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2017年05月08日 07時55分 UPDATE

「秘伝」忍術書見つかる 「トカゲ丸焼き」で毒薬配合、夜襲方法も…… (1/3)

甲賀市で発見された江戸時代の古文書に、毒薬配合や夜襲方法などを記した忍術書17点などが含まれていることが分かった。

[産経新聞]
産経新聞

 滋賀県甲賀市で平成12年に見つかった江戸時代の古文書「渡辺家文書」に、毒薬配合や夜襲方法などを記した忍術書17点や、諜報活動をする「御忍役人」として仕えた尾張徳川家に「有事にはすぐに駆け付ける」「秘密契約のため、父子兄弟や友人にも話さない」と記した誓約書が見つかったことが30日分かった。

画像 見つかった主な忍術書のタイトル。これ以外にも、鉄砲の砲術書や馬術、居合術、呪術書などもあり、忍者がさまざまな分野の技術を習得していたことがわかる
画像 「御忍役人」の誓約書を見せる渡辺俊経さん=3月、滋賀県甲賀市

 17点のうち古い4点は江戸時代初期の1670〜80年代に書かれていた。甲賀と伊賀の忍術を辞典のようにまとめた忍術書「万川集海」(1676年)と内容が似ている部分はあるが、甲賀で代々、忍術が継承されていたことを示す貴重な史料という。

 渡辺家文書は約150点で、甲賀市の元会社員渡辺俊経さん(79)宅で発見され、昨年から市が解読していた。

 古い4点は「忍次之火巻」「忍法行巻」など。毒薬としてハンミョウやトカゲを丸焼きにして粉にし、井戸に入れるとあった。ハンミョウは当時、毒があると信じられていた。「ネムリ薬」では「クソムシの抜け殻やタバコなどの粉を火であぶると、煙で敵は眠る」と書かれていた。

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