2017年5月6日18時45分
男子マラソンで2時間切りを目指すスポーツ用品大手ナイキのプロジェクト「ブレーキング2」が6日、イタリアのモンツァで行われ、リオデジャネイロ五輪男子マラソンの金メダリスト、エリウド・キプチョゲ(ケニア)ら3選手が参加した。キプチョゲは2時間0分25秒(主催者発表)で惜しくも2時間は切れなかったが、世界記録を2分32秒上回るタイムでゴールした。ただ、レースは非公認で世界記録には認定されない。
現在の世界記録は2014年ベルリン・マラソンで、デニス・キメット(ケニア)が記録した2時間2分57秒。ナイキによるこのプロジェクトは、人間の無限の可能性を示すことを目的に行われた。好記録が出やすいように、コースは自動車F1のモンツァ・サーキットを選択。複数のペースメーカーが選手の前に固まり風よけとなったり、スピードを落とさないために走行中に入れ替わったりする特殊なルールが採用され、1周2・4キロのアスファルト上を走った。3選手はナイキが開発したシューズをはき、この日までに生理学や栄養学などの支援も受けてきたという。
レースの模様はインターネットで中継され、世界に発信された。公認の自己ベストが2時間3分5秒だった32歳のキプチョゲは「完璧な計画と準備が整えば、25秒は縮められる。次は2時間を切りたい」と満足げだった。
レースにはレリサ・デシサ(エチオピア)と、ハーフマラソン世界記録保持者のゼルセナイ・タデセ(エリトリア)も参加した。
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