タイ 不敬罪で100人超拘束 国際的な人権団体が非難

クーデターからまもなく3年がたつタイで、王室への中傷を禁じる不敬罪で身柄を拘束された人の数が100人を超えたとして、国際的な人権団体は「軍主導の暫定政権が法律を乱用して政治犯の数を急増させている」と非難しています。
パリに本部がある国際的な人権団体「国際人権連盟」などは8日、声明を発表し、タイでは3年前のクーデター以来、軍主導の暫定政権のもとで、不敬罪で身柄を拘束された人が105人に上ったと明らかにしました。

このうちの49人が、すでに最長で30年の禁錮刑の判決を言い渡されたということです。

タイではクーデター後、政治的な活動をした市民が不敬罪に問われる例が相次ぎ、先月末にも、インターネット上に体制に批判的な書き込みをした人権派の弁護士など6人が拘束されたばかりです。

国際人権連盟によりますと、現在も少なくとも64人が拘束されているということで、「軍主導の暫定政権は、タイの国際的な義務にそぐわない厳しい法律を乱用し、政治犯の数を急増させている」と非難しています。