本当にこのスノー業界には責任感の無いチャランポランが多い。
先日、西日本にある高校の修学旅行のインストラクターを3日間やったのだが最初の自己紹介で
「僕も全く雪の無い奈良県出身で高校の修学旅行で長野にスキーに来て人生が変わりました。もしかしたらこの3日間で人生が変わる人がいるかも知れないので楽しい思い出をいっぱい作って帰って下さい」
と挨拶しました。
全てのインストラクターにこんな熱い思いを持てとは言わないが、初めてスノーボードに触れる若い子達に対してスノーボードの楽しさを伝える事がどれほどのビジネスチャンスなのかは意識して貰いたい。
ビジネスチャンスなんて言うと聞こえが悪いが、やる事はただただスノーボードの楽しさを伝えるだけであり、誰も損しないし、嫌な思いをする事も無い。
が、多くのインストラクターがただのルーティーンワークのごとく日々のレッスンをこなしてしまっている。
その気持ちは分からなくも無い、僕自身自分だけがいちいち熱を入れてレッスンし受講生と向き合っていたら、とても割に合わないと思ったし、インストラクターを辞めた理由の一つでもある。
だけど、今回手を焼かせてくれた女子高生達と過ごすうちに、修学旅行に使用するレンタル用品の酷さに怒りを覚えあまりにも悔しくて久々に声を上げて泣きじゃくり、涙と混ぜながらwaxをした事があった。
レンタル用品の不備はインストラクターの管轄では無いが、受講生からしたら頼れるのはインストラクターだけであり要望があれば可能な限りの努力をしなければならないだろう。
なので僕は3日間常に、調整用工具や簡易waxを入れた小さなカバンを携帯し要望には可能な限り応えて、最終的にはスキー場に来ているレンタル屋の担当者に掛け合ってサイズの合っていないパンツまで交換した。
まあ、こんな現状を知っていて何もアクションを起こさないメーカーも馬鹿だと思うが、レンタル用品のせいでスノーボード愛好者にならない人はかなりの数いるのは間違いない。
昔、尾瀬戸倉のバートンスクールの初心者レッスンの内容の濃さ(受講生のレベルUPの早さ)を耳にして驚愕した事があったが、それが普通であるべきなのだと今回よく分かった。
スノーボードは遊び道具であり、車のように生活に必要な乗り物という訳では無い。
そんな必需品で無い物が快適では無く、難解であってはならないのだ。
供給者側(お金を貰う側)の者達は今一度、スノーボードの根幹を見つめる必要があるのでは無いだろうか?
折しもSBJが開催中であるが、そこにスノーボードの感動と興奮に繋がるものが本当にあるのか改めて感じてみて貰いたいものだ。
スノーボードでお金を貰うには、何を満たしていなければならないのか?
本当によくよく考えて欲しい。
ライダーさんには僕は難しい事求める気はありません。
ただライダーとは?
スポンサードを受けるとは?
を、客観的かつ原点回帰的視点から考えてみて頂きたい。
本当にライダーの意味を分かったら、申し訳ないと思うか惨めに思えて提供品を返したくなるのが良識的感覚だと思います。
今回の修学旅行で僕は十分な報酬を頂きました。
金額は他のインストラクターと変わらない物でしたが、受講生から
「次に個人的に来る時は指名するからよろしく」
と、言って貰えた事はお金には代えられない報酬でした。
そして、いつの日か彼女達の笑顔をどこかの雪山で見れた時、最高の報酬となるでしょう。
僕はいつまで経っても本当にちっぽけな存在で何の影響力も無いですが、せめてこの目に映るスノーボーダーだけでも笑顔にするために全身全霊を持って向き合って行こうと思います。
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