AI、ベーシックインカム、ドローン、農業改革、仮想通貨etc.... 今世の中に芽吹き始めている技術によって、未来はどう変わるのか?近い将来何が起きるのか?
技術的特異点への到達、いわゆるシンギュラリティに向かって日進月歩で進化していくこの世の中がどうなっていくのかに私は人一倍興味があり、様々な書籍を読んでは来るべき社会の未来像を自分なりに研究していました。
結果的に既に20~30冊は読んだかと思いますが、 以下にその中でも、これはぜひ読んで頂きたい!と思えるおすすめの本をピックアップしました。
1:エクサスケールの衝撃
2015年7月にドイツで行われたスーパーコンピューター省エネ性能ランキング、グリーン500にて1から3位を日本のスパコンが独占する快挙を成し遂げた。その開発者であるPEZYグループ代表の斎藤氏による圧巻の一冊です。
本書では、過去にスパコンランキングで1位をとった日本のスーパーコンピューター京の100倍の性能を持ったコンピューター「エクサスケールコンピューティング」の登場に拠って、別次元の革命、具体的には、
 ・エネルギー問題の解決 
・食糧問題の解決 
・土地の無料化 
・生活の為に働く必要のない「不労」 
・「不老」の体を手にできる。
 こんな夢物語のような社会変革が起おうるということが、膨大な技術的知識と共に圧倒的な説得力をもって説かれていきます。
2:財政破産からAI産業革命へ - これから10年のビッグ・シフト
吉田繁治さんの最新刊であり、現在の金融・経済・財政・株式・為替のありようを根源的なところから分析し、今後を予測している。
「エクサスケールの衝撃」が技術的側面から変わる社会を描くのに対して、当書は日本が現在立っている財政的見地から、近いうちに起きるとされる金融抑圧、財政破産、そしてその後に起きる技術革新による産業革命への流れを丁寧に解説しています。
読むのが億劫になるほどの分厚さ。しかし、主張の検証が平易な言葉と簡潔なデータで述べられており大変読みやすく、ビジネスパーソンにとって必読の一冊です。
3:シンギュラリティの経済学
超優秀なコンサルタントにして、大注目の鈴木貴博さんの新刊。当書は、著者が5年間かけて構想したアイデアということですが、シンプルかつ的確なのに誰も主張していない、自身の主義信条とは異なる等、いくつかの理由により著者自身この結論で本当に良いのか確信が持てず、200部ほど自費出版して無料で読んでもらい意見をもらおう……と、そのような経緯で出版された異例の1冊です。
現在も、Kindleで100円で販売されており、内容のボリューム、クオリティと値段の圧倒的な乖離に驚愕させられること間違いありません。
4:ポスト資本主義 - 科学・人間・社会の未来
ポスト資本主義、あるいは未来学の中で文明論、人類学、経済学といった幅広い知見を横断的且つ構造構成論として、実に分かりやすく分析されており、資本主義の限界と今後への提案が書かれた1冊です。
本テーマに関心があるならば読んで損はありません。 非常にわかりやすくかつ鋭い指摘は話題のピケティ氏の議論にも通じるところがあると思います。資本主義とはそもそも何なのか、という部分から解説が始まっているため、経済自体への理解を深めるという点でも役立つ一冊です。
5:人工知能と経済の未来 - 2030年雇用大崩壊
ITや経済の知識がなくても読め、難解な事柄も理解しやすく今風のわかりやすい例を用いているのでこの手の本の中では非常に読みやすい内容に仕上がっています。
人工知能(AI)のテクノロジーが現状どのようになっているのかを解説しながら、AIが雇用を奪うのかどうか、そして、「第4次産業革命」が第2の「大分岐」をもたらす可能性、純粋機械化経済における雇用の未来について、そして最後はベーシックインカムの導入によるユートピアについて展望しています。
全体に平易な理論で明快に論じられており、説得力がある本になっています。
併せて読みたい:日本初 ロボットAI農業の凄い未来
高齢農家の大量離農に伴い、日本の農業は企業による大規模農家に集約される変革期にあり、労働人口の減少がモチベーションとなって、ロボットやAIなどの技術の導入による生産性の向上が農業分野で行われていくことが述べられています。
ロボットを活用したハイテク産業は日本の得意分野であり、ロボット技術が農業に転用されていくことで、農業がどのように変革されていくのかその未来像を垣間見れる面白い一冊です。
以上の本を全て読んで頂ければ、シンギュラリティへ向けて変わっていく世界像がおぼろげながらつかめることをでしょう。参考までに。