・・・・30~50mg
栄養ドリンク系(100ml)・・・・・30~80mg
あれ、もしかしてカフェインだけ見たらコーヒーが一番多いの?
そうなるな。しかも、ここで比較してるレッドブルは250mlの大きめの缶のやつ。下のよく見かける185ml缶じゃないぞ
次にアルギニンの含有量を調べてみよう。
効能自体は、疲労回復や成長促進の効果があるアミノ酸の一種って事くらいが分かればOK
アルギニンは飲み物よりも実は食物に多く含まれている。 特に大豆だ。
◇大豆食品のアルギニン含有量100g中(五訂食品成分表)
・味噌・・・910mg
・納豆・・・940mg
・油揚げ・・・1500mg
・大豆・・・2800mg
・高野豆腐・・・4200mg
※レッドブルのアルギニン含有量は185ml缶で222mg
ええー数値だけ見たら全然入ってないじゃん
ほらみろ。レッドブルなんて全然大した効き目がないじゃないか
でも、めぐちゃんみたいにクソみたいな暇人じゃないから出先でコーヒーと高野豆腐なんて食べてられないよ~
ぐぐ・・・じゃあ、こういうのならどうだ?
エナジードリンクに効能を期待するならどれが一番マシか
エナジードリンクはもちろんレッドブルだけでなく、他社からも多く発売されている。
とりわけ日本はエナジードリンク大国で、レッドブルが世界で爆発的に売れるよりも前からこうした商品は多く出回っていた。
そこで、あんまり見かけないようなマニアックな商品は省いて、市場でよく見かけるエナジードリンクなどの飲料の中で、効果だけを見た時に何が一番良いのかを提示しよう。
上で見てもらったとおり、アルギニンの含有量に期待してもしょうがない事は分かったと思うので、カフェイン含有量を基準にしてみたぞ
とりあえず、コンビニでよく見かけるような奴を中心に見てみたゾ
※ 内容量/カフェイン含有量
ライジン「RAIZIN」
250ml/36mg
オロナミンC
モンスター エナジー
エナジードリンクならモンスターが強いのね
もちろん、エナジードリンクごとにその他の栄養成分も含まれており、一概にカフェイン含有量だけでは比較出来ないのだが、アルギニンで見てもらったとおり、結局その他の成分なんて、ないよりマシくらいなものだと思っていい。
効果自体は正直、ほとんど実感することはないだろう。
というわけで、カフェイン量だけを見たら、モンスターが最強という事だ。
まあ、これはエナジードリンクに限定して比較した場合の話な
ボス レインボーマウンテン
サラリーマンがコーヒーばっかり飲む理由がわかった気がする
カフェインを取るだけなら、やっぱりコーヒーが最強ってわけだな
こんな結果だけど、エナジードリンクに存在意義ってあるの?
効果も微妙なエナジードリンクだが、単純に味が好きで愛飲している人も多いはずだ。
それならば損得関係ないと思うので良いだろう。
普通のジュースよりは確かにちょっと高いし、そこに見合う効果があるのかと言えば微妙かもしれない。
しかし、洗練された缶のデザインは、「なんかすごく効果ありそう」と錯覚させてくれる。
だから、たとえ思い込みによる効果だったとしても、それで効き目があるように錯覚したのなら、人によっては十分に効果があったと言えるのかもしれない。
エナジードリンクのイメージを逆手にとってみよう!
エナジードリンクが持つブランドイメージを利用するという手も有効だ。
例えば、レッドブルのように実際の成分が大したことがないものでも、飲んでる人を見ると「これから何か頑張るのかな?」と思ったりしないだろうか。
こういうイメージを利用してみるのも良いと思う。
イベントなんかの差し入れでレッドブルを持っていくと喜ばれるよね。コーヒーは好み別れるし、あまり飲みたくないって人もいるから
確かに、「これ飲んで頑張ってね」と言われると、ちょっと嬉しいかもしれないな
というわけで
今回はエナジードリンクについて真面目に書いて見た。
まとめると、
・エナジードリンクの効果はぶっちゃけ微妙
・カフェインの効果だけを期待するならコーヒーが最強
・「なんか効きそう」というイメージを利用して差し入れなどに使うと喜ばれる
まあ、こんなところだ。
そういえばなつき!こないだのマラソン大会で私に熱々のお汁粉を差し入れと言って持ってきたよな? そういう時にこそ気を使ってエナジードリンクとかを持ってくるべきだったのだ!なんだよお汁粉って!
え? みんなにはちゃんと冷たいお水を持って行ったよ?
おい!なんで私だけお汁粉なんだ!
え、面白いと思って
ふざけんな!舌が火傷するところだったんだぞ!
あ、でも飲んでくれたんだ・・