カリブ海の観光名所として知られるアメリカ自治領・プエルトリコが5月3日、連邦地裁に破産申請をしました。
債務は700億ドル(7兆8000億円)で、2013年に財政破綻したデトロイト市の約4倍と過去最大。
観光産業が中心のプエルトリコは、2008年のリーマン・ショック後の景気悪化で税収が落ち込んで、アメリカ自治領で初のデフォルト(債務不履行)に陥ったのです。
プエルトリコの多額の債券を保有し、税優遇を受けていたのはアメリカの富裕層と年金基金運用会社だから庶民には影響ないかもしれませんね。
プエルトリコってどこ? キューバ、ドミニカの東にあります。
プエルトリコの面積は鹿児島県と同程度で、人口は2016年約340万人。
国名はスペイン語で「豊かな港」(Puerto Rico)を意味します。
もともとはスペイン領でしたが、1898年の米西戦争の結果、アメリカ領となり、1917年にアメリカ市民権が与えられ、1952年に合衆国と連合する自治領になりました。
プエルトリコは自然の美しさを武器として、全米屈指のリゾート地として発展を遂げましたが、市場では「第2のギリシャ」と呼ばれ警戒されていたのですが、ついに破綻しました。
これから国の管理下に置かれて、財政再建を進めるのでしょうが、どのような方法で自治体が財政再建されるのか、日本の夕張市を例に見てみましょう。
北海道夕張市の場合は?
日本の自治体で財政破綻し、有名になったのが、かつて炭鉱の街として栄え、約12万人が暮らした北海道夕張市。
2006年、353億円の巨額赤字をかかえて財政破綻を表明し、人口は今や1万人を割り込んでいます。
夕張市は破綻した当時、353億円の赤字を18年間で返す計画を立てました。
前年度末時点で予定通り95億円を返しています。
夕張市の財政再生計画はトータルで20年。
では、どうやって借金を返しているかというと、先ずは、もっとも大きかった職員の人件費削減で、260人いた市職員を半分以下の約100人に減らしました。
次に市議会も議員数を18人から9人に減らし、報酬も40%カット。
市民税は、公共の施設の利用料も50%引き上げ、水道料金も1.7倍に引き上げたのです。
厳しい緊縮財政の果てに、計画通りここまで借金を返すことができたのですが、若い世代を中心に人口が減少に歯止めがかからず、大きな副作用に苦しんでいます。
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