発達障害のこどもが効果的に勉強する方法
発達障害のこどもが効果的に勉強する方法
本当は勉強が好き
子供というのは、大人が思っている以上に好奇心の塊です。勉強とは学校の勉強だけではなく、普段の生活の中で、好奇心を示すことも「何か新しいことを学びたいんだ」と受け止めてあげましょう。その中で「できた!」という満足感と人から褒められる快感が得られた時は、子供も俄然やる気が出て、勉強が好きになっていきます。それは、発達障害の子供も同じことです。
発達障害の子供が勉強嫌いになる理由は、他との子供との差を感じてしまうからです。そして、周りの目もそれを助長させてしまっているのです。
発達障害の子供の場合、早いうちに、周りが得意なことを見つけてあげることです。「できた!わかった!」が勉強の面白さとやる気を生み出します。その気持があると、学校の勉強でもある程度、頑張りがきくようになります。
まずは短時間学習を、長期的に
1つのことを一度に長時間かけて学習しても効果はありません。1つのことを短時間でよいので何度も繰り返し学習する。それが発達障害の子供の効果的な勉強方法です。例えば、できるようになるまで1日に15分ずつ1週間繰り返し学習する。そうすれば、健常者よりは長くかかるかもしれませんが、できるようになります。また、集中力のない子でも15分程度なら維持できます。
この方法のメリットは、他にも2つあります。
①忙しくてもできること。 塾やクラブ活動、お友達との遊びがあっても、15分程度なら学習できます。
②親御さんが一緒についてあげられること。 発達障害のお子さんの勉強の場合、親御さんも協力することがあります。15分程度なら、親御さんも時間を取りやすくなります。勉強そのものを教えてあげられなくても、一緒に学習に取り組んであげるだけでも子供には安心感が生まれます。子供に関わることは、子供の理解にもつながります。
できないことを認める
発達障害を抱える子供は、いくら勉強して努力してもできないことがあります。最初からあきらめてはいけませんが、ある程度のところで判断してあげる必要があります。例えば、学習障害(LD)があって書く能力に障害があった場合、いくら練習しても字をきれいに書くことはできません。これを強要してしまうと、子供には苦痛でしかなくなり、勉強嫌いになるきっかけになってしまいます。早いうちに認めてあげて、ある程度読める字であれば良しとするなど、勉強に対するモチベーションを上げていきましょう。
親が努力するポイント
発達障害の子供の場合、他の子供たちより多くの時間を必要とします。とにかく、親御さんはどっしりと構えて、長期的にじっくりと子供の勉強を見守りましょう。
また、子供のやる気をあげるには「ほめる」ことが必要です。「ほめる」ポイントが難しいのですが、例えばテスト結果を見た時も、できないところはさらっと流して、できたところをほめてあげましょう。もし、計算が苦手な子供が、計算の問題で○をもらっていたら、点数に関係なくほめてあげることが大切です。子供のやる気を上げること、そして子供ができること・できないことを把握し、できることを伸ばしていくことです。