ポルシェが残した大記録!ポルシェのモータースポーツ史を振り返る

 
耐久レースにおいて数々の勝利をおさめてきたポルシェのレースカーたち。そのどれもが強い記憶の中にありますが、その中から転換点ともなった象徴的な5台を振り返っていきます。

ポルシェのレースの歴史を振り返る

今では様々なレースに参戦をするポルシェですが、その礎を築いた転換期は過去にいくつもありました。ポルシェのレース史に残る印象的な出来事をまとめていきます。

1984年から1986年:パリ・ダカール

パリ・ダカール

1984年のパリ・ダカールにおいてポルシェは911をベースとするフルタイム4WD駆動のマシーンを開発して参戦します。これはプロジェクトは後のグルッペB、最終的には959へと発展していきます。
この時の参戦車両は911をベースに数々の959の最新メカニズムを盛り込んだものでしたが、信頼性の点などから911で耐久性が確認されているパーツも多く用いられていました。
1984年のレースではクラス優勝を達成しながらも、翌年のレースでは3台体制で参戦しながら勝利をおさめる事は出来ませんでした。そして1986年、いよいよ本命となる959ベースのマシーンで参戦すると、1位、2位、6位の戦績を残しました。

その例えはル・マンを意識してのものでしたが、ノルベルト・ジンガーの「最も速くなくても信頼性があれば勝てる」の言葉が思い出されます。
熟成と共に勝利を確実に手中にしてきたポルシェ、サーキットだけではなくラリーも含めてその思想を具現化した、まさにその証左となる1台がこの車です。

1982年 ル・マン24時間レースにおける1位から3位の独占

ルマン24時間耐久レース

グループCレースカーにより参戦初年度となった1982年のル・マン24時間レースでは名車956が1-2-3フィニッシュを飾っています。この印象的なシーンはモデルカーでも再現され、オートアートなどからも販売されました。
アルミハニカムモノコックなどはドルニエの技術協力を受けながら新たに開発しながらもエンジンやトランスミッションにはそれまでのレースカーで実績のある、信頼性の確保されたものを使用しているなど、確実な成功をおさめるための方程式をここでも実践しています。
翌年にはプライベーターにも販売され、Top10フィニッシュの車両のうちの9台を956が占めました。

1973年 カンナム・チャレンジカップ

カンナム

1973年には917をベースとした車両によってカンナム・シリーズへの参戦を開始します。その後、空冷水平対向12気筒5,374ccのエンジンにターボチャージャーを装着した917/10Kでは最高出力1,230馬力を発揮するまでになり、最高速に至っては380km/hにまで達しました。その後、安全性の確保を目的に各種ルールが改定されますが、その発端となったのがこのマシーンです。
また、この車の開発で得られたターボチャージングの制御技術やインタークーラーを含む補機類の設計、ウェイストゲートバルブの装着などの知見がTypr930 911ターボの登場など、ターボエンジンの発展に大きく寄与しています。

1983年 ニュルブルクリンクにおけるコースレコード

ニュルンベルクリンクのコースレコード

1983年にシュテファン・ベロフのドライビングによって956で記録されたニュルブルクリンク・北コースのレコードタイム6分11秒13は、この世界的に有名なサーキットにおけるレコードタイムとして今でも燦然と輝いています。

2013年 ニュルブルクリンク・北コースにおける市販車のレコードタイム

ニュルンベルクリンク北コースレコードタイム記録

レースカーではありませんが918スパイダーは、市販車では破るのが不可能と考えられていた7分の壁をついに破り、6分57秒のタイムを記録しています。

ポルシェのモータースポーツの歴史を振り返ると、大記録ばかりで本当に驚かされるものばかりです。

記事参照元:Rennlist.com

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