アメコミ……それは僕らの憧れが詰まったバイブル。
それに応えるように近年ではリアルなCGを駆使した実写化作品が多数輩出されています。
DCコミックだとスーパーマンやバットマンはリメイク作品も出ていて、マーベルだとアイアンマンやハルク、マイティ・ソーなどなど……
その映像は素晴らしく、戦闘シーンなどは「ヒーロー」という存在を忘れがちな大人でさえ思わず鳥肌が立つようなカッコよさ。
ここでみんな一度は考えるよな……?
誰が一番つええんだ? と。
それは日本のヒーローでもそう。漫画のキャラクターでもそう。
魅力的なキャラクターである以上はそんな比較の対象に挙げられるのは仕方のないこと。
ここはひとつ、みんなの単純な疑問に応えるべくアメコミキャラを丸裸にしてみるよ!
- 10位:デッドプール
- 9位:フラッシュ
- 8位:ソー
- 7位:ハルク
- 6位:シルバーサーファー
- 5位:ワンダー・ウーマン
- 4位:ジーン・グレイ(フェニックス)
- 3位:ゴーストライダー
- 2位:Dr.マンハッタン
- 1位:スーパーマン
- 上には上がいる
- 結局最後は「ノリ」
10位:デッドプール
出典:マーベル・コミック『デッドプール』より
アメコミ版両津勘吉であり、絶対死なないマン
元々は普通の人間であるが、ガン発症をきっかけに『X-MEN』のウルヴァリンから抽出されたヒーリング・ファクターを注射され再生可能な肉体を手に入れる。
しかしガン細胞も驚異的な再生能力を身につけている上に、マーベルのスーパーヴィランであるサノスに「不死の呪い」をかけられているため、死なないというより死ねない。
どのくらい死ねないかというと首を切り落とされようが胴体が真っ二つになろうが死ねない。プラナリアも羨ましがるレベルの再生能力
また、お金次第で自分の行動が左右されるので必ずしもヒーローというわけでもなくヴィランになることもあり。
おまけに自分がいる世界がコミックの中であることを自認しているため時には読者にも愚痴をこぼすようなメタ要素満載。つまり筆者のケツを叩いて最強に描かせればいくらでも強くなれるかもしれない……
ただ、戦闘能力だけ見ると突出したものはなく、あくまで「死なない」ことがこいつのアビリティーである。
他のヒーローと比べて「確実な強さ」を見せる描写が見つからないので10位に甘んじているが、見せ場さえあればソーやハルクなどを超える力を秘めているかもしれない……
9位:フラッシュ
出典:DCコミックス『THE FLASH』より
スピードスター。めちゃくちゃ速く動けるマン
ドラマ化もされており初期はマッハそこそこの移動速度がイイトコであったが、「スピードフォース」という運動エネルギーを無尽蔵に生み出す根源である不思議パワーを味方にすることによって亜高速での移動が可能。補助的な機器を使えば超高速での移動も可能となる。
ちなみにそのスピードを利用して身体を高速で振動させ、様々な物質をすり抜けることも可能。
このスピードフォースから生みだしたエネルギーはかなり万能で、自分の移動に対してはもちろん他人に分け与えることもできる上、そのスピードフォース自体にも意思があると思われる。
フラッシュ自体の身体構造は新陳代謝能力が著しく向上した超人という感じだが、その運動エネルギーから生み出される物理現象は宇宙規模の巨大さを誇る。
ある程度速く走ればタイムトラベルし、多次元の宇宙を繋ぐ穴を作りだし、通常の我々が観測できる物理現象を容易に破ることができる。
「速く動ける能力」というのはインパクトで言うと「怪力」に比べて弱く聞こえるが手を速く動かすだけで猛烈なソニックブームを作りだすことができたり、物質の運動に関与することでエネルギーを与え続けて熱による攻撃も可能。これ核融合とかもできんじゃね?
