そこらに生えてる苔で苔鉢を作ってみた
ここ最近、苔が人気ですよね。私も1年前ぐらいから植物カテゴリの中のマイブームが苔でして、苔に関する本も何冊か買ったところでした。
そんな時、知識だけ蓄えてもつまらんなーと、ふと思い立って近所に生えてる苔を使って苔鉢を作ってみることにしました。
この記事では苔鉢を作った過程を紹介していきます。
目次
都内でコンクリートだらけの街だけど苔はどこにあるの?
うちは都内のごちゃごちゃした場所なので家の周辺にほとんど土の地面はありません。
そんな場所には苔が無いかと思いきや…駐車場の隅っこを見ると。
居ましたいました。群生してます。
近くに寄ってみると胞子体と呼ばれる胞子が出てくる袋がたくさん見えます。
調べてみるとハマキゴケという苔らしい。コンクリート上に生息しているのをよく見かけ、苔の中でも簡単に発見できる種類ですね。
文字通り乾燥してると葉を巻いて枯れているかの様に見えるのですが、水を掛けると葉が開きます。上の画像でもしばらく雨が降っていなく乾燥しているので葉が巻いてます。
ちなみにここは午前中は日陰、午後は季節にも依りますが3時間〜5時間ほど日が当たる場所です。
苔を剥がす
土の部分から根こそぎ剥がしました。
正確には苔に根は無いらしく仮根と呼ばれる体を固定するだけのものらしい。
苔を洗う
この苔は見て分かる通り大自然の中にあるわけでもなく、ホコリなどで汚れています。あわよくば野良猫のおしっことか掛かってる可能性もあるんですよ…ということで入念に洗います。
水分を吸収したハマキゴケはだんだんと葉が開き出す。
十分に水分を吸うと水々しいモスグリーンの葉が現れます。
葉が巻いている状態と比べると一目瞭然。何か原始的な自然の神秘を感じる…
陶器鉢に土台となる土を敷き詰める
今回使ったのは100均セリアにあった陶器の小鉢。食器エリアに売っていました。
3本足で自立するスタイルが盆栽とか和の器っぽくて合うかなと思って選びました。
苔を乗せる前に土台となる土を盛ってみます。
使った土は、アクアリウム用に使った時に残ったソイル。
土は結構なんでも良いんじゃないかと思っていて、持っている苔の本では赤玉土を使っていました。
適当に土を盛って行きますが、淵の部分だけは苔の厚さ分だけ高さを残して土を入れます。
こんもり丘型に均して、ここに先ほど洗った苔を乗せていきます。
苔を乗せる
苔を植える作業をする時に意識したことは2つ。
- うまく継ぎ接ぎして置いた苔のピース同士の隙間を作らない
- こんもり球体状に配置し高さを均一にする
隙間ができないように継ぎ接ぎする
1の隙間を作らず継ぎ接ぎするというのは思っていたより難しい。苔の塊を形に合うように自分で欠いたりして当てはめていった。
まずは一つ目のピースを乗せる。淵の円状に合わせて添えていきます。
一つの鉢より大きい塊が取れれば鉢の形に沿って円形にカットするだけで良いかもしれないけど、2cm×3cmぐらいの塊が複数だったのでパズルのようで意外と難しい。
しかも苔の塊を根元から少しだけ欠くっていうのは案外慎重さと丁寧さが必要でした。
欠いた小さな苔で隙間を埋めながらパズルの様に配置していく。
苔表面の高さを均一に
2の高さを均一にするのは土台さえ間違わなければそんなに難しくはないです。採取した苔に付いている土の厚さによって土台の土の具合を調節します。
気を使ったのは鉢の淵の部分であらかじめ苔の厚み分を減らして土を配置したこと。苔を乗せてみて高さに納得いかなかったら都度土の量を調節していくと良いと思います。
淵の高さと苔の高さを合わせて設置すると綺麗に見えます。
苔鉢の完成
苔を全て乗せ終わり、できて数日間経ったのがこちら
隙間も滑らかに埋められてない所もありガタガタになってしまいましたが、苔の魅力が私の技量不足を補うように輝きを放っています。
成長すれば、隙間もなくなったりしないかな?
管理の面については、元生息していた場所と同じような環境であれば大丈夫だと思ってます。
この苔に関しては、「半日陽が当たる」「水捌けが良い」という環境だったのでそれに近い環境に置いてあげようかと考えてます。
苔についてのおすすめ本
苔の種類が知りたい場合のオススメは以下の本。2017年4月に出たばかりの本で180種類もの苔が網羅されています。
著者さんのツイートから
来週発行に先駆けて見本本が届いた!ついに完成したかぁ!としみじみ。今回の本は、コケの見分けの際に痒いところかに手が届くようコケのイラストをたくさん入れているのに加え、「苔識」というコラムも5本入っています。好きなテーマで自由に書かせていただき、結構気に入っています。 pic.twitter.com/ZVoSUgr0UW
— bird0707 (@bird0707) 2017年4月8日
書店さんのツイートから
近づいてよく見ることで、はじめてその本当の姿を見せてくれるものたち。精巧に生まれた茎や葉、水をたっぷりと含み鮮やかな緑の発色…。ルーペで観察できる、実用的な初心者向けのガイド、誕生。藤井久子『知りたい会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』(家の光協会) pic.twitter.com/GJaeEnmCgN
— Title(タイトル) (@Title_books) 2017年4月17日
苔玉や苔鉢については何冊も見た中では以下の本がおすすめ。NHKの趣味の園芸なんですが、檜のくぼみに苔を盛ったりディスプレイの仕方もセンス良く解説も詳しいので気に入ってます。


















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