こちらは2015年9月29日に公開されたコタク・ジャパンの記事の再掲載です。
これは1920年代にハーバード大学の学生が、ちゃんとした科学者たちのいる研究所に毎晩通って行なわれた実験です。
彼は寝ている時にケツの穴へアルコールを入れられ、心拍数や呼吸などをモニタリングされていました。
科学的な好奇心は、普通の人たちがしょーもないと感じるようなことでも立証したいと思わせるのでしょう。興味深い。
io9によると、被験者の大学生は以下の方法で研究に貢献したそうです。
・ベッドでうつ伏せに寝かされる
・肛門にカテーテルを使用
・点滴のように一滴ずつ直腸へアルコールを浣腸する
なるほど。いくら科学のためとは言え、彼は恥ずかしい姿を晒さなければいけなかったんですね。いや、もしかすると彼にとっては至福の瞬間だったのかもしれませんが......。
学生が就寝するのは毎晩21:30でしたが、この実験が行なわれたのは彼が寝静まってからの毎晩0時。しかも彼を起こさないように注意を払って行なわれていたという、優しさ(?)が感じられるものでした。
注入されていたのは、37.5gのエチルアルコール。しかし、時には反証のためなのか、生理食塩水だけの時もあったとのこと。
科学者達は、普通の飲酒では14gのアルコールが摂取されると考え、それを基準に学生が深夜に2杯半チョットのお酒を飲んだと仮定した分量が37.5gだったようです。
そして、この学生の起床は朝6時。恐らくケツの穴に刺さったカテーテルが抜かれてから起きていたと思われますが、起きてすぐに新陳代謝と反応時間を見るテストが行なわれていました。
そして、気になる結果は「ポジティブな効果」だったとのこと。これは一般的に思われがちな「良質な効果」という意味ではなく、科学の世界で言うところの「反応があった」という意味に解釈したほうが良さそうです。
結果として、アルコールの効果には抑制作用方向が見られました。それは以下の通り。
口からアルコールを摂取したのと同じ作用が認められた。
え、それだけ?と思ってしまいますが、何事も科学の目で検証され、結果が出たことが後世での常識になります。ましてや、この時はまだ1920年代でしたからね。
にしてもこの学生、名門ハーバードでの生活や学業で忙しかったでしょうに、毎日二日酔い気分で起こされて、さぞ大変な日々だったことでしょう。
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image: PhotoMediaGroup / Shutterstock.com
source: io9, APA PsyncNET, Amazon.com
(岡本玄介)