第8話:ところで


ところで…
赴任先は三重県四日市市であった。実は三重県には個人的に縁がある。子供のころ隣接する鈴鹿市に住んでいたことがあり、結婚前の独身時代にも四日市に赴任していたことがあったので、今回の赴任で三重県は通算3回目、四日市は2回目であった。独身時代は平成5〜7年の2年間で当時はまだバブルの影響があったため社用族が幅を利かせていた。コンビナートには全国区の大企業も多いから、夜の街は単身赴任族の受け皿となっていた。

当時の四日市は人口対比で飲み屋の数が全国でも五指に入るほどと言われており、スナックに行けばママさんが「これ持って行きなさい」とお惣菜の類を密閉容器に入れて持たせてくれるのだが、受け取った以上は容器を返さないといけないので、翌日には空容器を持って再び飲みに行くのである。見事に餌付けされたカモネギである

 

しかし時代は進んで平成も27年を過ぎた。20年前に比べるとさすがに社用族は衰退し、商店街も少し寂しくなった。それでも伊勢神宮は20年に一度の式年遷宮を迎えており沿線の街はそれなりに賑わっていた。翌28年には伊勢志摩サミットも開催され一躍注目を浴びる地となった。

そんな四日市は名古屋から電車で30分少々の距離。海側はコンビナートが広がる産業エリア。近鉄四日市駅周辺が商業エリアで、それより山側は住宅街と茶畑が広がる。その背後には鈴鹿山脈が控えており内陸部には風光明媚な観光名所も多い。また子育てに熱心な街で、父親の育児参加を支援している「パパスマイル四日市」は行政との見事なタッグでその活動が全国でお手本になるほどである(ちょっと宣伝してみた)。

ということで、閑話休題

 


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※コラム「パパの引出し」 (パパの引出しは、「宝の山」)

第9話へ続く


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