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 京都の高級絹織物・西陣織を赤道直下の新興国インドネシアに売り込もうと、織元7社で作る団体「西陣織アンソロジー」が26日から首都ジャカルタで開催中の工芸展に初めて出展、注目を集めている。

 金銀など様々な色の糸で豪華な文様を表現するのが西陣織の特徴。団体代表の「田中伝」店主、田中慎一さん(61)は「日本国内の需要は減り気味。一方、インドネシアの伝統衣装バティックの派手な柄に類似点があり、富裕層に受け入れられる」と話す。

 織元の一つ「とみや織物」の冨家靖久社長(50)が10年前からインドネシアの野生のガの繭糸(けんし)を帯作りに使っており、その縁で出展。伝統王室に伝わるバティック柄を使った西陣織など、約80点を展示した。

 27日は、50万円相当の値札の付いたタペストリーを主婦が購入。「夫の職場の診療所に飾る。細かな模様がバティックに似ていて素晴らしい」と喜んでいた。(ジャカルタ=古谷祐伸)

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