そんでスピードを手に入れる練習中に自分のいる宇宙をブチ破ってスーパーガールにバッタリ出会ったこともある。壮大なお出かけですね
ちなみにマーベル・コミックのクイックシルバーやDCコミックのスーパーマンなど高速移動が可能なキャラは結構いるが、高速移動の原理がフラッシュと違いこちらの方々は自身の身体能力でその速さを実現しているために速さではなかなかフラッシュを超えることができません。
そんな中自力でタイムトラベルしたスーパーマンすげぇ……
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8位:ソー
出典:マーベル・コミック『マイティ・ソー』より
ついに神様キターーーー!!
なんですが、神にも色々あって彼は全知全能ではないのでこの順位。
マーベル・コミック勢ではデタラメな設定のキャラを除くと指折り数えるくらいの怪力と耐久力を誇り、対人相手の戦いではまず傷つかない。
その上「ムジョルニア」という魔法のハンマーを持ち、その強度はウルヴァリンの爪の素材であるアダマンチウム並みであり、ソーと同じかそれ以上の高潔な心がなければ持ち上げることができないという反則設定。高潔な心って誰が決めるんやろか
ちなみにさらに強度が上のヴィヴラニウム(キャプラン・アメリカの盾)は破壊できない模様
神であること、そして地球上では怪力無双な描写が多いため不死身扱いされているが一応寿命はある上、身内であるアスガルド人の戦争では死者が出ているため「絶対に倒せない存在」ではありません。
それでも我々人間から見ると無尽蔵に近い体力・自然現象の掌握・そしてタイムトラベル等の能力を持っているため、アメコミで「強キャラ」を名乗る資格は十分にあります。
7位:ハルク
出典:マーベル・コミック『ハルク』より
力こそパワー。それ以外はすべて不純物
なんつーか、こんなピュアなキャラクターが一人くらい最強勢に名を連ねてもいいんじゃないでしょうか。
こちらも人間出身のヒーロー(?)であり実験兵器の事故で大量のガンマ線を浴びたロバート・ブルース・バナー博士が正体である。
その能力は単純。
「怪力」
100トン以上の物質を持ち上げる腕力と数十キロを跳躍で移動できる脚力、戦闘機のバルカンを食らっても、高高度の上空から落ちても全く傷つかない耐久力……
これらはプライマリーなものであり、彼の原動力となるのは「怒り」や「憎しみ」であるためそれらが増すほどその能力は向上し、限界はないとされる。
つまり登場時点の強さの順位がココであり、怒りを増し、その能力を向上させれば更に順位を上げることもありうる。
日本で言うゴジラみたいな存在
6位:シルバーサーファー
出典:マーベル・コミック『ファンタスティック・フォー』より
見た目は全裸で全身銀色のヒーロー。おまけに出身は惑星ゼン・ラという日本人のおっさんが考えたようなネーミング。
しかしその能力は凄まじく、100トンの物体を持ち上げるというソーやハルクと並ぶ怪力、それに加えてこれまたチートヴィランである宇宙魔人ギャラクタスから与えられたパワー・コズミックという神由来の力を駆使し大気圏内をマッハ10のスピードで飛び、宇宙空間なら光速の99%で移動する。
おまけに様々な環境に適応しており、地球だろうが宇宙空間だろうが、太陽などの恒星付近の超高温、極低温の星でも呼吸・摂食することなく超元気に活動可能。あらゆる物質を分子レベルに分解してエネルギー化することができるため物質が存在する限りは死なない。つまりギャラクタスに準じた力を持っており、プチギャラクタスというあだ名でも付けたいくらいである
こちらも当たり前のように時間移動能力・読心能力が備わっているためマーベル世界の神と言っても差し支えない実力。
ただ睡眠は必要とかいうかわいい一面も存在する。
仮面ライダーのように出自がヴィランの力であったが更生し、マーベル屈指の高潔な心を持つヒーローとして君臨した。元々身内を救うために悪の下で働くハメになってたのでセーフ
