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今まで秘匿だったランサーズの業績が公開された
4/19のネットニュースによると、ランサーズの業績が発表されたとのこと。
(出典:ITmediaビジネス)
おぉ、売上が21億とな・・・!
ん、待てよ。これってもしかして・・・
クラウドワークスの売上2016年12億&赤字。ランサーズのほうがええやん→2016年売上は21億円に成長ーークラウドソーシングの「次」を手がけるランサーズ、新成長戦略 https://t.co/fiCfrV4cus @thebridge_jpさんから
— ミンチ研究員 byベランダゴーヤ研究所 (@peterminced) 2017年4月20日
そう、クラウドワークスと比較すると業績の差がクッキリ!上場してる方が資金調達力もあるし(いろいろ問題はありつつも)成長してるのかなと思ってたので意外でした。
クラウドワークス元株主でした
ちなみになぜ業績の話でピンときたかと申しますと、実はわたくしクラウドワークスの株主だったからです。(過去形)
2015年12月には実際に株主総会にも足を運びオフィスを見学してきたのですが・・・
残念ながら9万円損切りしました(涙)やっぱ赤字出しすぎだと思うんですわ。あと恵比寿の家賃高いオフィスほんとに必要??
業績比較!ランサーズvsクラウドワークス
そういった悲しい想い出が深く記憶に刻まれていたので、プラットフォームビジネスってどうなのよ!という気持ちが残存しておりました。
そんな中ランサーズの業績概要が発表されたので、比較してみることにしました。
売上高の比較
まず直近4年間の売上高を比較したものがこちらです。
(出典:ランサーズ→4/19発表のニュース /クラウドワークス→有価証券報告書 ただし2015年以前は単体数値)
後発のクラウドワークスが上場で調達した資金により一気に引き離すのかなと思いきや、意外とそうでもなかった・・。ランサーズもクラウドワークスも堅調に右肩上がりであるのは確かなのですが、この業績の差を見ると、別に上場せずともプラットフォームは成長できるんだということが分かります。あと、ランサーズはクラウドワークスより決算期が半年後なので成長タイムラグ分業績がやや有利に出ることは予めご留意下さい。
純利益の比較
つづいて純利益の比較です。ランサーズはニュースによると 「2016年度数千万円の黒字に転換した」とだけ記載されていました。ですので2015年以前の数値は不明ですが、転換したという言葉のニュアンスから赤字だったことが推察されます。一方クラウドワークスは上場企業のためバッチリ利益額が記載されていました。
では両者の純利益を比較してみましょう。(※ランサーズは2016年のみ。ひとまず純利益は2,000万円とした。)
(出典:ランサーズ→4/19発表のニュース /クラウドワークス→有価証券報告書 ただし2015年以前は単体数値)
こうして比較してみると、クラウドワークスがぶっちぎりの赤字を放出しており、大丈夫かよ・・・って気持ちになりました。両社の業績から察するに、損益分岐点のラインは売上高20億円位なのかもしれません。
固定費を比較してみた。
つづいてざっくりですが固定費を比較してみました。
ランサーズ | クラウドワークス | |
---|---|---|
従業員数(期末数字) | 160人 | 137人 |
オフィス住所 | 渋谷 | 恵比寿 |
推定月額家賃 | 500万円 | 1000~2000万円 |
(家賃根拠:ランサーズ→付近相場より算出/ クラウドワークス→有価証券報告書より推察)
従業員数はランサーズの方が15%ほど多いですが、クラウドワークス社員の半数弱が新卒社員であることを勘案するとトータル人件費はさほど変わらないでしょう。
一方オフィス家賃ですが、渋谷と恵比寿では段違い。年換算で 最大1.8億円 差がついてしまいます。これらを考慮すると、クラウドワークスの恵比寿移転はやはり身の丈を越えているように思います。渋谷で別にイインジャネ?
ランサーズが新しいサービスプラットフォームを発表した。
ランサーズ4/19の発表では、業績とは別に新サービスを発表しました。名前はpook。
ポーク?豚肉?かと思っていたのですが、正しくはプックと読むそうです。大変失礼いたしました。名前の由来はなんだろ・・・。
説明会に行ってみた。
個人のスキルを流通させるプラットフォームということなのですが、具体的にどんなサービスなのか興味を持ったので事前登録して5/1の説明会に行ってみることに。
場所はランサーズ本社のあるTOKYU REIT 渋谷Rビルでございます。推定家賃500万円/月。クラウドワークスのオフィスと比較すると華やかさはありませんが、むしろ堅実に経営されているなと好印象です。
個人の信用を可視化するプラットフォーム
当日は写真撮影NGでしたので詳細は割愛しますが、説明を聞いてみて思ったのは、個人の信用を可視化するツールとして可能性があるということ。
なぜなら下記特徴があるからです。
- 実名登録
- 記載した経歴の真偽確認のため事務局が審査
- 業務はオフライン(立ち会い)で行われる
- 請け負った仕事に対するレビュー
実名や経歴の担保がされる上に実際の対面業務での評価も紐付きます。こうして積み重ねられた実績は、単純に第3者がその人物像を把握する上でも有用。
なので会社員の方が転職やフリーランスになる前に信用を可視化する手段として有用でしょう。
位置情報を組み合わせることで工夫の余地が広がる
さらに面白いのが、仕事依頼に位置情報を組み合わせることができるということ。これにより、例えば
- 花見の場所取り
- マイナー地域の現地観光ガイド
- 宅配荷物の代理受取
- 東京→大阪出張ついでに軽い荷物を運ぶ
のような潜在的に需要はあるけれどマーケット化までには至らなかったことが仕事として成立してしまうのです。
上記上げた以外にもアイディア次第で活用用途は大きく広がることでしょう。
まとめ
4/19の発表を機にランサーズとクラウドワークスを比較してみましたが、思いの外違いがありました。またランサーズは黒字転換したことで資金調達がより円滑になり新規事業への投資も促進されることでしょう。新サービスのpook(プック)についてはリリースが6月末予定ですが面白そうなので今から活用用途を考えておこうと思います。
一方クラウドワークスは一向に減らない赤字が心配です。株価はぼくが損切りしたときよりも回復しており、増資による資金調達など手段は残されてますが、企業として継続性があるのか元株主的には?がつきます。クラウドワークスメインで活動されている方は、積み上げた実績がパーにならぬようランサーズにも合わせて登録されておおくことを推奨します。
今日の一句
”上場を せずとも成長 ランサーズ”
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