No.18
2017.05.07 放送
静岡県浜松市
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浜名湖へと流れ込む都田川。その川の中流にかつて瀬戸村がありました。
一代で財を成した瀬戸方久は、この地に移り住み、瀬戸を名乗ったといいます。方久は、あるときから豪族の松井一族を自称するようになりました。
松井氏は、代々、今川氏に仕え、二俣城を守っていました。天竜川に面したこの城は、戦略上の重要拠点だったのです。
この二俣城から浜名湖へ抜ける中間地点にあった瀬戸村。方久がこの地に拠点をおいたのは、松井氏とのつながりだったとも考えられています。方久は井伊家の庇護(ひご)を受けながら、今川氏にも巧みに取り入り、のちに所領安堵状を取り付けます。
知恵と機転で戦乱の世を渡り歩く方久は、裸一貫でのし上がり、したたかに生きる豪商へと成長していくのです。