いつか彼もソーのムジョルニアを持ち上げることができる日が来るのだろうか
似た見た目である『バーチャファイター』のデュラルと(ビジュアル的に)良い夫婦になりそうな予感
5位:ワンダー・ウーマン
出典:DCコミックス『ワンダー・ウーマン』より
スーパーお姉さん。スーパーマンが物理的な強さだとするならば、こちらは魔法的な強さ。
しかし怪力と超高速飛行能力はしっかり備えており、それを補助する形で捕らえた者に真実を語らせる「魔法の投げ縄」と弾丸などの投擲武器をはじく腕輪を持つ。
正直魔法グッズがなくてもスーパーマンに匹敵する身体能力を持っているためアメコミ勢でもトップクラスの強さを誇る。
時間操作系の能力についての言及はないが、超高速飛行や魔法の存在により今後の設定に加えられる可能性もある。
日本人にはあまりなじみのないキャラクターだが、アメリカの「女性スーパーヒーローランキング」ではトップ10にランクインするほどの人気を持つ。
2017年8月には日本で実写版が公開されるのでそこでの描写も気になるところだ。
4位:ジーン・グレイ(フェニックス)
出典:マーベル・コミック『X-MEN』より
驚異の二重人格お姉さん。
彼女の中にはもう一つの人格が眠っており、プロフェッサーXによって封印されていたものが覚醒してフェニックスとなる。
強さ上位ともなればみんなが持っているテレパシー能力に加え、テレキネシス(思うだけで物を動かす能力)、物質を素粒子レベルで操作できるという。
その能力はシルバーサーファーと同じく宇宙魔人ギャラクタス由来のパワー・コズミックであり、この時点で宇宙規模の物であることが伺える。ワンダーウーマンよりワンダーな力持ってるやんけ……
原子レベルではなく素粒子レベルで物質を操るというあたり、並のヒーローでは戦った瞬間に分解されてしまいそうな強さ。ヤバイ
3位:ゴーストライダー
マーベル・コミック「ゴーストライダー」より
アメリカ版中二病ヒーロー。
これまでのヒーローに物理的な弱点・苦戦があったのに対し彼は悪魔との契約でその力を手に入れているので能力はこれまでのヒーローと異次元。
まず物理攻撃が効かない。この時点で銃やナイフ、格闘などほとんどの攻撃が無効になる。加えて彼に触れようものならばその身に纏った地獄の炎(ヘルファイア)で一瞬にして炭化してしまう。
それに加えて目を合わせるだけでその人物が生まれてから今まで犯してきた全ての悪事、他人へ与えた全ての苦痛を本人に凝縮しフラッシュバックさせることができる贖罪の目(ペナンス・ステア)を持つため、心を持つ者にはめっぽう強い。
魔術的な強さに加えてトラックを持ち上げたり、挙句の果てにはビルを振り回したりと物理的な怪力も併せ持っており、パワー全開でなくともハルクの最強モードをボコるほどのポテンシャルを持つ。ヘルファイアに触れて炭化しなかったハルクもスゲェ
弱点という弱点は見当たらないが、宇宙魔人ギャラクタスから力を得ているヒーローのように、力を与える者の実力によってその上限値が左右されるなら、悪魔の力がどれだけのものか分かれば底が見えてくるはず。
……が、正直強さの表現が他のヒーローに比べて次元が違うので暫定3位だが更に上を取ることもできるかもしれない。
2位:Dr.マンハッタン
出典:DCコミックス『ウォッチメン』より
量子力学的スーパーヒーロー&人間出身の最強ヒーロー。
核実験の事故に巻き込まれて全身を原子レベルに分解された後、自分でそれを再構成し復活。この事件をきっかけに彼のヒーローとしての人生は始まるわけだが、その能力はもはや神。
あらゆる原子を分解し再構成するという能力がチート。そのため原子一つ一つの挙動を把握しており、それを素に存在するもの(人間含む生物、宇宙の物質すべて)の原子が彼を構成する一部であるため、言いかえればこの宇宙に存在する原子全てがDr.マンハッタンであり、全ての物理現象・事実は彼の手中に収まっている。
そのため過去・現在・未来を全て見渡すことができ、彼の知らない事実はこの世にはない。なんて哲学的な存在……
