図書館での学校史などの切り取り被害 全国調査へ

図書館での学校史などの切り取り被害 全国調査へ
各地の図書館で、小中学校などの歴史をまとめた学校史などの一部が切り取られる被害が相次ぎ、日本図書館協会では、全国の図書館を通じて同様の被害がないか近く緊急調査を行うことになりました。
東海地方や北陸地方の公立図書館では、先月末から今月にかけて、小中学校や高校の歴史をまとめた学校史や記念誌などの一部が刃物のようなもので切り取られたり破られたりする被害が相次いで確認され、警察に被害届を出す図書館も出ています。

これまでに愛知県が8つの図書館で93冊、岐阜県が2つの図書館で19冊に被害が見つかったほか、三重県や富山県、石川県、福井県でも同様の被害が報告されています。

全国の図書館のおよそ80%が加盟する日本図書館協会では、被害が大きく広範囲にわたっている今回の事態を重く見ておよそ3200ある全国の公立の図書館で学校史や記念誌に同様の被害がないか近く緊急調査を行うことになりました。

被害にあった学校史などは貸し出しはしておらず、館内でのみ閲覧できるケースがほとんどで、切り取られたのは学校のクラスの集合写真や体育祭など学校行事の写真のページが多かったということです。

日本図書館協会の西野一夫専務理事は「図書館の本でこれだけ大きな被害が出たのは初めてで驚いている。早急に実態を把握し、取るべき対策を検討したい」と話しています。