とは言いつつ元が人間であるため、わずかながら心が残っておりそれが彼の全知全能な能力にブレーキをかけていると思われる。だからロールシャッハともケンカするし、戦争とかにも参加してたりする
この強さランキングでしきりに神神言ってるけど、このDr.マンハッタンはその姿から行動、思考に至るまでが一番神様らしい人です。
というか最終的には地球の一ヒーローとして過ごすことに疑問を覚え、別の宇宙でホントに神様をやっている模様。この人に地球は小さすぎた
1位:スーパーマン
出典:DCコミックス『スーパーマン』より
THE・ヒーロー。原点にして頂点とも呼ぶべき最強のヒーロー
時速800万kmの超高速で空を飛び、80万トンの物質を持ち上げる超怪力、そして超高温のビーム・ヒートビジョン、超低温の息・スーパーブレスに40メガトンの核爆発に耐えるタフネス等々……
ここまでの能力は通常のスーパーマンのものであり、これだけではこのランキングでも中堅クラスか上の下くらいかと思われるが、彼にはドラゴンボールの「スーパーサイヤ人」のようにいくつかのパワーアップ形態がある。
その一つが「スーパーマンプライムワンミリオン」
出典:『DC One Million』
その彼の能力というより特性は……現実がある限り絶対に死なず、オムニバース(全ての漫画、物語、現実世界を含んだ多元宇宙)を持ち上げ、オムニバース規模の全知全能で出来ないことは何も無く、オムニバース全体を改変出来るという、物理系最強ヒーローと魔術系最強ヒーローを足して神要素をつけ足したかのような最強具合。
無理やり数値を引っ張り出すならば、耐久力だけでも10兆メガトンの超新星爆発を余裕で耐えるほどのタフネス。もはやメガトン表記で良いのだろうか……
そしてくしゃみで太陽系が破壊されるほどのパワー。もうめちゃくちゃ
スーパーマンプライムワンミリオンは「ヒーロー」というより、幾人もの猛者がいる空想世界の「真の神」とも言えるべき存在ではないだろうか。
この他にも「コズミックアーマースーパーマン」や「シルバーエイジスーパーマン」など、スーパーマンの強化形態は多岐に渡ります。
これも数々のヒーローの中でも随一の知名度と人気が成した結果といえるだろう。人々の熱い思いが彼を強くするってことですね! 素敵!
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上には上がいる
今回はアメコミのヒーロー側にスポットを当てましたが、ヴィランやその他のキャラを盛り込むとまたその順位は大きく変動します。
たとえばマーベル・コミックで全能神と言われるTOAA(The One-Above-All)やDCコミックスのプレゼンスなどは「戦う」だとかそういうレベルを超えた絶対不可侵の領域に位置しています。神の中の神……ドラゴンボールで言う界王神みたいなもん
彼らには明確に数値化できる設定などは無く、存在自体が人間の想像を超えたものとされているのが唯一の設定。
しかしここまで来ると比較自体がバカらしいものになり、議論としては陳腐なものになりかねないのである程度の弱点や設定値の限界が存在するキャラクターこそ魅力的なんだと思いました。
結局最後は「ノリ」
これまで散々コメントを添えて強さを示してきたヒーローたちですが、その強さというのは最終的に「ノリ」なんですね。
これは個々の作品に明確な著者がおらず様々なクリエーターがその活躍を描いているため、大まかな設定はあれどその時の描写が大きく変わります。
だから光速を超えて飛行できないはずのスーパーマンが地球を逆回転させて時間を戻してみたり、武装した人間であるアイアンマンと神であるソーが互角に戦ったりという描写も見られるわけですね。
ヒーローたちの魅力はそういった「奇跡」を呼び起こす力であり、このランキング……ひいては明確な数値に基づいた比較がこの先その序列を確定するものじゃないってことなんでしょう。
もしかしたらあなたが大好きなヒーローがナンバー1になる時が来るかもしれないよ!
エンド